「北斎漫画」全15巻を6階で特別展示

8月12日にスタートした『北斎漫画の世界へようこそ』。そのオープニングセレモニーで、本展の開催に協力した浦上蒼穹堂代表の浦上満氏は「ここ25年ほどのあいだに、約40の会場で『北斎漫画展』がおこなわれてきました。北斎漫画は浮世絵のひとつで、浮世絵というのは当時の商業的な美術。こうして三越で、北斎漫画のエッセンスを転用した商品をつくったり、江戸にちなんだイベントを展開するのは本義ではないかとおもっています」と挨拶した。

本館1階中央ホールでは「北斎漫画」の作品、80点あまりが展示・販売されるほか、6階では「北斎漫画」全15巻が特別に展示されるという。三越美術部担当者は「北斎漫画（江戸摺稀少本）から切り取って額装した作品は、どれも美術館で展示するような一級品。浦上満氏の協力を得て、選りすぐった作品を三越としてはじめて販売します。

価格は30万円前後が中心ですが、美術品としては手頃な価格。ぜひお好みの絵柄を自宅に飾って鑑賞してください。作品の展示・販売以外にも、いまに伝わる技術やモノづくりを体験するワークショップなど、さまざまな形で江戸の雰囲気を体験することができます」と解説する。

北斎の絵に描かれた「日本橋の越後屋」で江戸を再現

1階中央ホールの「榮太櫻 雪月花 氷茶屋」では、口当たりなめらかなザクザク感を楽しめるかき氷を用意。江戸の風情と涼を感じさせる「氷宇治金時」を味わうことができる。地下1階の洋菓子売場では「HOKUSAI and Blue Revolution」と題して、限定パッケージに入ったお菓子を販売。本展アートディレクターの高岡一弥氏と京友禅の老舗「岡重」がコラボレートしたステテコや風呂敷、ブランド「IKIJI」がデザインした北斎マンダラの半纏カーディガンなど、関連商品にも注目したい。

今週末にかけてさまざまなイベントが予定されているほか、趣向を凝らした店内装飾を連動させ、全館をつうじて「北斎漫画」の魅力を発信していくという。葛飾北斎が捉えた江戸の「いま」を感じながら、世界中のアーティストに影響をあたえつづける「北斎漫画」と江戸文化の世界に触れてみたい。

『北斎漫画の世界へようこそ』
日程｜8月17日（月）まで
時間｜10：30～19：30
会場｜日本橋三越本店　本館1階中央ホール
東京都中央区日本橋室町1-4-1
協力｜浦上蒼穹堂

＜スケジュール＞
「江戸職人の技を体験！ 3つのワークショップ」
・家紋でオリジナル団扇
日程｜8月15日（土）
時間｜11:00～14:00、15:00〜17:00（最終受付 16:00）
所要時間｜約30～40分
参加費｜1000円（現金のみ）
※江戸の紙切り体験。「紋切型」で北斎団扇づくりに挑戦する。

・木材フォトスタンド
日程｜8月15日（土）・16日（日）
時間｜11:00～17:00（最終受付 16:00）
※8月15日の14:00～15:00は除く
所要時間｜約30～40分
参加費｜1000円（現金のみ）

・畳で爽やかコースター
日程｜8月15日（土）・16日（日）
時間｜11:00～17:00（最終受付 16:00）
※8月15日の14:00～15:00は除く
所要時間｜約30～40分
参加費｜1000円（現金のみ）

「集まれ江戸のいいね！」
日程｜8月15日（土）
時間｜14:00～
ゲスト｜浦上満（浦上蒼穹堂代表）、波戸場承龍（京源）、松岡茂樹（KOMA）、青柳健太郎（青柳畳店）
協力｜凸版印刷
※北斎漫画の世界を直観的に次々と操作してたどるデジタル作品「Touch the 北斎漫画」を使いながら、北斎の素晴らしさを再発見する。トークイベントも開催予定。

「お江戸をヨガで体感！「北斎ヨガ」トーク＆実演」
日程｜8月15日（土）
時間｜16:30～
※入場無料・事前予約不要