ザ・シガー・ミュージアム

THE CIGAR MUSEUMの実店舗がついにオープン! 第2回 「シガーに合う酒」

THE CIGAR MUSEUMの実店舗がついにオープン! 第2回 「シガーに合う酒」

THE CIGAR MUSEUMの実店舗がついにオープン!第2回 「シガーに合う酒」ラムやアルマニャック、ポートワインとともに極上のシガーを愉しむ。そんな空間がついにオープンした。文=広見 護Photo by Jamandfix自分自身が愛してやまない酒とともに念願のウォークイン・ヒュミドールがついに完成した。温度18℃、湿度70%で常に一定な倉庫に10万本の葉巻が保管されている光景は、いつまで眺めていても飽きることはない。加湿器は水道管直結で給水の手間いらず。純水器も取り付けて、葉巻工場と同様に噴霧される水がピュアウォーターになるようにした。さらに、噴霧量を最適にコントロールするための比例制御装置も設置した。これで加湿器がオン・オフの切り替えでオーバーウェットに振れるのを防ぐことができる。また、エアコンもステンレスフィルターを1日1回自動で掃除してくれるというスグレモノを用意した。これで一安心だ。葉巻は、椅子に深く身をまかせて吸うものだ。座面が低く、背もたれは傾斜していなければな...
THE CIGAR MUSEUMの実店舗がついにオープン! 第1回 「ユメをカタチにする」

THE CIGAR MUSEUMの実店舗がついにオープン! 第1回 「ユメをカタチにする」

THE CIGAR MUSEUMの実店舗がついにオープン!第1回 「ユメをカタチにする」JR山手線「西日暮里」駅から歩いて約3分ほど。ビルの入り口にひっそりと「道灌山BAR」という看板がある。文=広見 護Photo by Jamandfixシガーショップの肝は「ウォークイン・ヒュミドール」だ。それはワインショップを開業する場合の「ワインセラー」と同じプチコロナ・サイズの葉巻が約15万本保管可能なウォークイン・ヒュミドール。エアコンと水道管直結式の加湿器で24時間管理は万全だ。葉巻の輸入・卸のビジネスを始めて3年。商売はいまだに苦しいが、少しずつ軌道にのってきた。まとまった本数の葉巻を定期的にさばけるようになったのを機に、かねてからの夢であったシガーショップ&バーの開業を決意。そこでいろいろと物件を探したが、そう簡単に掘り出しものには出会えない。いつまでも時間ばかり浪費しているわけにもいかず、結局今使っている事務所を改装し、ショールームを兼ねた店舗にすることにした。問題は西日暮里とい...
「シガー&パティーヌの夕べ」レポート

「シガー&パティーヌの夕べ」レポート

「シガー&パティーヌの夕べ」レポート話題のニカラグア産シガー「Aroma de nica」とともに……日本発、ニカラグア産のプレミアム・シガー「Aroma de nica(アロマ・デ・ニカ)」と、パティーヌ(ベルルッティが誇る色付け技法)のパフォーマンスが同時に楽しめる贅たくなひとときが、日比谷公園内のVILLAS DES MARIAGES 日比谷パレスにて開催された。文=梶井 誠(本誌)Photo by Jamandfixパーティの主役は、ニカラグア産の葉巻と、ベルルッティの磨き職人下の写真で、日本発、ニカラグア産のプレミアム・シガー「アロマ・デ・ニカ」の生みの親である広見 護さんが手にしている新聞は、2005年4月27日に発行されたニカラグアの新聞『La Prensa』で、その見出しには──Aroma de puros nica cruza el Pacifico.(ニカラグア・シガーの香りが太平洋を渡る)──と書かれている。これは、広見さんがニカラグアに滞在中、現地の葉巻工場...
第10回 葉巻の産地:ホンジュラス編

第10回 葉巻の産地:ホンジュラス編

第10回 葉巻の産地:ホンジュラス編ホンジュラスという国の由来その国名の由来のごとく、深い味わいのシガーを産出するホンジュラスという国。文=広見 護安価なハンドメイド・シガーの産地ホンジュラスは良質で安価なハンドメイド・シガーの産地として古くから知られています。アメリカ合衆国への輸出量ではドミニカ共和国に次いで第2位です。早くからキューバの種子を使い、キューバの風味に近い葉巻を生産していました。葉タバコの生産地、シガーの製造地ともひとつの地域に集中せずに、いくつかに分散しています。主な拠点は2つあり、北部のサン・ペドロ・スーラと南部のダンリです。サン・ペドロ・スーラの西南、グアテマラ国境に近いサンタ・ロサ・デ・コパンでは「フロール・デ・コパン」というブランドのシガーがアルタディス社によって作られていますが、ここでは昔ダヴィドフのセカンド・ブランド「ジノ」という葉巻もつくられていました。「ラ・エミネンシア」マイアミに本拠地を構えるヴィンセント&タンパ・シガーカンパニーがホンジュラスで...
第9回 葉巻の産地:ニカラグア編

第9回 葉巻の産地:ニカラグア編

第9回 葉巻の産地:ニカラグア編ベスト・シガー・オブ・ザ・イヤー受賞!隣国のホンジュラスと地理的に産地が近いため、両国に分散して工場を構えるシガーメーカーが多いという特徴をもつ国、ニカラグア。利点をいかして、上質なシガーを産出している。文=広見 護「パドロン」に代表される国「パドロン」ニカラグアの最高級ブランド。パドロン親子がマイアミを本拠地にニカラグアで葉巻を生産するファミリー企業であるニカラグアは葉巻の産出国として、今世紀に入ってから俄然注目を浴び始めました。そのきっかけは、なんといってもアメリカで権威のあるシガー専門誌『シガー・アフィショナード』でニカラグア産シガーの最高峰「パドロン」がベスト・シガー・オブ・ザ・イヤーを受賞したことです。ニカラグア産シガーのスムーズながら芳醇でフルボディーな葉巻の味が高く評価されたのです。キューバやドミニカ共和国、ホンジュラスと比較すると地理的に南に位置するため、日射量から強い風味のタバコが育ちます。ニカラグアの葉タバコ産地は、同国北部に位置...
第8回 葉巻の産地:ドミニカ共和国編

第8回 葉巻の産地:ドミニカ共和国編

第8回 葉巻の産地:ドミニカ共和国編ブランド数では世界最大規模!国交の関係で、キューバ産が手に入らないアメリカ。そんなわけで、アメリカのハンドメイド・シガーの輸入量ではドミニカ共和国が第1位となっている。text by HIROMI Mamoru『ダビドフ』世界的な知名度を誇るブランド「ダビドフ」。葉巻以外にも香水やレザーバッグ、喫煙具などさまざまな紳士御用達アイテムが揃う1959年、フィデル・カストロがアメリカ資本に牛耳られていたキューバの土地と産業を国有化すると、それまでキューバで葉巻の生産を行っていたシガーメーカーは国外への脱出を余儀なくされます。これが今日、キューバ製とドミニカ共和国製の同名シガー・ブランドが存在する2重原産地問題の発端です。キューバ革命時によって、移住の地として選ばれたドミニカ共和国には現在さまざまなシガーメーカーが工場を構えています。シガーのブランド数も今日では世界最大規模を誇り、アメリカ合衆国のハンドメイド・シガーの輸入量ではドミニカ共和国が第1位とな...
第7回 葉巻の産地:キューバ編

第7回 葉巻の産地:キューバ編

第7回 葉巻の産地:キューバ編最高品質の葉タバコがうまれる国web shopping rumors の“THE CIGER MUSEUM”で売られているのはすべてキューバ産。現在24ブランド、152種をご紹介しています。お好きなブランドの葉タバコを燻らせながら、キューバ編をどうぞ。text by HIROMI Mamoru『ホァン・ロペス』キューバの葉タバコ産地、ブエルタ・アバホの田園風景が描かれているキューバの国名の由来とはキューバ島はカリブ海に浮かぶ島々のなかでも最大の面積を誇ります。ラテンアメリカ唯一の社会主義国家で、アメリカ合衆国政府からは経済制裁を40年以上にわたって受けています。このことはタバコ産業にも大きな影響を及ぼしています。もちろん、キューバ産の葉巻はアメリカ合衆国には一切入っていません。キューバ側は輸出を望んでいますが、米国側が輸入を拒否しているためです。そのため、キューバのシガーはそのほとんどがヨーロッパに向けて輸出されます。なかでも宗主国であるスペインへの輸...
第6回 シガーはどこで生まれる?

第6回 シガーはどこで生まれる?

第6回 シガーはどこで生まれる?原料葉タバコの産地と、それを最終的にシガーとして組み立てている製造国は異なっている場合が多い。──さて、シガーはどこで生まれているのか。text&photo by HIROMI Mamoru苗を畑に植え替えしてから1ヵ月後、高さが30センチくらいに成長する。シガーはどこで作られるのでしょうか?マシンメイド・シガーの場合は大規模な製造設備が必要になりますので、ヨーロッパやアメリカ合衆国等のいわゆる先進国で製造されます。しかし、ハンドメイド・シガーの場合はすべて人の手により巻かれるので、人件費の安い国でないと価格競争に勝つことができません。シガーに使われる原料葉タバコは、カリブ海諸国や中央アメリカ、東南アジアといった亜熱帯の土地で栽培されます。人件費の安さと、葉タバコ産地に近いという地の利の両方を兼ね備えている土地でハンドメイド・シガーは製造されることになります。タバコの種子。大きさ1センチくらいの果実には、なんと約3000粒の種子が入っている。 葉タバ...
第4回 葉巻の通には違いがわかる

第4回 葉巻の通には違いがわかる

第4回 葉巻の通には違いがわかるtext&photo by HIROMI Mamoruブエルタ・アバホ。キューバ最高の葉タバコはここで生まれる本物の葉巻は、タバコの栽培から最後の巻き上げに至るまで、すべて人の手と目、経験と勘によって作られる。つまり葉巻は、経験豊かな農夫や熟練した職人たちが生み出す、手作りの芸術品だといえる。だからこそ葉巻は、かつては成功のシンボル、ある種のステータスとして人々に愛用されてきた。今でこそ一般の人々にも親しまれている葉巻だが、以前はごく限られた上流階級の住人だけが吸うことを許されていた、権力の象徴だったのである。しかし、『葉巻』として世の中に出回っている製品は、このような極上品ばかりではない。一見、葉巻の顔をしているが、本物の葉巻とは似ても似つかない代物は山のようにあるのだ。それは、街角のタバコ屋の陳列棚などで見かける安価なマシンメイド・シガーである。ハンドメイドの逸品は、こうしたところではまずお目にかかれない。きちんと温度、湿度管理が行き届いたシガー...
第3回 葉巻の魅力とは

第3回 葉巻の魅力とは

第3回 葉巻の魅力とは人はなぜ葉巻を吸うのか?ディナーの後で葉巻に点火するチャーチル『チャーチル』という名のついた葉巻は、あらゆるブランドで見かけるが、これはもちろん英国首相として第二次世界大戦終結の立役者のひとりになった、ウィンストン・チャーチルにちなんで名づけられたものだ。それほど彼は葉巻を愛し、片時も葉巻を手放さなかったのである。アメリカの小説家マーク・トゥエインも、熱烈な葉巻の愛好者として知られている。「もし天国で葉巻が吸えないのなら、私は天国へは行きたくない」とまで語っているのだ。おそらく彼は、ハックルベリー・フィンの冒険の構想を頭に思い浮かべながら、お気に入りの葉巻をゆったりと燻らせていたに違いない。ロッキンチェアーで葉巻をくゆらせるマーク・トゥエインイギリスの作家サマセット・モームは葉巻の楽しみを絶賛し、それは「最上の喜びのひとつである」と形容した。また、ジョン・ウェイン、オーソン・ウェルズといったハリウッドの名優たちも、葉巻をこよなく愛した。チャーリー・チャップリン...
第2回 シガーの楽しみ方

第2回 シガーの楽しみ方

第2回 シガーの楽しみ方How to enjoy your cigarシガーを楽しむにふさわしい「場所」を確保してください。ご自宅のソファーや行きつけのシガーバーなど……。そしてシガーを十分楽しめる「時間」を用意してください。それには1~2時間くらいは必要です。シガーのくゆらせ方の説明は下に読み進めてくださいBefore smoking はじめにはじめに、シガーが透明のセロハンで包装されている場合は、セロハンを外してください。次に、シガーが薄い杉の板(cedarシダー)で包まれている場合は、シダーをはがしてください。ブランド名を示す紙のバンドは、はじめは付けたままにしておいてください。バンドを無理に剥がそうとすると、シガーの外巻葉(wrapperラッパー)が破れる恐れがあるからです。シガーカッターをコレクションする楽しみもあるHow to cut your cigar 吸い口をつくるシガーカッターで、シガーの巻き閉じがしてある方の端(headヘッド)を2~3ミリカットします。カット...
第1回 葉巻との出会い

第1回 葉巻との出会い

第1回 葉巻との出会いコロンブスが見つけた「タバコ」1492年10月12日、クリストファー・コロンブスは、インド、中国、日本といった未知の世界を目指した記念すべき第1回目の大航海で、カリブ海に浮かぶ島を発見した。コロンブスは、これまでに見たこともないような異文化に遭遇するが、そこで目にしたもののひとつに「タバコ」があった。それからちょうど514年。タバコはさまざまな形態をとって全世界に普及した。葉巻、パイプタバコ、嗅ぎタバコ、噛みタバコ、紙巻きタバコ・・・。しかし、同じタバコ製品とはいえ、葉巻はまったくの別物であると私は思う。良い葉巻を一度でも口にした人であればわかるであろうが、これほど至福の喜びを与えてくれるものは、他に見当たらないのである。私と葉巻との出会いは、今から17年ほど前、私が22歳のときにさかのぼる。当時、私が勤めるフランス料理店では、わずかではあったがお客様の食後用にと葉巻が揃えられていた。恰幅のいい紳士や、スマートに遊ぶことを知っている粋な大人達は、食後にいかにも...
第5回 葉巻のマナー

第5回 葉巻のマナー

第5回 葉巻のマナーtext by HIROMI Mamoru1968年、マキシムのオーナー、ルイ・ヴォーダブルは時代を担う若きエリートを対象に社交マナーを教える「マキシム・ビジネスクラブ」を作った。シガーの嗜み方を若手に伝授するマキシムの支配人、ロジェ・ヴィヤール。葉巻は、古くから紳士のたしなみとされてきたが、テーブルマナーがあるように、葉巻にもマナーがある。本物の葉巻愛好家ならば、このマナーをきちんと守らなければいけない。葉巻には独特の香りがあり、煙の量もたっぷりしているので、シガレット以上に周囲の人への影響力は大きい。好きな人にとっては愛すべき豊かな香りも、嫌いな人には単なる不快臭にすぎない。また、葉巻を吸うという行為そのものが、周りの人に威圧感を与えるということも自覚するべきである。だから、葉巻に火を点ける時は周りの状況をよく見極める必要がある。例えばレストランやバーでは、周囲のテーブルでの食事の進み具合はどうか。葉巻に圧倒されてしまうような若い人はいないか、などによって点...
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