CLUBKING|日替わりでデザインされるTシャツをまとめてご紹介
「CLUBKING|日替わりでデザインされるTシャツをまとめてご紹介」に関する記事
Diary-T 226 決意の日曜日だと思う。
Diary-TDiary-T 226 決意の日曜日だと思う。文・アートワーク=桑原茂一今後の世界は、 米帝国の衰退→新興国を中心に11カ国(G11)が台頭する多極世界→国家の力を超える市場が牛耳る世界→国家の衰退に伴う紛争の続発→世界の人々が調和を目指す超民主主義の出現…という過程をたどると予測する。 礼儀正しく、他人の幸せを自分の幸福のように願う日本社会の特性は、私が予測する超民主主義の基本思想に近い。超民主主義の出現は早くても数十年後になるだろうが、そのときに日本人が必ず重要な役割を果たすと信じている。 ジャック・アタリ氏 経済学者・思想家 ジャック・アタリ 日経新聞3.11朝刊 震災一年 日本再生の道標より 朝から上空が騒がしい。 否が応でも特別な日曜日であることをその騒音が知らせてくれる。 考えることを止めない。決意の日曜日だと思う。 私の命がどの程度残っているか定かではないが、考えることを止めない人生を歩みたいと今日痛切に思う。この決意を自分の守備範囲のなかに留めておく...
Diary-T 227 芽吹く
Diary-TDiary-T 227 芽吹く文・アートワーク=桑原茂一JAM HOME MADE の増井元紀君から美しい皮のケースが届いた。 そして五日が経過した。実に使い心地が良い。 これは私が普段から持ち歩いている「iPhoneG」用ケースの試作品だ。 もう二年近くになるだろうか、普段私が持ち歩くiphoneにはTurtleJacket /Model:TJ01を装備しているので時代の軽さに歯向かうような重厚な黒い鉄の塊に私のiphoneは変身しているのだ。でこの黒い鉄の塊だが最初の半年程はカメラストラップも手に入らなかったので仕方なくポッケに入れていたが重くかさばり根を上げた。 でようやく見つけたクラッシックな太めの皮のカメラストラップで昭和の親父風に首からぶら下げていたが、装着の部分が細く弱く、よって重い鉄の塊とは相性が悪く、もう数えきれない忘れたいほど携帯ストラップが切れ付け替えている。お陰で何度も落下させてしまい。ある時はレンズのフィルターにひび入りビビりほとほと難儀し...
Diary-T 229 「透けて見える服」
Diary-TDiary-T 229 「透けて見える服」文・アートワーク=桑原茂一オノ・ヨーコがユートピア・パークウェイに、 「透けて見える服」でやってきて、 その日のうちに、 レノンとふたりで十点のコラージュを買っていったことを コーネルが興奮気味に話していたのを記憶している。 「コーネルはひとつだけ条件があると彼らに言いました」 「それは、ヨーコに頬にキスしてもらうというものでした」。 彼女は喜んで応じ、契約成立となった。 コーネルはほどなく、1960年代の美術界でおそらくもっとも風変わりで自己顕示欲の強い人物と親密になる。才能ある日本人アーティストの草間彌生は、当時二十代半ば、小柄で黒い目をし、長い黒髪を腰まで伸ばしていた。コーネルのファンだった彼女は、スケッチする彼のために喜んで地下の仕事場で服を脱いだ。 とりわけ目を引くのは、肥沃を象徴する古代の聖像に似たしゃがむ女性のヌードだ。それはびくびくするような、ほとんど見えないくらいの線で描かれており、コーネルがモデルに興奮する...
Diary-T 230 1963で分かったこと。
Diary-TDiary-T 230 1963で分かったこと。文・アートワーク=桑原茂一1963で分かったこと。 戦いから愛へ、ですね。その愛そのものが音楽なのです。 今読んでるジャック・アタリの文章にこんなのがあります。 気持ちいいので書きますね。 音楽、つまり感覚がなかったら、残るのは雑音と静寂だけだ。 そして雑音と静寂しかなかったら、もはや生命は存在しない。 音楽がなくなったら、人類は消えてしまうのだ。 音楽とは、 危険を告げさせるために鉱山に連れて行くカナリアのようなものだ。 音楽が途絶えてしまったら、危険がやってくる。 音楽の多様性が消えるとき、人類の多様性も消滅する。 音楽の世界化とともに、商業的な画一化を乗り越えてきわめて多彩な世界が我々の前に出現した。 数えきれないほどの音楽ジャンルが現れてきては、消え去ることなく互いに混じり合っている。 人類は、あらゆる音楽を聴く機会を通じて、放浪を繰り返してきたそのルーツを再発見しているのだ。 音楽は未来に現れるはずの社会の構造...
Diary-T 228 常軌を逸した人
Diary-TDiary-T 228 常軌を逸した人文・アートワーク=桑原茂一川村記念美術館所蔵 巨匠と出会う名画展モイーズ・キスリング:姉妹(1950) この傾いた首を見て下さい。 常軌を逸している。と私が感じても不思議ではないでしょう。 絵画のタイトルは「姉妹」 ちょっとどうかと思うこの傾いた首の絵画の奇妙さに怖いほど惹かれて、画家、モイズ・キスリングを検索してみた。 モイズ・キスリング(Moïse Kisling、1891年1月22日 - 1953年4月29日)は、エコール・ド・パリ(パリ派)のポーランド人画家。本名はモイジェシュ・キスリング(Mojżesz Kisling)。キスリングは、20代後半には画家として成功し、パリ派の陽気で面倒見の良いリーダーだった。「モンパルナスの帝王」とも呼ばれた。自殺したパスキン、アルコール中毒のモディリアーニ、ユトリロなど破滅型のイメージの強いエコール・ド・パリの画家たちの中では珍しく幸福な生涯を送った画家である。 本当にそうなのか? 確...
Diary-T Vol.29 225~230|桑原茂一が毎日デザインするTシャツコレクション!
Diary-T Vol.29桑原茂一が毎日デザイン!選曲家でありプロデューサーでありクラブキングの代表でもある桑原茂一氏が、ほぼ毎日Tシャツをデザインする「Diary-T」。ここでは6日分のデザインを、桑原茂一がその日の心象風景を綴ったエッセイとともにまとめて紹介していく。Diary-T 225~230Diary-T 230 1963で分かった...Diary-T 229 透けて見える...Diary-T 228 常軌を逸した人Diary-T 227 芽吹くDiary-T 226 決意の日曜...Diary-T 225 1963 for PIR...桑原茂一|Moichi KUWAHARA選曲家/プロデューサー/クラブキング代表。米国『ローリングストーン』日本版を1973年の創刊号から運営、77年『スネークマンショー』をプロデュースしYMOと共演、同年『コムデギャルソン』のファッションショー選曲を開始する。82年原宿に日本で初のクラブ『ピテカントロプス』をオープン、89年フリー...
Diary-T 231 きっとここが帰る場所
Diary-TDiary-T 231 きっとここが帰る場所文・アートワーク=桑原茂一THIS MUST BE THE PLACE 歳とともに美しくなる人。 その筆頭が私の場合は川久保玲さんである。もちろん、川久保さんの美しさは、革新の美とか、反逆の美とか、渾身の一撃の美とか、を同時に想起する強靭な精神の美でもあるから、目に見える美として語ることは容易ではないが、八頭身の美、若さの美、真っ白な美…物心ついた頃から消費優先文化の国日本で暮らし白人至上主義を真綿で首を絞めるように洗脳されつづけてきた私に新しい価値を生み出す現場をみせてくれたのも川久保さんであった。 そういえば、女性の目尻の皺に目が向くようになったのは、いつの頃からだったろうか。 目尻の皺を首筋の皺を老齢の証と見なし、恥ずかしいから隠す。タートルネックを年がら年中身に纏う。私もその一人だが。付け加えるのなら、崩れてゆく美、廃墟の美、つまり美へ走ることを目的としない行きずりの美とでもいおうか、もちろん、不慮の美でも、めぐり合...
Diary-T 232 セレモニー
Diary-TDiary-T 232 セレモニー文・アートワーク=桑原茂一その昔、comedy clubkingを製作中に知り合った漫画家兼脚本家現在イラストレーター沼田健(ぬまたたけし)君の結婚披露宴にお邪魔した。時間を勘違いしたのか本来は友人たちや身内たちだけの結婚式のセレモニーにまで私は参加することになってしまったぽつんと。しかもそこで行われているのはTHE結婚式場のいわゆるtheセレモニーである。茫然自失に陥った私はこの現実が誠に腑に落ちなかった。なぜここまでシステム化されてしまった形式的なセレモニーをこのまだまだ若い三十代のカップルは甘んじて受け入れてしまっているのだろうか?鞭で打たれ調教師の意のままに右へ左へ動かされる、まるでサーカスの動物たちのように…それらのすべてが私にはコメディのように思えた。かゆい背中のある部分に手が届かないときのように身悶えしてそこに私はいた。が、が、が、そんな幼児性丸出しのアレルギー反応は、私にはよくできたコメディであっても、そこに集合した参...
Diary-T 233 けっこう毛だらけ
Diary-TDiary-T 233 けっこう毛だらけ文・アートワーク=桑原茂一泉川 純米吟醸 ふな口本生 ワン&オンリーの響きはこの日本酒にこそふさわしい。男は生がいい。男は生きと粋が生き。女は艶と愛嬌が生き。 仕事場が引っ越したことでいつの間にか足が遠のいてしまったが、それまでは週三詣でのうまい蕎麦屋が○本木にある。 しかも酒のアテ「肴」も見事なこの蕎麦屋でいただいた絶品の日本酒を超える記憶はいまのところない。と思う。たぶん。きっと…この曖昧さには理由がある。絶品には正確な記憶が伴わない。 つまり、絶品=飲み過ぎる=記憶が失われる そして呑んベイたちはこういう。”よくあることさ” Tom Jones / It's Not Unsual( よくあることさ) このお方の”よくあることさ”もすごい。 ぬいぐるみのマイクがキュート♥ このお三方のダンスにもただならぬものを感じる。 で、日本酒のうまさを正直に言えばワインを凌駕する。 といえば誤解を招くが、日本に生まれてしまった私の体質...
Diary-T 234 素敵なカップ
Diary-TDiary-T 234 素敵なカップ文・アートワーク=桑原茂一日本一早い夏フェスへ 目的はDexPistols. 噂通りの見事なパフォーマンスだった。DJMAARの律儀さと寡黙さを柱に、DJ DARUMAのカマ師とスタイルのあるダンスに煽られ、いつしか私も身体が動いていた。ダンスミュージックがいつまでも私は好きだな。それにしても誠に日本人はセンスがいい。大技の隙間に繊細さが時折顔を出す。 どうせなら、もっと過剰なステージ演出に向かってもいいのではないか…次のDJのスタイルへ向かう二人の存在に接し、ある意味DJの終焉の兆しを感じた。 で、DJはカナリヤではないか? 命の危険を誰よりの機敏に察知するカナリヤ、炭坑の闇を一番最初に突き進むカナリヤ、 突端に位置して突き進むDexPistolsに私は音楽業界のカナリヤをみた。 DJの役割はそろそろ終わるのではないか… ここでもう一度DJの成り立ちを振り返ってみる。新しい音楽を次々に紹介することで磨いた音楽の目利きは、かゆいとこ...
Diary-T 235 I've come to talk with you again
Diary-TDiary-T 235 I've come to talk with you again文・アートワーク=桑原茂一数日前にyoutubeで偶然この曲に出会いなんだかとても今を感じた。 after311以降、色々なことが起こっているが、なにも起こっていないように過ごしている自分も周りも怖い。どうせなにも変わらないなにもできるはずがないという無力感がこの国を覆っている。たぶん、巨大メディアの報道のあり方がこうした空気感を蔓延させているのだろう。すっかり日常に浸透しているSNS,twitterやfacebookも、そこで生まれる自分好みのサークル?ソサエティー?のなかで感じるものも、「自分好み」の、と記したように、世界の真実と繋がるというよりは、世界の真実を閉ざす方向に向かっているように思えなくもない。特にクリエーター思考の日本人は村社会を嫌っていると思っていたが、もしかしたら私は勘違いしていたのかもしれない。気のせいかもしれないが、辺をよ~く見回すと、わざわざ自分から自分...
Diary-T 236 唇に楚々ラレル男
Diary-TDiary-T 236 唇に楚々ラレル男文・アートワーク=桑原茂一結婚式披露宴でお祝いに駆けつけた方々が新郎新婦へ書く お祝いの気持ちをミニ色紙に託す。 という儀式がどうもあったようだったが。 私はどうも気が進まず、あえて書かなかった。 色紙にマジック…、それきっと私駄目である。というのも最近はiphone grapherを気取って日々アプリ三昧しているものだから、同じ遊ぶなら納得いく遊びがいい。がどうも癖になってしまったようだ。といってたいしたことが出来るわけではないのですが… 気持ちの問題ですね。 で、色紙をお預かりする事ができなっかたことに対し、○○様は大変気落ちされていらっしゃいます。 ということなので、我が侭はいかんね! よしそれなら、その昔新郎から女性の好みを聞かされたことを思い出した。なんでも女性の厚い唇に楚々ラレルとか、私の正反対かも… まそれはともかく、そんな新郎の趣味でiphone graphersして遊んでみた。 そうか、新婦の唇を撮影して遊べた...
Diary-T Vol.30 231~236|桑原茂一が毎日デザインするTシャツコレクション!
Diary-T Vol.30桑原茂一が毎日デザイン!選曲家でありプロデューサーでありクラブキングの代表でもある桑原茂一氏が、ほぼ毎日Tシャツをデザインする「Diary-T」。ここでは6日分のデザインを、桑原茂一がその日の心象風景を綴ったエッセイとともにまとめて紹介していく。Diary-T 231~236Diary-T 236 唇に楚々ラレル男Diary-T 235 I've come to...Diary-T 234 素敵なカップDiary-T 233 けっこう毛だらけDiary-T 232 セレモニーDiary-T 231 きっとここが帰...桑原茂一|Moichi KUWAHARA選曲家/プロデューサー/クラブキング代表。米国『ローリングストーン』日本版を1973年の創刊号から運営、77年『スネークマンショー』をプロデュースしYMOと共演、同年『コムデギャルソン』のファッションショー選曲を開始する。82年原宿に日本で初のクラブ『ピテカントロプス』をオープン、89年フリーペーパー...
Diary-T 237 Chernobil チェルノブイリ 家族の帰る場所
Diary-TDiary-T 237 Chernobil チェルノブイリ 家族の帰る場所文・アートワーク=桑原茂一チェルノブイリ――家族の帰る場所http://www.amazon.co.jp/dp/4255006385Chernobyl In 15 Minuteshttp://youtu.be/qay5-lF19_o← Diary-T 237~242購入はこちらからhttp://ckstore.shop-pro.jp/?pid=41617907
Diary-T 238 The Promise of Music
Diary-TDiary-T 238 The Promise of Music文・アートワーク=桑原茂一呼びかけられている。どこか遠くの…命の泉が沸き上がり吹き出すようなところから、そう最近私は、radioApp のお陰で、classic音楽?に夢中だ。未来を知ろうとするなら、答えは歴史の中にあるとか、ふむ。こう、つぶやいていても、どうもしっくりこないな。ここ数年私は、Gustavo Dudamelの虜だが、彼の選び出すclassic音楽は何かが違うのだ。クラッシックと呼ばれる楽曲への認識が一新するとでもいおうか、Gustavoの選び出す楽曲の目もくらむような美しさに埋没しながらも、同時に思考するのは偉大なる過去の遺産と対峙するGustavo Dudamelの姿勢だ。彼は神なのか?はたまた天才指揮者なのか?これまで味わったことのない、雷に撃たれたような(もちろん実際にはないが)、背中を突き抜けるような歓喜、青春時代のようにはもうスパークしなくなったクライマックスが私を奈落の底へ突き...