フランス海軍と作り上げた圧倒的な堅牢性
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2024年11月28日

フランス海軍と作り上げた圧倒的な堅牢性

TUDOR|チューダー ペラゴス FXD GMT “ZULU TIME”

チューダーから「ペラゴス FXD GMT “ZULU TIME”」が登場。ズールー時間と呼ばれる協定世界時間(UTC)を含む最大3つのタイムゾーンを同時に計測できる機能を備えている。ペラゴスFXDシリーズに、またひとつ魅力的なプロフェッショナルウオッチが誕生した。

Text by WASEDA Kosaku

ズールー時間を表示する本格派

チューダーは1950年代以降、フランス海軍(Marine Nationale)にダイバーズウオッチを公式に提供し、海軍部隊の厳しい任務を支えるパートナーとして、固い絆を作り上げてきた。
初代ペラゴス FXDモデルは、2021年に発表された。FXDは、ケースとストラップが一体となり、あらゆる場面で使える耐久性を誇るモデルとして、チューダーとフランス海軍のレガシーでありつづけている。2024年、FXDコレクションは、海軍航空作戦を担うフランス海軍航空隊(Aéronautique Navale)の要求に応じて、さらなる進化を遂げた。ペラゴス FXD GMTは、軍事用語でズールー時間と呼ばれる協定世界時間(UTC)を含む最大3つのタイムゾーンを同時に計測できる。すべての航空機乗員が基準とするズールー時間を表示する本モデルは、重要なミッションを遂行する際に必要不可欠なツールだ。
ズールー時間は、経度0度に位置する子午線時間、グリニッジ標準時(GMT)に相当する。これは、国やタイムゾーン間のコミュニケーションにおいて混乱を避けるため、世界の航空業界で標準化されているのだ。「ズールー(Zulu)」という名称は、航空業界で使用されているフォネティックアルファベットコード「Z」、または「ゼロ(zero)」の頭文字を表している。
「ペラゴス FXD GMT “ZULU TIME”」では、ズールー時間は極めて視認性の高い鮮やかなオレンジの針で示され、24時間でダイアルを1周する。一度針が設定されるとリセットされることはなく、フランス海軍航空隊の海軍兵たちはひと目で航空基準時間を把握できる。
また「スノーフレーク」の愛称で知られる時針はローカルタイムを示す。時刻設定はリューズで行い、タイムゾーンを変更する際には1時間単位で針がジャンプするため設定が簡単。ミッションの最中でも設定できる容易さが、実用性を高めている。前後どちらの方向に回しても、針が深夜12時を過ぎると日付が変更される。加えて第3タイムゾーンは、24時間両方向回転発光ベゼルとオレンジのズールー時間針で把握できるデザインだ。
マットな質感のブラッシュ仕上げのケースはグレード2 チタニウム製。コントラストが際立つダイアル、カラーコーディングされた針、そして鮮やかなオレンジが映える、ハンドメイドの矢印型24時間針が特徴的だ。これらの針、アワーマーカー、そしてベゼルの発光塗料が瞬時に時刻情報の確認を可能にし、暗い環境や夜間でもより高い視認性を実現している。さらに、時針、分針、秒針を含むアワーマーカーは、ブルーの発光塗料で、グリーンに発光する24時間針と24時間目盛り入りベゼルと区別される。いつでもズールー時間を直感的に読めるよう細部がデザインされているのだ。
ケースバックは、グレード5 チタニウム製でフランス海軍とその航空部隊から制式採用されていることを表すため、「Aéronautique navale(フランス海軍航空隊)」のロゴである翼を広げた錨の上にスター、そして歴史にインスパイアされた各時計の製造年を示す「Marine nationale 2024」の“M.N.24”のエングレービングが施されている。
ケースに収まるのはマニュファクチュール キャリバー MT5652-Uだ。後から付加するモジュールに頼るのではなく、新しい機能を組み込むことを開発時から想定したムーブメントの構造が特徴だ。太陽をモチーフにしたデザインがレーザーで施され、ブリッジに配された「Master Chronometer」の表記がその卓越した性能を際立たせる。ローターにはチューダーのマスタークロノメーター キャリバーに特徴的な、サンドブラスト仕上げのディテールを備える放射状の溝がレーザーで施された。この仕上げのコンビネーションはブリッジにも見られ、細やかな仕上がりがウオッチの完成度を一段と高めている。
このマニュファクチュール キャリバー MT5652-Uは、精度と耐久性においても抜群のパフォーマンスを発揮する。可変慣性テンプは、頑丈な両持ち式のトラバーシングブリッジで固定され、長時間の使用にも耐えうる安定性を提供している。また、このムーブメントはスイス公認クロノメーター認定を受けており、その精度は業界最高水準にある。COSC(スイス公式クロノメーター検定協会)の認定基準を上回り、チューダーは腕時計として組み上げられた状態で日差6秒(-2秒から+4秒)の精度を達成している。この精度の高さは、機械式時計に求められる精密さを重視するチューダーならではのこだわりだ。
実用的なパワーリザーブも、このキャリバーの大きな特徴だ。約65時間のパワーリザーブにより、時計を金曜日の夜に外しても、月曜日の朝には再度時間を合わせることなく、正確な時刻を維持することができる。これは、日常的に使用する上で、時計を取り外して週末を過ごした後にも、再調整の手間を省ける。
精度、耐久性、デザイン性、実用性が見事に融合したムーブメントを搭載した「ペラゴス FXD GMT “ZULU TIME”」は、時刻の確認という腕時計本来の目的を確実に果たしてくれる。過酷な環境での使用に耐える本作は、日常的な使用においても非常に頼りにできるはずだ。
ペラゴス FXD GMT “ZULU TIME”
ムーブメント|マニュファクチュール キャリバー MT5652-U(COSC、METAS認定)、両方向回転ローター搭載の機械式自動巻ムーブメント
パワーリザーブ|65時間
ケースサイズ|42 mm
ケース厚さ|12.7 mm
ケースバック|グレード5 チタニウム製
ベゼル|ブラックセラミックインサートを備えた、グレード2 チタニウム製24時間目盛り入り両方向回転ベゼル
防水|METASによる200 m(660 ft)防水認定
ストラップ|ファブリックストラップ、グレード2 チタニウム製ピンバックルとキーパー、グリーン、取り外し可能なファブリックバンドキーパー
価格|65万1,200円
問い合わせ先

日本ロレックス / チューダー
Tel.0120-929-570
https://www.tudorwatch.com/ja

                      
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