2011 World Car of the Year ファイナリストを発表
2011 World Car of the Year
2011ワールド・カー・オブ・ザ・イヤーのファイナリストを発表
WCOTYは、ジュネーブモーターショーで、4月開催のニューヨークオートショーで発表される、ワールド・カー・オブ・ザ・イヤーおよび、ワールド・パフォーマンス・カー、ワールド・グリーン・カー、そしてワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤーの最終選考に残った、それぞれのトップ3を発表した。
文=松尾 大
A8、5シリーズ、そしてリーフ
2005年にスタートしたワールド・カー・オブ・ザ・イヤー。今回の2011ワールド・カー・オブ・ザ・イヤーは、2010年1月から2011年5月30日のあいだに世界の少なくともふたつ以上の大陸で販売される乗用車のなかで、バリュー、安全性、環境性能など6項目を基準に最高の1台を決めるというもので、世界24カ国、66人のジャーナリストによってイヤーカーを選出する。日本からは、河村康彦、ピーター・ライオン、松田秀士、ピーター・ナン、岡崎五朗、小沢コージ、山内一典という7名が選考委員に選ばれている。
今回ファイナリストの3台に残ったのは、アウディA8、BMW 5シリーズ、そして日産リーフだ。
アウディ A1やBMW X3、ジャガー XJ、ジープ グランドチェロキー、メルセデス・ベンツ SLS AMG、ポルシェ カイエン、ボルボ S60/V60はトップ10に選ばれたものの、ファイナリストとはなれなかった。
4月21日にニューヨークオートショーで発表されるのは、このワールド・カー・オブ・ザ・イヤーのほかにも、ワールド・パフォーマンス・カー、ワールド・グリーン・カー、そしてワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤーという3つがあり、それらのファイナリストも発表された。
ワールド・パフォーマンス・カーのファイナリストとなったのはフェラーリ 458イタリア、メルセデス・ベンツ SLS AMG、ポルシェ 911 ターボ。基本的な条件はワールド・カー・オブ・ザ・イヤーとおなじ基準を満たす必要があり、年間最低500台以上を生産した車両が対象。ただまったくのニューモデルではなくとも、派生車種であってもいいという。トップ10までに選ばれていたのは上記のトップ3以外にアストンマーティン ラピード、アウディ RS5、キャデラック CTS-V、ランボルギーニ ガヤルド スーパーレジェーラ、メルセデス・ベンツ CL63AMG、ポルシェ 911 GT2 RS、ルノー メガーヌ R.Sであった。
そして、とくに環境性能においてエポックメイキングなモデルにあたえられるのが、ワールド・グリーン・カー。この賞の選定には、先の66人の選定委員にくわえ、日本の舘内端氏をはじめとした環境技術の権威3名がくわわり審査された。
こちらのトップ3には、ワールド・カー・オブ・ザ・イヤーのトップ3にも選ばれている日産リーフをはじめ、先進的なクリーンディーゼル技術を搭載したBMW 320d エフィシエントダイナミクスエディション、そしてなにかと話題になったシボレー ボルトの3台だ。
もうひとつのワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤーについては、上記モデルと同様に発売期間も条件となっているが、2大陸におよばずともひとつの地域だけの販売でもエントリーが可能。つまり、こちらは大量に販売されておらずとも、世界のなかから最高のデザインをまとった1台を選定しようという思考が見られる。この賞の選定は66人にくわえ、日本の千葉匠(有元正存)、トム俣野こと俣野努という2名も審査にくわわっている。
選ばれたのは、アルファロメオ ジュリエッタ、アストンマーティン ラピード、フェラーリ 458イタリアである。
ファイナリストに残ったなかでは日本に導入されていない、韓国KIAのSportageやアウディ A7などもふくまれている。
これらのなかから、それぞれ最高の1台がなにになるのか、そして、日産リーフはワールド・カー・オブ・ザ・イヤーとワールド・グリーン・カーの2冠達成となるのか、注目したい。