スイス時計界でも1、2を争う知名度を持つブランド。そのルーツは、時計師のルイ・ブランが1848年、スイス・ラ・ショー・ド・フォンに開いた小さな工房にある。 創立当初の工房は、組み立てを専門に手掛けていたが、時が経つにつれてヨーロッパ全土とアメリカを見据えた販売戦略を他社に先駆けて開始する。こうして業績を順調に伸ばし続け、1877年「ルイ・ブラン父子会社」へと改称。 ’80年には現在も本社のあるビエンヌへと本拠を移転し、時計製造のすべてを自社で行うマニュファクチュール工場を設立。’80年代当時の最高水準の精度を誇る「ラブラドール」ムーブメントも同工場から誕生している。 その後、1890年に改称した「ルイ・ブラン兄弟社」時代に開発した「キャリバー19(通称:オメガキャリバー)」をきっかけに、20世紀初頭からギリシャ文字で究極を表す「Ω=オメガ」を社名としたのである。 オメガは、1932年にロサンゼルスで開かれたオリンピック大会で初の公式計時を担当して以来、世界各国のスポーツ大会で計時を担当するなどグローバルに活躍する。さらに腕時計においては、’65年に「スピードマスター」が苛酷な検査を乗り越えた末、数あるクロノグラフの中からNASAの公式装備品に選ばれ、’70年に海底探査「ヤヌス計画」においては「シーマスター」が250mの深海実験に使用されるなど、数々の偉業を成し遂げていった。 こうして着実に愛用者を増やすこととなったオメガは、その栄光の歴史に甘んじることなく、さらなる自社製品の完成度を追求する。 1999年には時計師のジョージ・ダニエルズが発明したコーアクシャル・エスケープメントの量産化に成功し、オメガの技術力の高さを改めて時計界に証明すると、21世紀からは次々と新作モデルにコーアクシャル・エスケープメントを搭載。さらに2007年には、実に30年振りとなる自社製ムーブメントを発表するなど、開発への意欲はいまだ止むことを知らない。 【創業年】1848年 【創業地】スイス、ラ・ショー・ド・フォン 【主なシリーズ名】スピードマスター、シーマスター、デ・ビル、コンステレーション 【問い合わせ先】スウォッチ グループ ジャパン オメガお客様センター Tel. 03-5952-4400 公式サイト:
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BASELWORLD 2009 OMEGA|オメガ輝かしい歴史にちなむスポーツモデルが続々登場日本ではスイス時計の代名詞的存在であり、最近では機械式ムーブメントの精度&耐久性に新たな基準を打ち立てた新世代メカニズム「コーアクシャル脱進機」を積極的に製品に導入するなど、新時代の機械式腕時計作りをリードしてきた名門オメガ。今年は“月に行った腕時計”として名高いクロノグラフ「スピードマスター」の特別記念限定モデルや、ダイバーズウォッチの定番「シーマスター」の複刻モデルを発表。輝かしい歴史を象徴する魅力的なタイムピースが目白押しだ。文=渋谷康人Speedmaster Professional 40th Anniversary Moon Landingスピードマスター プロフェッショナル 月着陸40周年記念モデル1969年7月20日、アポロ11号は人類史上初めて月面に到達し、翌21日にニール・アームストロングとバズ・オルドリン、ふたりの宇宙飛行士が月面に記念すべき1歩を記した。その時、オメガ...
OMEGA|オメガスピードマスター プロフェッショナル 月着陸40周年記念モデル文=渋谷康人人類な偉大な一歩を改めて記念して1969年7月20日、アポロ11号は人類史上初めて月面に到達し、翌21日にニール・アームストロングとバズ・オルドリン、ふたりの宇宙飛行士が月面に記念すべき1歩を記した。その時、オメガの「スピードマスター プロフェッショナル」が、彼らの腕で時を刻んでいたことは、時計好きなら誰でも知っているエピソードだ。今年は、この歴史的な偉業からちょうど40年目。これを記念して7969本限定で発売されるのが、文字盤の9時位置のインダイヤルに、アポロ11号のシンボルマークである鷲のメダリオンを埋め込んだこのモデルだ。ソリッドシルバー製の同じメダリオンとスペシャルボックスが付属する。手巻き。SSケース&ブレスレット。直径42mm、50m防水、54万6000円、発売中。スウォッチ グループ ジャパン オメガお客様センターTel. 03-5952-4400
OMEGA|オメガシーマスター プロフロフ 1200M文=渋谷康人誕生から40年を経て甦った、伝説のプロダイバーズ「シーマスター」の名で知られるオメガのダイバーズはクロノグラフの「スピードマスター」と共に、オメガを象徴するプロダクトである。中でも時計コレクター垂涎の1本が、フランスの潜水調査会社コメックスと海洋探査と保護の先駆者であり、スキューバ潜水具の発明者であるジャック・イブ・クストー氏の全面協力により約4年をかけて開発された「シーマスター プロフロフ」だ。1969年のバーゼルフェアで発表されたこの究極のモデルが、40年の時を経てスペックアップして甦った。最大の特徴はワンピース構造の分厚いケースと大型ロックボタン付きの逆回転防止ベゼル。まさに究極のプロダイバーズと言える逸品だ。自動巻き、SSケース&ブレスレット、直径55×48mm、厚さ17.5mm、自動ヘリウムエスケープバルブ装備、87万1500円、8月発売予定。スウォッチ グループ ジャパン オメガお客様センターTel. 0...
OMEGA|オメガシーマスター アクアテラ アニュアルカレンダー リミテッド エディション文=渋谷康人シンプルな顔に最新のメカニズムを秘めてドレスウォッチに通じるシンプル&エレガントな表情で大人の男性に人気の「シーマスター アクアテラ」に、時計愛好家も唸る特別限定モデルが登場した。オメガ自慢のコーアクシャル脱進機を搭載したムーブメント・キャリバー8611は日付調整を年にたった1度、3月1日に行うだけで済むアニュアルカレンダー機構を装備。さらに脱進機のヒゲゼンマイにはシリコン素材を使っている。ブラックラッカーにサンブラッシュ仕上げを施した文字盤とピンクゴールド製の針やインデックスが生むクラシックな雰囲気も、このモデルの他にはない魅力だ。チーク製の特製ボックスも付属する。自動巻き、WGケース×アリゲーターストラップ、直径43mm、シースルーバック、世界161本限定、217万3500円、年末発売予定。スウォッチ グループ ジャパン オメガお客様センターTel. 03-5952-4400
OMEGA|オメガシーマスター プロダイバーズ 300mText by OPENERSシーマスターは、オメガの“水”との闘いを象徴する、ブランドの代表シリーズである。1948年に、英国海軍の要請を受けて開発された軍用モデルをベースにして、一般向け本格ダイバーズウォッチとして誕生。以来、デザインや機能を進化させつつ現在にいたるが、なかでも1993年に登場した「プロダイバーズ 300m」は、ひとつの完成形として圧倒的な支持を得ている。300m防水というダイバーズに必要な条件を満たした屈強なSSケースに、飽和潜水用のヘリウムガス・エスケープバルブを搭載。さらに、オメガの独自機構である“コークアクシャル脱進機”を装備した、高精度なクロノメーターモデルであり、信頼性の高さは申し分ないといえる。このようなスペックの高さだけでなく、見た目においてもシーマスター プロダイバーズ 300mのアドバンテージは高い。文字盤には波目模様のウェーブがほどこされていて、いやがおうでもマリーンなイメージを喚起さ...
OMEGA|オメガスピードマスター オートマティック デイトText by OPENERSアメリカのNASA公式装備品として活躍する“スピードマスター プロフェッショナル”。その派生型として1971年に誕生したのが、自動巻きムーブメントを搭載した“スピードマスター オートマティック”である。現在では一大シリーズともなっているが、なかでももっとも人気が高いモデルが、実用的な日付表示を装備した、写真の「スピードマスター オートマティック デイト」なのだ。オメガ|スピードマスター オートマティック デイト現行モデルは、2006年にリニューアルされており、C.O.S.C認定のクロノメーター、さらに100m防水の高性能を誇る。デザインも豊富であり、ブラックダイヤルや、白×黒のツートンカラーなど、計5色のダイヤルバリエーションを展開。また2009年には、イレギュラーなヨコ3つ目のインダイヤルを採用した「スピードマスター オートマティック デイト 日本限定モデル」(右写真)も登場した。いずれにし...
OMEGA|オメガスピードマスター プロフェッショナルText by OPENERS1969年、人類初の月面着陸に携行された腕時計として、あまりに有名な「スピードマスター プロフェッショナル」。現在も、NASAが指定する唯一のオフィシャルウオッチであり、宇宙飛行士が行う船外活動にはスピードマスターの着用が義務づけられている。しかし、スピードマスターの誕生は、月面着陸より10年以上も前の1957年。もともと当時としては珍しい12時間積算計を搭載した高性能クロノグラフとして登場した。べゼルには速度計測が可能なタキメーターが刻まれており、レースシーンに着用できるスポーツウオッチとしてのスペックを兼ね備えていた。それが、宇宙空間を想定した過酷な環境に耐えられる腕時計を探していたNASAの選考テストに合格し、晴れて1965年に「精度、比類なき信頼性、卓越した堅牢性、簡便な操作性」のお墨付きを得て、NASAの公式装備品として正式に採用されたのである。現在も“ムーンウオッチ”の愛称で知られるスピ...
世界最大のスイス腕時計フェア「バーゼルワールド 2009」。そこで発表された新作をオウプナーズが紹介します。カールF. ブヘラは1888年にスイス・ルツェルンでカール・フリードリッヒ・ブヘラの手で創業され、時計王国スイスで最も信頼されてきた名門宝飾時計店「ブヘラ」を母体に、2001年に設立された本格的時計ブランド。クォーツや電波時計などのハイテク電子ウォッチはもちろん、機械式ウォッチでも世界最高峰の技術力を誇るセイコー。電子チップやヒゲゼンマイまで時計の主要パーツのすべてを自社グループ内だけで独自に開発・製造できる“リアル・マニュファクチュール”として、世界の時計関係者から絶賛されている。ハリー・ウィンストンの腕時計は最高峰の美とオリジナリティで、世界のセレブリティに支持されるジュエリーと同様に愛好家を魅了する時計界でも別格の存在。日本ではスイス時計の代名詞的存在であり、最近では機械式ムーブメントの精度&耐久性に新たな基準を打ち立てた新世代メカニズム「コーアクシャル脱進機」を積極的...
OMEGA|オメガオメガとは、“究極”を意味するギリシャ文字の「Ω」のブランドロゴのもと、伝統と技術力で1848年の創業から現在まで、スイスの時計業界を牽引してきた名門。今年のバーゼルフェアでも、その地位にふさわしい充実した新作を披露した。文=渋谷康人今年のオメガの新作は、昨年に引きつづき充実。「コンステレーション」「スピードマスター」「シーマスター」「デ・ビル」各ラインから、魅力的なモデルが登場した。今年のおおきなトピックは「シーマスター アクアテラXXL」のケース素材「オレンジゴールド」に象徴される新素材など、特別な素材の採用。たとえば「スピードマスター プロフェッショナル」では、限定モデルとして「メテオライト(隕石)」を文字盤に使った製品が、また、キラキラと輝き宝飾モデルなどにも使われる半貴石「アヴェンチュリン」を文字盤に使った製品も発表されている。一方、素材が特別というわけではないが、おなじ「スピードマスター」のレディスクロノグラフでも、従来はプリントされていた文字盤のイン...
OMEGA|オメガ先進の機械式時計技術と他社に先駆けた新素材オメガの伝統と未来を体現するシーマスターの新作が登場!機械式時計の心臓部である脱進機に、他社に先駆けて革命的なメカニズム、精度と耐久性に優れたコーアクシャルエスケープメントやシリコン製のヒゲゼンマイを採用し、改良・進化を積み重ねてきたオメガ。これら独自の技術はついに、申し分のない完成度に到達したようだ。この脱進機の最新仕様を搭載した「シーマスター アクアテラ クロノグラフ」が登場。さらに、コーアクシャルエスケープメントとシリコン製ヒゲゼンマイを採用したモデルに、業界では異例の4年間という長期保証を付加した。取材・文=渋谷康人3層構造の新コーアクシャルエスケープメントを採用オメガは今も昔もスイス時計を代表する偉大なブランドだ。1848年の創業で早くから名声は確立されていたが、伝説的な存在となったのは、1930年代から60年代に開発された防水時計「シーマスター」や精度を追求した「コンステレーション」など数かずの傑作による。とく...
OMEGA|オメガ2011年バーゼル発表モデル「シーマスター プロダイバーズ300M」オメガの名作が鮮やかにリニューアル!オメガのコレクションのなかでも屈指の知名度を誇る300M防水のプロフェッショナルダイバーズウォッチ「オメガ シーマスター プロダイバーズ 300M」がリニューアル。全国の特約店(有名百貨店および専門店)で発売された。Text by KAJII Makoto (OPENERS)Photographs by OMEGAシーホースのレリーフは大きくなって、より迫力あるルックスにリニューアルに際して大きな変更は、ベゼル素材に、ブルーとブラックのセラミックを使用。耐傷性が高まっただけでなく、光沢感あるダイアルとの相性も抜群で、より美しく、ラグジュアリーなスポーツウォッチの印象が深くなった。さらに、夜光塗料にも変更をくわえ、ベゼル上のドット表示と分針にはグリーン発光の、インデックスと時針にはブルー発光の、ホワイトスーパールミノヴァを採用。暗闇や深海で、ブルーとグリーンに色分...
2013年新作ウォッチ、バーゼルワールド現地レポートコーアクシャル搭載モデル続々登場、保証も4年間にレディスモデルから限定モデルまで、そのほとんどにコーアクシャル脱進機を搭載した今年のオメガの新作ウォッチ。大幅な摩擦軽減により長期的な高い安定と精度を手にし、クロノメーター認定を受けた優れたムーブメントが、オメガのあたらしい時代を築く。Text by SHIBUYA Yasuhito素材から耐磁性能を追求した超耐磁モデルも注目1999年、スイスを代表する名門時計ブランド・オメガの決断は時計業界を驚かせた。20世紀を代表する時計師であり、コンプリケーションウォッチの研究家として名高い故ジョージ・ダニエルズ博士が発明した、エネルギー効率と耐久性に優れたコーアクシャル脱進機を、今後オメガは一般的なスイス・レバー式脱進機に代えて、自社の機械式ムーブメントに全面的に採用することを宣言。この新型脱進機を採用する第1号製品を発表したのだ。当時このメカニズムの価値を否定する人はいなかった。だが、量産...
Speedmaster '57 Chrnograph OMEGA Co-Axial calibre 9300| スピードマスター ’57 オメガ コーアクシャル クロノグラフ1957年に始まる“スピードマスター伝説”の最新章全6回の月面着陸すべてを含む数々の宇宙ミッションに携わってきたオメガ「スピードマスター」。誕生から57年目を迎えた今年、コーアクシャル・キャリバーに、初めてクロノグラフ機能を組み込んだ新作「スピードマスター ’57 オメガ コーアクシャル クロノグラフ」をバーゼルワールドで発表した。Text by SHIBUYA Yasuhito最新・最良のスピードマスターオメガに“伝説的な名作”は数多い。だが、もっとも広く知られているのはやはり“ムーンウォッチ”スピードマスターだ。その誕生は1957年。アポロ計画が立案される4年も前のことである。シーマスター300のケースに、当時最新の3カウンタークロノグラフムーブメント「キャリバー321」を搭載したこのモデルは、当初から最高...
OMEGA|オメガ2代目スピードマスターモデルの復刻版新コレクション「スピードマスター マークII」を発表1969年、オメガはアポロ11号が月面着陸に成功したのと同じ年に流線型ケースに収められた新スタイルのタイムピース「Speedmaster Mark II(スピードマスター マークII)」を誕生させた。そして2014年、オメガではこのモデルをリニューアルしたクラシックなクロノグラフを発表する。 Text by KUROMIYA Yuzuオメガのファンとスピードマスター愛好者も納得の仕様シリーズ名の“マーク”とはいわゆる「バージョン」を意味。「スピードマスター マークII」は1957年に発表された初代スピードマスターのデザインを、初めて変更した「2ndバージョン」だ。今回リニューアルしたモデルは、マットブラックダイアルとグレーダイアルの2種類を展開。グレーダイアルのモデルにはオレンジに発光するクロノグラフ秒針とそれにマッチしたミニッツトラックを配備。このデザインはオメガのファンとス...
OMEGA|オメガオメガのオリンピックコレクションをたどる「伊勢丹新宿店 オメガフェア」開催!「オメガ」と“オリンピック”の関係は、とても深い。1932年に開催されたロサンゼルス夏季大会以来、オメガはオリンピックの公式計時を数多くつとめてきた。今年もまた、2010年バンクーバー冬季大会にて24回目となる公式計時を担っている。今後も2012年のロンドン、2014年のソチ、2016年のリオ・デジャネイロ、2020年大会にいたるまで公式計時の担当が決定しており、その活躍にますます期待が寄せられているところだ。そんなオメガとオリンピックの深いかかわりを振り返る展覧会、「オメガフェア」が伊勢丹新宿店にて開催されることとなった。同展では「シーマスター バンクーバー限定モデル」や「オリンピック タイムレス コレクション」など、オメガが誇る数々のオリンピックモデルを見ることができる。これらの記念碑的モデルを目にすることで、ウォッチの歴史はもちろん、それぞれの時代をにぎわせたオリンピックの思い出まで...