新型クーペ「RC」をひとあし先にお披露目|Lexus
Lexus RC|レクサス RC
Lexus LF-NX|レクサス LF-NX
レクサス アメイジング ナイト 第43回 東京モーターショー2013
新型クーペ「RC」をひとあし先にお披露目
東京モーターショー開幕(一般公開は11月23日から)を2日後に控えた11月18日夜、レクサスは東京・国技館で開催した「Amazing Night for 43rd Tokyo Motor Show 2013」で、同ショーでワールドプレミアする新型クーペ「RC」とコンパクトSUVのコンセプト「LF-NX」をひとあし先にプレス関係者に公開した。
Text by SAKURAI Kenichi
Amazing Night at 両国国技館
レクサスは、東京モーターショーで、新型クーペ「レクサス RC」と、今年9月のフランクフルト モーターショーで発表したコンパクトSUV「レクサスLF-NX」のターボモデルをワールドプレミアする予定だ。
それに先立ち、11月18日の夜、レクサスは東京・国技館において「Amazing Night for 43rd Tokyo Motor Show 2013」を開催した。その名のとおり「第43回 東京モーターショー 2013」の前夜祭といえるもので、会場では東京モーターショーに出展するスポーツクーペ「RC」と、コンパクトSUV「LF-NX」のターボモデルが初披露された。会場には海外のプレスが半数以上も出席する大盛況で、レクサスブランドの注目度の高さを印象づけた。
新型クーペは「レクサス RC」のネーミングがあたえられ、BMWの「4シリーズ」や、メルセデス・ベンツの「Eクラス クーペ」をターゲットとするスペシャリティモデル。レクサス「SC」の生産終了から不在になっていたラグジュアリークーペのラインナップを埋める存在でもあるが、現状クローズボディの2ドアクーペとしてデザインされており、名前からも分かるように、リトラクタブルハードトップを採用していたレクサスSCの実質的な後継といえるモデルではない。
いっぽうのレクサス「LF-NX」は、先のフランクフルト モーターショーで発表されたコンパクトSUVのコンセプトカーで、今回が日本初公開である。
フランクフルトで発表されたモデルが、2.5リッターの直列4気筒エンジン+モーターのハイブリッドユニットを採用していたのにたいして、東京で公開されるモデルでは、2リットル直4ターボエンジンを採用。
車両もターボエンジンの採用に合わせて、内外装をスポーティにモディファイ。市販化に当たっては、この2モデルがラインアップすることを示唆するものだ。
レクサスブランドのグローバル展開を統括するレクサス インターナショナルのマーク・テンプリン副社長は、「ブランド誕生から25年目、レクサスは今、デザインを強化している。デザインは言葉の壁を超えて感じられるもの。2013年末までに、全てのレクサス車のフロントフェイスに、あたらしいブランドのアイデンティティとなる“スピンドルグリル”を採用。“レクサスはデザイン(が特徴)”、と言われる存在をを目指す」と語った。
さらにそのスピーチでは、今年レクサスの世界での販売台数が、6年ぶりに50万台を超える見通しをあきらかにした。2014年以後、このレクサスRCやLF-NXの市販モデルなどを市場投入し、さらなる販売規模拡大を目標にしているという。
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レクサス アメイジング ナイト 第43回 東京モーターショー2013
新型クーペ「RC」をひとあし先にお披露目 (2)
レクサス RC
2014年に市販される「レクサス RC」は、Radical(ラディカル)とCoupé(クーペ)から頭文字を取り、車名にしたのだという。ラディカルには俗語で「すごい!」や「素晴らしい」、「イケてる」という意味もあり、すなわち、“走る楽しさを持ったエモーショナルなクーペ”が車名にも表現されているのだ。
全長4,695×全幅1,840×全高1,395mm、ホイールベースは2,730mmというディメンションだ。BMW「4シリーズ クーペ」や、メルセデス・ベンツ「Eクラス クーペ」にほぼ近いサイズ。一昨年のパリサロンに登場したコンセプトカー、レクサス「LF-CC」の市販版といえるモデルである。
特徴的な、FRを意識させるロングノーズデザイン採用したクーペスタイルには、レクサス「LFA」や、今年1月のデトロイト モーターショーで登場したコンセプトカー「LF-LC」のモチーフを使用し、レクサスのスポーティラインであることを強調する。
お馴染みの「スピンドルグリル」は、より立体的な造形となり、その左右に配置した縦型デザインのエアインテーク、リアエンドのエアアウトレット風デザインにもレクサス LFAのDNAを見つけだすことができる。テールライトにレクサスの「L」をイメージさせる意匠を採用したことも、このレクサスRCの特徴である。
インテリアもスポーティな仕上がりだ。ダッシュボードはレクサス「IS」シリーズと共通だが、レイヤードデザインのセンターコンソールや、ステッチを使ったドア内装のカラーリングなどラグジュアリークーペならではの演出はあたらしい。シートは新デザインの表皮一体型となる発砲シートを採用している。
エンジンは3.5リッターV6と2.5リッターのハイブリッドを用意。正式なスペックは未公表だが、3.5リッターV6エンジンは、最高出力234 kW(318ps)、最大トルク 380Nm(38.7kgm)を発生、2.5リッターのハイブリッドエンジンは直4エンジン+モーターの組み合わせで、最高出力131kW(178ps)+105kW(143ps)、最大トルク221Nm(22.5kgm)+300kW(30.6Nm)という、レクサスIS譲りのスペックが見込まれる。
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レクサス LF-NX
ジャパンプレミアを果たすコンセプトカー「LF-NX」は、全長4,640×全幅1,870×全高1,620mm、ホイールベース2,700mmという、レクサス RXの弟分ともいえる存在。サイズよりも大きく見えるわけは、大型スピンドルグリルや、サイドのブリスターフェンダー+オーバーフェンダーのアグレッシブなデザインを採用してことによるものだろう。
フランクフルトモーターショーで公開時に採用していた2.5リッターの直列4気筒エンジン+モーターのハイブリッドシステムから、2リッター直4ガソリンターボに変更。エクステリアのスポーティなデザイン変更も、それに伴うものである。
ボンネット中央部からダッシュボードを突き抜け、リアシートにいたるまで金属製フレームを骨格にみたて、あたらしいデザインを提案している。ダッシュボードとセンターコンソールの組み合わせは、横から見ると立体的な「Z」型デザイン。センター部分には、タッチパッド型の新型リモートタッチなど、先進のインフォテイメントデバイスも採用した。
現状ではレクサスのコンセプトカーを意味する「LF」が車名に付いているものの、「レクサス NX」としての市販化は確実視されている。現状では、ショー用にモディファイされているが、エクステリアデザインから、コスチューム的な部分を取ったときの姿を想像すると──量産版レクサス「NX」が見えてきそうだ。東京モーターショーの会場で、そうした真の姿を想像するのもコンセプトカーのたのしみのひとつである。