もともとスポーティかつプレミアムなクルマとして評価の高いBMW車を、独自の技術でその魅力を飛躍的に高めているのが、ドイツのいち自動車メーカーであるALPINA(アルピナ)だ。 創始者であり、現在もCEOを務めるブルカルト・ボーフェンジーペンは、事務機メーカーの「アルピナ」社を営むルドルフ・ボーフェンジーペンの息子として1936年に誕生。同社ではタイプライターなどを手がけていたが、ブルカルトの興味はクルマに向けられ、1961年に「BMW1500」のエンジンチューニングを手がけたのを皮切りにその世界に足を踏み入れ、開発を本格化。そして、1965年にはアルピナ・ブルカルト・ボーフェンジーペン社を立ち上げている。これが自動車メーカー・アルピナのはじまりである。 アルピナはチューニングパーツの開発に加えて、その技術を活かすべくツーリングカーレースに参戦、モータースポーツの世界でもその名を高めることになるが、1977年にはレース活動にピリオドを打ち、自動車メーカーへの転身をはかる。 翌1978年には自らの名を掲げた3つのモデルを開発。そのひとつである「BMW ALPINA B6 2.8」は、当時4気筒エンジンしかなかったBMW3シリーズに6気筒エンジンを搭載して圧倒的なパフォーマンスを見せつけた。 その後も「BMW ALPINA B10 Bi-Turbo」や「BMW ALPINA ROADSTER V8」といった名車を世に送り出しているが、ベースとなるモデルをはるかに上回るパフォーマンスと逸出したハンドリングを与えながら、洗練された乗り心地や上質なインテリアを備えるクルマづくりは、アルピナの哲学として、いまも受け継がれている。
ALPINA
ALPINA|アルピナ使用シーンは、屋外でアクティブに。実用性能に磨きをかけた「アルパイナーX」アルピナにUVセンサーと、気温・高度・気圧・コンパスの4つの測定機能を備えたスマートウオッチ「アルパイナーX」が登場した。Text by KOIZUMI Yokoアルピナ初のUVセンサーを搭載1938年、「アルピナ4」によって、今日におけるスイスのスポーツウオッチのコンセプトを生み出したアルピナ。「アルピナ4」の4とは、卓越した品質、耐久性、精度、デザイン性を示したもので、そのDNAを引き継いだモデルがアルピナには多数ラインナップしている。そして今年、登場したのが「アルパイナーX」。アウトドアに最適な機能を搭載したスマートウオッチだ。このモデルではアルピナ初となるUV(紫外線)センサーを搭載する。センサーは9時位置のインデックス下に配置され、この部分で日光を感知し、紫外線量を測定する。計測値は6時位置のデジタルディスプレイと、公式アプリ「アルパイナーX」上で表示され、アプリでデータを管理...
BMW ALPINA B6 S COUPE/CABRIOBMWアルピナB6 S クーペ/カブリオエアアウトレットの下に潜む圧倒的なエンジンアルピナのクーペモデルといえば、1970年初めに登場した「BMW ALPINA 3.0 CSLライト・ウェイト・クーペ」(アルピナはベースモデルの開発にも参画)や1978年の「BMW ALPINA B7ターボクーペ」、そして「BMW ALPINA B12 5.7クーペ」など、いずれもグランツーリズモとしての高い評価を得たものばかり。その伝統を受け継ぐ最新モデルが「BMW ALPINA B6 S」だ。ベースとなるのはBMW「6シリーズ」で、クーペとカブリオの2タイプを用意する。一見してわかる違いは膨らみを増したボンネット。中央部に設けられたふたつのエアアウトレットが、その下に潜むエンジンがタダモノでないことを予感させる。事実、B6 Sのパワーユニットは、最高出力537ps、最大トルク74.0kgmという圧倒的な性能を備えているのだ。4.4リッターの...
BMW ALPINA B7 Supercharge Limousine/Limousine LongBMW アルピナ B7 スーパーチャージ リムジン/リムジン ロングV8エンジンで、V12以上の性能をショーファードリブンのリムジンとして高い人気を誇るBMW「7シリーズ」は、自らステアリングを握るオーナーにとっても格好のラグジュアリーサルーンだ。そのドライバーズカーとしての資質をさらに高めるべくアルピナが送り出すスポーツモデルが「BMW ALPINA B7スーパーチャージ」である。BMW 7シリーズにはV8とV12のエンジンが用意されているが、アルピナは優れたハンドリングを狙い、あえてV8エンジンを選択。しかし、独自の技術によってV12以上の性能を手に入れることに成功した。その技術とは、BMWが誇る画期的な吸気システム“バルブトロニック”に、“ラジアル・コンプレッサー”と呼ばれるスーパーチャージャーを組み合わせるというものだ。この新たなる試みにより、4.4リッターの排気量から最高出...
BMW ALPINA B5 S Limousine/TouringBMW アルピナ B5 S リムジン/ツーリングアルピナ独自の主張「BMW 5シリーズ」がベースの「BMW ALPINA B10 Bi-Turbo」の後継モデルとして、2005年に登場したのが「BMW ALPINA B5 S」だ。ベースとなるのは現行モデルのBMW 5シリーズのセダン(E60)およびツーリング(E61)である。ボンネット下に潜むのは、「ALPINA B7」で高い評価を得ている自慢の4.4リッターV8。BMWの“バルブトロニック”に“ラジアル・コンプレッサー”なる過給器を組み合わせたのが特徴だ。B7よりも最高出力で37ps、最大トルクで25Nmも豊かな537ps/5500rpm、725Nm/4750rpmのハイパフォーマンスを誇り、0-100km/h加速は4.6秒(ツーリングは4.7秒)、1-1km加速は22.1秒(同22.4秒)と、フラッグシップモデルを凌ぐ実力を手に入れている。そんなB5 Sのポテン...
BMW Alpina D3 Bi-Turbo Limousine|BMW アルピナ D3 ビターボ リムジンBMW Alpina D4 Bi-Turbo Coupe|BMW アルピナ D4 ビターボ クーペアルピナの最新ディーゼルモデルD3、D4の実力を試すBMWの各モデルにエンジニアリングをほどこし、“M”とはまたことなったハイパフォーマンスカーの世界観を生み出すアルピナ。近年はとくにディーゼルエンジンモデルへも力をいれており、昨年には最新の3シリーズをベースにした4ドアセダン「D3 Bi-Turbo」、おなじく4シリーズをもとにした2ドアクーペ「D4 Bi-Turbo」を日本に導入している。早くからBMWのディーゼルモデルをハイパフォーマンスに仕立ててきたアルピナの最新モデルを、武田公実氏がリポート。Text by TAKEDA Hiromi Photographs by ARAKAWA Masayukiヨーロッパでのディーゼル人気ヨーロッパでは、ディーゼル車を選択することがひ...
ALPINA Style - Experience the ALPINA way of Life -@「六本木スタジオ umu」 9/21(土)-9/22(日)アルピナを六本木で体感するドイツの小さな自動車メーカーが、世界中のファンに与えている、大きな驚きと走る歓び。創設以来ずっとかわらない特別な存在であり続ける「アルピナ」が、開催中のフランクフルト・モーターショーと連動したホットなイベントを東京・六本木で開催する。 Text by SAKURAI Kenichiフランクフルトショーの最新情報が東京にいながら入手できるドイツで開催されているフランクフルト・モーターショーの最新情報が、6000マイルの距離を超えて、9月21日(土)~22日(日)の2日間、東京・六本木で手に入る。アルピナの歴史は、1962年にドイツ・バイエルン州カウフボイレンで、創始者であるブルカルト・ボーフェンジーペンが、BMW1500の4気筒エンジンに手をくわえ、パフォーマンスを向上させたことにはじまる。既存...
Alpina B4 BiTurbo Coupe|アルピナ B4 ビターボ クーペ美しいスタイルに秘めた性能4シリーズベースのアルピナ「B4 BiTurbo」登場ドイツ本国で「3シリーズ クーペ」が独立し、あらたに「4シリーズ」として登場したのは、今年の6月のこと。アルピナは、早速、この新型クーペをベースとしたコンプリートモデル「B4 BiTurbo」を発表した。美しいスタイルに秘められた、そのパフォーマンスとは。 Text by OHTO Yasuhiro4シリーズを早くもコンプリートモデルへ今年の6月にデビューしたBMW「4シリーズ」は、まだ日本にこの秋に導入されたばかり。しかし、アルピナは、はやくも4シリーズをベースとした最新モデル「B4 ビターボ クーペ」を、この東京モーターショーにてワールドプレミアさせた。アルピナ全モデルに共通することだが、そのポテンシャルからすれば、エクステリアの装飾はじつに控えめといっていいだろう。このモデルが、アルピナであることを主張する特徴的...
BMW ALPINA B4 BiTurbo Coupe|BMW アルピナ B4 ビターボ クーペBMW ALPINA B4 BiTurbo Cabrio|BMW アルピナ B4 ビターボ カブリオ4シリーズと一線を画す301kW(410PS)の圧倒的な加速力アルピナB4 BiTurbo国内導入独アルピナの日本正規インポーター「ニコル オートモビルズ」は、昨年11月の東京モーターショーでワールドプレミアしたBMW 4シリーズベースの新型「アルピナ B4 ビターボ クーペ」と、3月のジュネーブ モーターショーで追加された「アルピナ B4 ビターボ カブリオ」を日本に導入、受注を開始した。クーペ、カブリオとも最高出力301kW(410ps)を誇る、3リッターの直列6気筒ツインターボエンジンを採用。最高速度300km/hをオーバーするパフォーマンスを得ている。 Text by SAKURAI Kenichiクーペとカブリオレを同時に導入1962年にドイツ・バイエルン州カウフボイレンで、創始...
BMW ALPINA B5 BITURBO LIMOUSINE|BMW アルピナ B5 ビターボ リムジンアルピナという選択BMW アルピナ B5 ビターボ リムジンに試乗BMWの5シリーズをベースに、スポーティさと優雅さを高次元で融合させた「BMW アルピナ B5 ビターボ リムジン」。新型M5に匹敵し、トルクでは凌駕するその性能を体験できるのは、アルピナオーナーだけに許された特権だ。その真価を青木禎之が語る。Text by AOKI YoshiyukiPhotographs by ARAKAWA Masayuki5パーセントのパワーアップにかける意味BMW5シリーズベースのアルピナモデル、BMW アルピナ B5 ビターボ リムジンの洒落たカタログ。そのスペックページには、半透明の訂正シートが追加されていた。「スーパースペック、さらに進化したパフォーマンス」と赤字で題され、B5のフロントに押し込まれた4.4リッターV8ターボのアウトプットが、最高出力382kW(520ps)から4...