第一次世界大戦が終結した1918年。シチズンの前身、尚工舎(しょうこうしゃ)が設立されたのは、ちょうどその年のことである。 尚工舎は、スイスから工作機械や専門書を購入し、時計部品の製造技術を習得。設立から6年後の1924年、記念すべき第1号の懐中時計「CITIZEN」を完成させた。それからさらに6年後の1930年に、尚工舎を母体にシチズン時計が誕生している。 日中戦争、第二次世界大戦を経て、1956年、国産初の耐衝撃装置付き腕時計パラショックを発表する。その耐衝撃性を実証するため、30m上空のヘリコプターから公開落下実験を行うなど、PRの仕方も斬新であった。 そして1970年代、シチズン初のクォーツ時計の発売を機に、同社は大きく変貌していく。デジタル式腕時計や、世界初のアラーム付きデジタル時計、太陽電池充電式時計と、エレクトロニクスに根差した新技術を次々と発表していく。1996年には、わずかな光でも発電可能な「エコ・ドライブ」を開発し、エコマーク商品の認定も授与される。 2006年には、「パーフェックス」というJIS規格耐磁1種、衝撃検知、針補正の3機能(パーフェックス)を備えた電波時計用の新型ムーブメントを開発。さらに、「カンパノラ」シリーズに限り、店頭で時計をセミカスタマイズができる世界初のサービスをスタート。文字盤、針、ベルトなどを、店頭で見比べながらパソコンでシミュレーションすることが可能で、その組み合わせは1万通りを超えるという。 シチズンとは市民の意。あまねく市民のための時計作りを信条としている同社の製品は、今や世界レベルに浸透している。 【創業年】1930年 【創業地】日本、東京都西東京市 【主なシリーズ名】カンパノラ、エクシード、アテッサ 【問い合わせ先】シチズンお客様時計相談室
CITIZEN
MARGARET HOWELL idea watch|マーガレット・ハウエル アイデア ウォッチスタイリスト辻直子が選んだのは、12時位置にダイヤモンドを配した20周年記念モデル「誰かと時を共有することの幸せ」『BAILA』『Marisol』『VERY』などハイクラスな女性をターゲットにしたファッション雑誌で活躍し、女優やタレントのスタイリングも数多く手がける人気スタイリストの辻直子さんが「MARGARET HOWELL idea watch(マーガレット・ハウエル アイデア ウォッチ)」から選んだ腕時計は、1月1日に発売された20周年記念モデル。ミニマルなダイヤルデザインに上品なフォントのアラビアが配置された限定モデルは、「デザイナーのマーガレットさんの顔が思い浮かぶデザイン」と評します。Photographs by jamanadfixHair&Make by SATO Eiko(ilumini)Text by KAJII Makotoミニマムだけど温度を感じるデザイン...
CITIZEN|シチズンPROMASTER Eco-Drive ALTICHRON -CIRRUS|プロマスター エコ・ドライブ アルティクロン シーラスプロマスター、伝説のファーストモデルの名を継承25年前の1989年に登場し、いまや伝説ともいえる高度計搭載ウォッチ「アルティクロン」が、現代に復活。センサーの計測範囲は、高度1万メートルから海抜300メートルまで。チャレンジングスピリットにあふれるユーザーたちへさらなる可能性を提示する。Text by SHIBUYA Yasuhitoアルティクロン、再び1989年にファーストモデルが誕生し、タフでスポーティなデザインと各種センサー内蔵による先進的な機能でヘビーデューティー・スポーツウォッチの定番となった「プロマスター」シリーズ。抜群の品質と信頼性で世界中から支持されてきたこのシリーズは、電池交換不要の光発電エコ・ドライブ駆動モデルが登場するなど不断の進化を続けてきた。本作と同時に発表された「プロマスター エコ・ドライブ サテライト...
CITIZEN|シチズンSeries8 807| シリーズエイト 807シリーズ史上最薄を実現した“ダイレクトフライト”搭載モデル“引き算の美意識”を追求するシチズンの「シリーズエイト」。コレクション第7弾となる今回は、ワールドタイム搭載のエコ・ドライブ電波時計を、シンプル&モダンな薄型デザインで実現。無駄のないフォルムを追求した。Text by SHIBUYA Yasuhitoシンプル&モダン8つのパーツで構成される“八体構造”のケース、ステンレススティールの質感を活かした仕上げのケースとブレスレット、そしてブラックとホワイトを基調にした文字盤デザイン──。シチズンの「シリーズエイト」は、現代建築物を彷彿とさせるシンプル&モダンなスタイルで、デザインコンシャスな人々にアピールしてきた。その第7作目となるこのモデルは、9.67mmというこれまでになく薄いケースを採用。直径43.6mmのサイズながら、着けたときの印象が従来のモデルと比較するとグッとスマートになった。もちろん機能面にも...
CITIZEN|シチズンPROMASTER Eco-Drive SATELLITE WAVE -AIR|プロマスター エコ・ドライブ サテライト ウエーブ・エアフルメタルケースでさらに機能アップ人工衛星から時刻情報を受信するサテライトシステムを搭載する「エコ・ドライブ サテライト ウエーブ・エア」。チタニウム素材の特性を活かし躍動感と軽さを強調。プロマスターコレクションのあらたな世界観を追求する。Text by SHIBUYA Yasuhito世界最速で宇宙と繋がる時計標準電波ではなく、もっとも近い場所にあるGPS衛星の日付・時刻信号を受け取り、そのデータを基にすみやかに現在時刻を計算して表示する衛星電波ウォッチとして、2011年のコンセプトモデルとして発表された先代「エコ・ドライブ サテライト ウェーブ」。本作は、その後継モデルとして発表された同機構を搭載する新作。今回は、コンセプトモデルではなくフラッグシップモデル、つまり製品版としての登場となる。さらに、最短受信時間が約4秒と...
CITIZEN|シチズン芸術的なインスタレーションも大きな話題に「プロマスター」の革新を告げるふたつのフラッグシップ2009年のバーゼルワールドから、技術開発力にデザインの美しさが伴った近未来型の時計、「シチズン エコ・ドライブ コンセプトモデル」を発表し続けてきたシチズン。今年は、1989年に誕生したスポーツウォッチシリーズ「プロマスター」に、最先端の技術と遊び心のあるデザインという価値をくわえ進化。あらたな命を吹き込む。Text & Photographs by SHIBUYA Yasuhito約5万6000個のムーブメントによる幻想的なインスタレーション会場の大リニューアルに伴って、各ブランドのブースの位置もデザインも、ほぼすべてが一新された2013年のバーゼルワールド。スペースを贅沢に使った斬新なデザインのブースが存在感を競ったが、シチズンはそんな新ブースのなかで間違いなく、もっとも高い評価を得たブランドのひとつだ。フェア開催中は常に多くの来場者で賑わっていたし、地...
CAMPANOLA|カンパノラ「宙叢雲(そらのむらくも)」「黒橡(くろつるばみ)」“宙空の美”をデザインのこだわりとして、独創的なデザインとクオーツによる複雑機構を提案し続ける「カンパノラ」コレクション。今年は“星の起源”をテーマに「宙叢雲(そらのむらくも)」と「黒橡(くろつるばみ)」の2作が登場。Text by SHIBUYA Yasuhitoテーマは星の起源クォーツ技術でも世界最高峰を誇るシチズン。年差クォーツウォッチの「ザ・シチズン」とともにその象徴的な製品といえるのが、“宙空の美”をデザインモチーフとし2000年に誕生した「カンパノラ」シリーズだ。2013年の新作は、“星の起源”がテーマ。メンテナンスフリーのエコ・ドライブ(光発電)ながら、パーペチュアルカレンダー、ミニッツリピーター、クロノグラフ機能を搭載する。そしてこのモデルいちばんのハイライトが、日本伝統の漆工芸を使った文字盤だ。具体的には基板のパーツに金属粉末を混ぜ、さらに上から透明な漆をかけることで、宇宙空間にある...
CITIZEN|シチズン光と影をテーマにした特別モデルLIGHT in BLACKがついにリリースに毎年6月10日の時の記念日に、「光と時」をテーマとするシチズンの限定コレクション「LIGHT in BLACK」が発売される。シチズン独自の光発電エコ・ドライブを搭載したブラックとゴールドに彩られたモデルが5つ。漆黒の闇に差す光から誕生した時をモチーフとする新作の全容が、ついに明らかになる。Text by KAWADA Akinoriブラックとゴールドのコントラストが見事2015年6月10日、「光と時」をテーマにしたシチズンの限定コレクションが、ついにデリバリーされる。テーマは、「LIGHT in BLACK」。暗闇のなかに発した光をブラックのボディとゴールドパーツの差し色で表現、シチズンを代表するそれぞれ5つのシリーズからスペシャルモデルが誕生した。約40年の歴史を持つシチズン独自の「光発電エコ・ドライブ」を搭載したスペシャルモデルだ。今回は、ついに明らかになった、その全容に迫りた...
CITIZEN|シチズン光と影をテーマにした特別モデルLIGHT in BLACK キャンペーン動画公開毎年6月10日が、時の記念日だということをご存知だろうか。この記念日にシチズンは、「LIGHT in BLACK」をテーマにした5つの限定コレクションをリリースする。ジャズミュージシャンの演奏によるプロモーションムービーもweb上で同時に公開がはじまった。Text by KAWADA Akinoriキャンペーンソングをジャズ ボーカリストのTOKU氏が担当時計の起源は、太陽の光と影から生じる日時計といわれる。この日時計の刻々と変わる影が描く規則性によって、「時間」の概念が誕生していった。そんな太古から変わらない時間を生み出す「光と影」にシチズンは注目。「LIGHT in BLACK」(漆黒の空間から生まれる希望の光)をテーマに新作が発表された。漆黒の空間の中から発した光をイメージしたブラックとゴールドのカラーリングがそれぞれ5つの新作に採用されている。いずれもシチズンを代表するモ...
BASELWORLD 2012世界最大の展示会から、今年注目の新作腕時計を一挙紹介!老舗・名門時計ブランドから、中堅・新進ブランド、部品メーカー、さらに個人の時計師まで、およそ時計にまつわるものが年に一度、一堂に会する場所。それがスイスの都市バーゼルでおこなわれる「バーゼルワールド」だ。今年、各ブランドから発表された、最新腕時計とは? 注目すべきアイテムとは? ここでそのラインナップを、一挙ご紹介。Text by OPENERSLOUIS VUITTONBreguetPATEK PHILIPPECHANELHUBLOTTAG HEUERBBALL WATCHBell&RossBLANCPAINBOUCHERONBreguetBREITLINGBREITLING for BENTLEYBVLGARICCARL F. BUCHERERCHANELChopardCITIZENCORUMDde GRISOGONODior WatchesEEDOXFFREDERIQUE CONSTA...
CITIZEN|シチズンシチズン時計創立記念日の5月28日、創立80周年記念モデルが登場創立80周年を迎える「シチズン時計」。ブランドを代表するフラグシップモデルから、アニバーサリーモデルが登場することとなった。The CITIZEN|ザ・シチズンクラシカルな3針のウォッチには、重厚感あふれる18Kイエローゴールドケースを採用。よりグレード感あふれる仕上がりが施されている。一方シャンパンゴールドが美しいダイヤルデザインは、シチズンのムーブメント、ケースなど組み立てを行っている信州の“雪”からインスピレーションを得た。降ったばかりの雪が光を受けて輝く様子をみごとに再現したさまは、なんともやさしげな趣を醸している。シチズンは環境に配慮した時計として光発電エコ・ドライブ時計を幅広く展開してきたが、この機械式時計も“環境配慮型商品”と考えて製品化を行った。搭載ムーブメントには、マニュファクチュールとして30年ぶりに本格開発した自動巻きムーブメント「cal。0910」を搭載。シチズン時計80...
CITIZEN|シチズン昨年のバーゼルで発表されたコンセプトモデルが、時の記念日(6月10日)に世界限定500個で登場2009年バーゼルワールドで発表されたシチズンのコンセプトモデル「エコ・ドライブ ドーム」が、時の記念日(6月10日)に世界限定500個で発売されることとなった。エコ・ドライブ ドーム|Eco Drive DOME「エコ・ドライブ」は光がある限りいつでもどこでも動き続ける、電地交換不要の光発電。シチズンはこのエコ・ドライブへのオマージュとして、独自の世界観を表現したコンセプトモデルを毎年バーゼルで発表している。エコ・ドライブとデザインの新たな可能性を追求したモデルが毎年発表されるが、今年も、影と光の関係を描いた「エコ・ドライブ アイズ」や光と時のループを表現した「エコ・ドライブ ループ」の、繊細で美しい作品が話題を呼んだばかりだ。シチズン独自のパール塗装を施したホワイトモデル。5種の塗装により光沢あふれるパールの輝きが特徴。耐摩耗性にすぐれたデュラテクトDLCでコー...
CITIZEN|シチズン衛星電波時計のパイオニア、サテライト ウエーブが進化新型GPSウォッチでは、位置情報を取得2011年に世界初の衛星電波をキャッチするソーラー電波時計として登場したシチズンの「サテライト ウエーブ」が、より大きな進化を遂げた。最短3秒という電波受信機能はそのままに、GPSからの位置情報も取得することでより精度を向上させた。宇宙とつながる時計のパイオニアとして、圧倒的な完成度に到達した。Text by KAWADA Akinori時の広がりという強いメッセージを打ち出すシチズンの巨大な展示スペースは、白いベールで覆われていた。これまで、“Frozen Time”や“Compressed Time”と銘打ち、時計のムーブメントを利用して、シチズンは宇宙空間と時間を芸術的に表現してきた。2015年のシチズンには「いったい何が起こったのか?」と、多くの関係者の注目を集めた。2015年のシチズンブースのテーマは“Expantion Time”(広がる時間)。“光と影”を...
CITIZEN|シチズン特集|ミラノサローネ国際家具見本市 2014シチズンがパリの建築家・田根剛氏とのコラボで初出展時とは、時計とは何かを求めつづけるシチズンの挑戦──「CITIZEN(シチズン)」がミラノサローネにグローバルブランディングの一環として、初出展した。建築家の田根剛氏(DGT)と、照明・音響演出の遠藤豊氏(LUFTZUG)を迎えて、時計のすべての部品を支えるパーツ“地板”を8万個使用し、音と光の演出によって、壮大かつ幻想的な空間を創り出した。Text by KAJII Makoto (OPENERS)Photographs by SHIMMURA Takuji“8万個”の時計パーツを使用したインスタレーションシチズンのデザインチームと、パリを拠点に活躍する建築家・田根剛氏(DGT)によるインスタレーションのテーマは、「LIGHT is TIME」。光に満たされたインスタレーションは、シチズンが1930年に創業以来、時計のあらたな分野へ挑戦しつづけ、76年に“光”を電...