MAURICE LACROIX
1960年代にスイスの名門時計店が販売するオリジナルウォッチの製造を手掛けていた時計工房が前身。この工房は、クォーツ時計が全盛だった’70年代に入ると、機械式時計の伝統を守り抜く決意を固め1975年、工房独自のブランド「モーリス・ラクロア」を開設。本格的に自社の時計販売をスタートした。
最先端のケース工場を所有していたモーリス・ラクロアは、生産コストを抑えながらもディティールにこだわった美しいケースラインを持つモデルを次々と発表。また、その多くがレトログラードやトリプルカレンダー、フライバック・クロノグラフといった、玄人好みの機構を搭載しており、徐々に欧州各国の時計愛好家たちから注目を集めるブランドへと成長していく。
その後、2000年に自社の時計工場をリニューアルしたモーリス・ラクロアは、21世紀に入るとデザインと機能を、さらに洗練させた秀作を連発する。’06年には初の自社製クロノグラフ・ムーブメントも開発し、現在、最も勢いのあるブランドの一つへと大きく躍進した。すでに来年2008年に、これまでに例がないコンプリケーションを発表することを仄めかしており、その全貌を順次公式サイトで明らかにしている。
【創業年】1975年
【創業地】スイス、セイネレジェ
【主なシリーズ名】マスターピース、ポントス
【問い合わせ先】DKSHジャパン Tel. 03-5441-4515
公式サイト:https://www.maurice-lacroix.jp/
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