BOOK|ケイト・モスをブレイクさせた写真家、コリーヌ・デイの作品集
BOOK|ケイト・モスをブレイクさせた写真家、コリーヌ・デイの作品集
8月27日に1000部限定で国内リリース
『THE FACE』で当時まだ無名だったケイト・モスをブレイクさせるなど、後続のファッションフォトの在り方へ多大なる影響を与えたイギリス人フォトグラファー、Corinne Day(コリーヌ・デイ)。2010年に45歳という若さで急逝してから初となる作品集が、約3年の構想期間を経て、命日の8月27日(水)に国内リリースされる。
Text by WATANABE Reiko(OPENERS)
日本流通分の特典は、デイへの愛が溢れるファンジン『KAZAK #5 - Corinne Day』
1990年代初頭に写真家としてキャリアをスタートさせ、グラマラスでセクシーな女性像を常としていたファッション界の中で、被写体のありのままの姿を映し出すリアル・ドキュメントのファッションフォトを確立したコリーヌ・デイ。
このたび、2010年の死去後初めての作品集『MAY THE CIRCLE REMAIN UNBROKEN』が、命日である8月27日に国内でリリースされる。デイの夫で映像作家のマーク・サージーと、「GIMPEL FILS GALLERY」のオーナー、ジャッキー・ハリデイ、『MOREL』のアーロン・モレル、そしてデイの長年の親友でありミューズであったタラ・ヒルの共同編集により、約3年の構想期間を経て実現した渾身の1冊だ。
作品集のタイトルは、デイが好きだったバンド「The 13th Floor Elevators」の曲名にちなんでおり、『時計仕掛けのオレンジ』や『博士の異常な愛情』の題字デザインで知られるパブロ・フェロが、タイポグラフィーを手掛けている。
2013年に「GIMPEL FILS GALLERY」で開催された回顧展『May The Circle Remain Unbroken』を元に構成された本書では、初公開となる初期の作品群にくわえ、写真家としての大躍進を遂げた1987年から1996年の作品を中心に収録。その多くはロンドン・ソーホーにあるデイのフラットで日常的に撮られた友人たちのスナップショットであり、まさにタイトルの示す「決して途切れることのない友情の輪」の象徴ともいえる。
さらには、ロサンゼルス美術館の写真部門長を勤めるキュレーター、シャーロット・コットンと、ライターのグレン・オブライエンによるエッセイも収録されるなど、デイの功績を知る上でも、欠かすことのできない作品集に仕上がっている。
日本流通分限定の特典として同梱される、デイへの愛がたっぷりと詰まったファンジン『KAZAK #5 - Corinne Day』(2012年発行)にも注目したい。