アウディTTスポーツバック コンセプト発表|Audi
CAR / MOTOR SHOW
2014年12月16日

アウディTTスポーツバック コンセプト発表|Audi

Audi TT Sportback Concept|アウディ TTスポーツバック コンセプト

アウディTTスポーツバック コンセプト発表

フランスで開催されているパリモーターショーにおいて、アウディは事前発表されていた新型「TTロードスター」とあわせて、5ドア版TTとも呼べるアウディ「TTスポーツバック コンセプト」を発表した。

Text by TAKEDA Hiromi

TTらしさを踏襲しつつ5ドア化

今年春のジュネーブ モーターショーにて正式発表された第3世代のアウディ「TT」「TTS」には、10月4日から一般公開されるパリサロンにおいて「TTロードスター」「TTSロードスター」がワールドプレミアに供されることはすでにアナウンスされており、これで歴代モデルとおなじくクーペとロードスターからなるボディバリエーションが完成するかに見えていた。

ところが同じパリサロンでは、事前情報もほぼ皆無のまま“サプライズ”が用意されていた。最新モデルのTTクーペを5ドア化したアウディ「TTスポーツバック コンセプト」が、ショーデビューすることになったのだ。

Audi TT Sportback Concept|アウディ TTスポーツバック コンセプト

Audi TT Sportback Concept|アウディ TTスポーツバック コンセプト

アウディTTスポーツバック コンセプトは、1995年に「TTコンセプト」としてセンセーショナルに登場し、バウハウス的な意匠を現代の自動車デザインに導入し、のちに世界中のデザイナーやメーカーたちにも多大なる影響を及ぼしてきた歴代アウディTTのシンボリックなスタイルを継承しつつも、ホイールベースはTTよりも12cm長い2.63メートル、全長は29cm長い4.47メートル、全幅は6cm広い1.89メートルまで拡大された。その一方で、コンセプトカーの段階の全高は、TTクーペよりも3cm低い1.38メートルに設定されている。

そして、リアに伸びた低重心のキャビンをサポートする力強いショルダーラインや、ショルダーに向かってエレガントに流れるフラットなCピラーは、現行型のアウディ「A5」「S5」および「A7」「S7」に導入されてきた“スポーツバックライン”に沿ったデザインとのこと。その傍らで美しくラウンドしたリアウィンドウのコーナーは、オリジナルのTTへのオマージュとされている。

Audi TT Sportback Concept|アウディ TTスポーツバック コンセプト

アウディTTスポーツバック コンセプト発表 (2)

クーペモデルに設定されてきたスポーツバックをTTにも

このコンセプトカーに搭載されるパワーユニットは、最大出力で400ps、最大トルクでは450Nmを発生する2リッター4気筒直噴ターボの2.0TFSIエンジン。7段のSトロニックと“クワトロ”フルタイム4WDシステムを組み合わせ、0-100km/h加速はわずか3.9秒という高性能を発揮するとの由。ただし、もし正式モデルとして生産化にいたったさいには、TTクーペおよびTTロードスターと共通のラインナップとなるものと考えられよう。

アウディの技術開発担当取締役のウルリッヒ・ハッケンベルク博士は、このモデルの発表にさいし、以下のコメントを発表している。

「この20年間で、TTによってアウディは自動車のデザインアイコンのひとつとなるデザインを作り出しました。それ以降、私たちはスポーティでエレガントな5ドアモデルとして、A5スポーツバックやA7スポーツバックを生み出してきました。そして今回、TTスポーツバック コンセプトにて、アウディTTファミリーの1台となりうるあたらしいモデルをつくり上げるべく、私たちは両方のコンセプトを融合させたのです。」

Audi TT Sportback Concept|アウディ TTスポーツバック コンセプト

Audi TT Sportback Concept|アウディ TTスポーツバック コンセプト

気になる生産化についてだが、アウディは2代目のデビュー直前となる2005年、そして今年のデトロイトモーターショー直前にも3代目TTを占うような「オールロード シューティングブレーク コンセプト」を発表しつつ、生産化には至っていない歴史もあることから、今回のTTスポーツバック コンセプトが量産に移される可能性については、少なくとも現時点では未知数と言わざるを得ないところだろう。

今後の成り行きに注目していきたい。

           
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