あたらしいアウディ デザインのプロローグ|Audi
CAR / MOTOR SHOW
2014年12月26日

あたらしいアウディ デザインのプロローグ|Audi

Audi Prologue|アウディ プロローグ
Audi A7 Sportsback h-tron|アウディ A7 スポーツバック h-トロン
Audi TT Roadster|アウディ TT ロードスター

燃料電池車のコンセプトモデルも披露

あたらしいアウディ デザインのプロローグ

次の一手はなにか。アウディは、これまでとはあきらかにことなるデザイン言語をもちい、現在アメリカで開催中のロサンゼルスモーターショーでスタディモデルを披露。ショー会場の現場から、モータージャーナリストの大谷達也氏がレポートする。

Text by OTANI Tatsuya

デザイン体制の一新

プレスデイ初日の朝一番にプレスコンファレンスをおこなったアウディ。今回のショーで、もっとも多くの話題を提供したのは彼らだったかもしれない。

そのメインステージに展示されたのは、デザインコンセプトの「プロローグ」、燃料電池車のコンセプトモデルである「A7 スポーツバック h-トロン」、そして「TT コンバーチブル」の3台。このうち、実際に市販されるのは3世代目となるTT コンバーチブルのみだが、残る2台はアウディの今後を占ううえで極めて重要なモデルといえる。

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デザイン部門を統括するウルリッヒ・ハッケンベルク取締役(左)と、デザイナーのマーク・リヒテ氏(右)

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Audi Prologue

まず、プロローグはアウディ デザインの今後を示すとされるもの。ワルター・デ・シルヴァが和田サトシとともに生み出したシングルフレーム グリル採用の先々代A6を発表して以来、アウディのデザインには改良はあっても改革は見られなかった。いうまでもなく、近年メルセデス・ベンツやBMWに追いつけ追い越せで販売台数を伸ばしている彼らにとって、デザインの占める比重は極めて大きい。

そこでフォルクスワーゲン・グループを率いるマルティン・ヴィンターコルン氏は、現在アウディの技術部門ならびにデザイン部門を統括するウルリッヒ・ハッケンベルク取締役にデザイン体制の一新を指示。これを受けて、フォルクスワーゲンから受け入れたのが、デザイナーのマーク・リヒテ氏だった。

Audi Prologue|アウディ プロローグ
Audi A7 Sportsback h-tron|アウディ A7 スポーツバック h-トロン
Audi TT Roadster|アウディ TT ロードスター

燃料電池車のコンセプトモデルも披露

あたらしいアウディ デザインのプロローグ

コンセプトカーとしてのプロローグ

今年2月にチーフデザイナーに就任したリヒテはただちに「A6」「A7」「A8」の次期型モデルのデザインに着手。これらの要素を1台にまとめたのが、今回コンセプトカーとして発表されたプロローグなのである。

写真をご覧になってわかるとおり、これまでのアウディとは明らかに異なるデザイン言語が用いられているいっぽうで、ひと目見てアウディとわかる継続性も盛り込まれている。アウディのあたらしいデザイン戦略に関しては別立ての記事で紹介を予定している。詳しくはそちらをご参照いただきたい。

Audi A7 Sportsback h-tron 20

Audi A7 Sportsback h-tron

Audi A7 Sportsback h-tron 21

Audi A7 Sportsback h-tron

いっぽうのA7 スポーツバック h-トロンは、トヨタホンダが相次いで発表したのとおなじ燃料電池車。ただし、日本メーカーの2車が市販を前提としている(ホンダは市販を前提としたコンセプトカー)であるのに対し、A7 スポーツバック h-トロンはこのままでは発売される見通しのない純粋なコンセプトカーである。

その理由をVWアウディの関係者は「インフラストラクチャーが整備されていないため」と語ったが、内容的にはなかなか興味深く、出力100kwの燃料電池と、前後アクスルに搭載された各85kwの電気モーターを組み合わせ、アウディ自慢のクワトロを電気式に実現したというもの。こちらは実際に試乗したほか、関係者へのインタビューをおこなってきたので、詳しくは後日公開する予定である。

Audi A7 Sportsback h-tron 22

Audi A7 Sportsback h-tron

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Audi TT Roadster

またTT コンバーチブルは、早ければ来年にも日本に導入されるニューモデル。外観は、一見したところ第2世代と大きく変わっていないようにおもえるが、「A3」とおなじようにクォリティ感が大幅に向上しているほか、ドライバー インターフェイスには液晶ディスプレイを多用したあたらしい手法が用いられてる。

プロローグで次世代デザインを、A7 スポーツバック h-トロンで次世代パワープラントの候補を提示したアウディ。彼らの次の一手が楽しみだ。

           
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