連載エッセイ|#ijichimanのぼやき「昼飲み」

連載エッセイ|#ijichimanのぼやき「昼飲み」

ある日、神保町で昼メシを食べようと思って「新世界菜館」に入った。味も良くて量もしっかりあって、席もゆったりしていて価格も手ごろなので、神保町に用事がある時の昼メシはたいがいここにしている。僕はいつもと同じようになんらかの麺類を頼んだのだけど、ふと前を見たら、ひとりの白髪の老年の男性がいた。シャツにジャケットを羽織った小ぎれいな男性だった。よく見たら彼は、紹興酒を飲みながら上海蟹を食べていた。それを見た時に、自分の理想の老後はこれじゃないかと思った。
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