コンパクトでもシャープな外観

日本市場への導入が待たれていた、アウディのあたらしいプレミアムコンパクト「A1」がついに日本で発売開始された。アウディによると、“アーバンエゴイスト”（＝自分の価値観を大切にする、高い審美眼をもつユーザー）に向けた、エモーショナルで個性ある、もっともスポーティなプレミアムコンパクトとこのA1を位置づけている。

特徴的なのは、そのスタイリングだ。ひとめでアウディとわかるシングルフレームグリルは新世代のアウディ車共通の六角形で、ヘッドライトは非常にシャープなウィングデザイン。大きな力強い弧を描くルーフラインが印象的なサイドビューは、オプションでコントラストルーフも設定される。

"1.4リッター TFSI ガソリン直噴ターボエンジン"

さらに、ボディ側面を直線的に貫く長いショルダーラインやレンズカットによって、独特な輝きを生み出す立体的な造形のリアコンビネーションランプなど、数かずのアウディらしさが、このコンパクトなボディにはちりばめられている。

パワートレインは、1.4リッター TFSI ガソリン直噴ターボエンジンと、7速Sトロニック デュアルクラッチトランスミッションを組み合わせ、前輪を駆動する。燃費性能面では、アウディ初のスタートストップシステム（アイドリングストップ機構）と、エネルギー回生システムを採用。10･15 モード燃費19.4km/ℓ を実現し、「平成22年度燃費基準（+20％）」と「平成17 年排出ガス基準75％低減レベル（4 スター）」をクリアすることで、エコカー減税対象車となった。

Euro NCAPで5スターを獲得した高剛性を誇るボディ

ボディは、剛性高強度のスチール材採用により、Euro NCAP 5 スターに認定された軽量かつ高剛性の安全ボディで、理想的な前後重量配分、ワイドトレッドのスポーツサスペンション、電子制御式リミテッドスリップディファレンシャル機能を組み込んだESP（エレクトロニックスタビリゼーションプログラム）、新設計のシャシーによって、機敏でありながら安定した走りを実現したとしている。

インテリアは、航空機をモチーフとしたデザインで、高い組みつけ精度と仕上げ品質などはさすがアウディとうならせられる。MMI ユーザーインターフェースを採用した60GB HDD ナビゲーションシステムや地上デジタルTVを装備するほか、サウンド面でも力を入れており、AMI（アウディミュージックインターフェイス）DVD/CD プレーヤー、SD メモリーカードリーダー、ジュークボックス（ミュージックサーバ－）機能、リヤサブウーファーつき10 スピーカーシステムなどが標準で備わる。さらに、オプションでは14 スピーカー/465WのBose サラウンドサウンドシステムも設定が可能である。

購買意欲を促す、あらたな試み

また、このA1でアウディはあたらしい試み、「Audi A1 コンフィグレーター」をWeb で公開している。これは、PC、iPad、iPhone でアウディ A1 のカスタマイズが体験できるWeb サイト。この「Audi A1 コンフィグレーター」によって、ボディカラーやインテリア、ホイールなどを自分好みの仕様にカスタマイズでき、画面上でイメージを確認しながら、自分だけのA1をつくり上げられるという。なお、カスタマイズした、A1は壁紙として楽しめるほか、PDF形式の見積書として保存可能。さらに見積もりページから、支払い金額やローン利用時の月々の支払い金額などの購入シミュレーションを確認することも可能である。

このアウディ A1は、当面ベルギー ブリュッセル工場で生産される1.4TFSIの右ハンドル仕様1車種のみが輸入される。ボディカラーは全10色からの選択が可能。価格は、大方の予想を裏切り300万円を下まわる289万円という戦略的な価格設定となった。

Audi A1 1.4 TFSI｜アウディ A1 1.4 TFSI
ボディ｜全長3,970×全幅1,740×全高1,440mm（サンルーフ装着車は1,425mm）
ホイールベース｜2,465mm
エンジン｜1.4リッター DOHC直列4気筒16バルブ インタークーラーつきターボ
最高出力｜90 kW（122ps）/5,000 rpm
最大トルク｜200 Nm（20.4kgm）/1,500-4,000rpm
トランスミッション｜7速 Sトロニック
10･15モード燃費｜19.4km/ℓ
CO2排出量｜120g/km
駆動方式｜FWD
乗車定員｜4名
トランク容量｜270リッター（VDA方式）
車両重量｜1,190kg（サンルーフ装着車は1,210kg）
価格｜289万円

「Audi A1コンフィグレーター」
http://app.audi.co.jp/