オーナー時計師のピエール・クンツは、ヴァレ・ド・ジュウの時計学校で複雑時計の技術を学んだのち、老舗ブランドの複雑時計を開発する仕事に数年間従事。その後、独立してアンティークウォッチの修復を手掛けるかたわら、時計師として一流ブランドのムーブメント開発に携わり、自身の技術力を高めていく。 そして1997年から、フランク・ミュラーの工房で働くようになったピエール・クンツは、その突出した才能をグループ上層部に見出されたのをきっかけに、自身のブランドを創設する。そして2003年、フランク・ミュラーが主催するウォッチランドで開かれた新作発表会、W.P.H.H.でデビューを果たしたのである。 ピエール・クンツは、現在までに発表したほぼすべてのコレクションに独創的なレトログラード機構を搭載しており、これこそ同ブランドの持ち味となっている。また、機械に対してウィットに富んだ仕掛けを施すことでも有名で、四角で構成されたトゥールビヨンや、プレートの隅にハートのリングをあしらったムーブメント、さらにはジャンプしてくるくる回転するという独自の運針方式を持つレトログラードなど、これまでに前例のない革新的な発明を数多く手掛けてきた。 今年はいったいどんなモデルを発表するのか、毎年W.P.H.H.に集まる世界中のバイヤーやメディアが、ピエール・クンツの動向に期待している。 【創業年】2002年 【創業地】スイス、ジュネーブ 【主なシリーズ名】レトログラード・セコンド、コンプリケーション・レトログラード、スポーツ・コレクション、キュピドン 【問い合わせ先】フランク・ミュラー ウォッチランド 東京 Tel. 03-3549-1949 公式サイト:http://http://www.watchland.jp/
PIERRE KUNZ
PIERRE KUNZ|ピエール・クンツText by OPENERS「レトログラードの魔術師」と呼ばれるピエール・クンツは、レトログラードに独自のセンスを反映させた、モダンなデザイン力が評価されている。フランク・ミュラーの技術者であったが、2003年にフランク・ミュラーグループからデビュー。瞬く間にグループの“顔”となった。今年注目の的となったダイバーズウォッチも、近々フランク・ミュラー ウォッチランド東京への入荷が予定されている創始者ピエール・クンツは1959年、スイスのベルンに生まれ、20年以上にわたり、時計製作に従事してきた。最初に、時計の聖地であるヴァレ・ド・ジューの学校で正確なウォッチメイキングを学び、優秀な職人になるべく高度な技術を修得することに力を傾けた。卓越した技術を身につけた彼はその後、数年間、名高いヴィクトリアン・ピゲの工房で働き、グランド・コンプリケーションのあらゆる技術を構築しました。その後、アンティーク・クロックを修復するビジネスを一旦は始めましたが、ま...
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