How to see design
「How to see design」に関する記事
連載・柳本浩市|第33回 西澤明洋氏とブランディングデザインについて語る(中編)
柳本浩市×西澤明洋対談ブランディングデザインの“ステージ”を理解する第33回 西澤明洋氏とブランディングデザインについて語る(中編・1)西澤明洋氏(EIGHT BRANDING DESIGN)を迎えて、「ブランディングデザイン」についてお伺いする今回。前編につづいて、西澤さんの実際の仕事を例にとりながら、「ブランディングデザインとは」について考察します。前編はこちらText by YANAGIMOTO Koichi一生をかけて「デザインマネジメントを極める」ことがテーマ柳本 西澤さんは独立して何年ですか。西澤 いまEIGHT BRANDING DESIGNが8年目なんですよ。それでその前が2年間有限会社時代がありますので、独立してちょうど10年目ですね。東芝時代が2年なので、大学院を出てからのデザイナーとしてのキャリアとしてはちょうど12年です。独立してはじめの2年はいろいろやっていましたが、いまはブランディング専門でデザインをやっています。EIGHT BRANDING DESIG...
連載・柳本浩市|第34回 西澤明洋氏とブランディングデザインについて語る(後編)
柳本浩市×西澤明洋対談デザイナーがデザインマネジメントをするという行為について考える第34回 西澤明洋氏とブランディングデザインについて語る(後編・1)今回は、西澤明洋氏(EIGHT BRANDING DESIGN)を迎えて「ブランディングデザイン」についてお話を伺っています。前編と中編につづいて、ブランディングデザインの現状と課題を語り合います。前編はこちら中編はこちらText by YANAGIMOTO Koichi「経営者のデザインリテラシーの問題は重要です」(西澤)柳本 西澤さんのおっしゃるとおり、デザインだけで終わっているプロジェクトがすごく多いですよね。30年くらい前に、上の世代が地場産業と組んでやってきたことがことごとく失敗しているのは、おそらく表層的なデザインだけをやったということが原因なのではないかと。デザインが悪いから売れない、という発想でデザイナーに発注してしまった。それがそもそもの間違いですよね。マネジメントができないデザイナーが結局自分たちのデザインを発表...
連載・柳本浩市|第35回 「代官山BOOK DESIGN展」について語る
連載・柳本浩市|第35回 「代官山BOOK DESIGN展」について語る代官山蔦屋書店の自主企画「代官山BOOK DESIGN展」が、5月25日(日)まで開催中だ。国内外で2013年に発行され、蔦屋書店で販売している書籍の中から、印刷、レイアウト、装丁の視点で、アート・デザイン売場のコンシェルジュが選定。厳選した30冊を、展示・販売している。Text by YANAGIMOTO Koichi2013年発行の“グッドデザイン・ブック”を紹介する展覧会日本ではなじみが薄いが、ヨーロッパでは毎年前年に発行された書籍の中から「最も美しい本」を選定するイベントは、昔からおこなわれている。特にスイスやオランダ、ドイツは世界的に知られている。この3カ国に共通しているのが、過去にプロテスタントが盛んだった国なのだ。プロテスタントでは聖書に忠実である事が最も重要であったことから、聖書を普及させること、それがすなわちキリスト教を広げる大きな手段であった。Best Dutch Book Design 2...
連載・柳本浩市|第30回 田子 學氏とデザイン・マネジメントについて語る
第30回 田子 學氏とデザイン・マネジメントについて語る(前編-1)今回は、老舗メーカーのリ・ブランディングなどを手がけている田子 學さんの登場です。“デザイン・マネジメント”という観点から、プロダクトから広報や経営戦略を、地域性や時代背景と結びつけながらアプローチしています。モノづくりにかんして個人的に今注目すべき職種だと感じているので、具体的な事例をもとに聞いてみたいと思います。(後編は10月25日(木)公開) Text by YANAGIMOTO Koichi社内では好きなことをやっていました(田子) 柳本 まずは田子さんの経歴からお聞かせいただけますか? 田子 大学でデザイン・マネジメント(デザインはもちろんのこと、組織、経営、戦略等もふくめ、複合的に関係性を構築すること)を専攻した後、1994年に「東芝デザインセンター」に就職し、プロダクトデザインをしていました。そのような現場で「何が足りないか、どうすればもっと良くなるか」ということを考えるようになり、デザイン・マネジメ...
連載・柳本浩市|第31回 田子 學氏とデザイン・マネジメントについて語る
ニーズや市場はあらたな概念で掘り起こせば存在する第31回 田子 學氏とデザイン・マネジメントについて語る(後編-1)前編につづいて老舗メーカーのリ・ブランディングなどを手がけている田子 學さんに登場いただきます。自らが明確に「私の追い求めているものはデザイン・マネジメントであり、そこにはジャンルによる垣根は存在しないと考えています」と言う田子 學さん。今回は、amadanaでの大ヒットから、独立起業して手がけた事案まで、具体的なアプローチもふくめて興味深いお話をうかがうことができました。最後に、海外ブランドに拮抗できる方法のヒントもあります。Text by YANAGIMOTO Koichiそれまでの電気製品へのアプローチとはちがうシナリオ柳本 それからリアル・フリートは「amadana」ブランドを誕生させるんですね。田子 amadanaブランドの方向性は「日本ならではの生活様式と美意識とテクノロジーが織りなすユニークな家電」。それは創設時に打ち出された方向性です。熊本氏(熊本浩志...