BMW、本格的なテレマチックサービスを開始|BMW
BMW|ビー・エム・ダブリュー
BMW、本格的なテレマチックサービスを開始
ビー・エム・ダブリューは10月8日より、これまでの「BMWコネクテッド・ドライブ」を拡張した「BMW コネクテッド・ドライブ・プラス」をサービスとして開始する。これにより、スマートフォンとクルマを融合し安全、利便性、快適性を向上させる本格的なテレマチックサービスが提供される。
Text by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)
ITを通じてクルマとヒトを繋げ、より安全、便利、快適に
ビー・エム・ダブリューが9月よりつぎつぎと車両に搭載してきた、3G回線をつかったテレマチックサービスが「BMWコネクテッド・ドライブ」だ。これは、事故発生時に自動的に発信し状況や位置などを伝えたり、車両の消耗品の状況をディーラーにオンラインで結び必要なときに素早くメンテナンスが受けられるようにするという、安全性向上が先行したサービスであった。
今回開始される「BMW コネクテッド・ドライブ・プラス」は、この通信インフラを使った本格的なテレマチックサービスとなる。
内容はおおきく3つにわかれており、ひとつが「BMW ドライバー・サポート・デスク」。これは、運転中にハンズフリー通話を利用してコールセンターに連絡すると、ドライバーにかわってオペレーターがナビゲーションを操作してくれるというもの。設定したい目的を口頭で伝えると、オペレーターが住所を検索、その結果は通信回線を通じて車両のナビに転送され目的地としてセットされる。もちろん、24時間365日対応だ。
ふたつめは、ドライバーとクルマを繋ぐ「BMW リモート・サービス」。スマートフォン上で操作可能な専用アプリケーションを通じて、クルマから離れていてもドアのロックや解除、1.5km以内での駐車位置の地図表示、広い駐車場などでヘッドライトを点滅させ車両位置を知らせてくれる機能を提供する。また、ベンチレーションを操作することも可能で、暑い季節には事前に起動させて車内を快適にしておくこともできる。
最後の3つめは、オンラインで最新情報を提供する「BMW コネクテッド・ドライブ・サービス」だ。提供されるサービスは、ニュースや天気予報、店舗やレストラン等の検索などがあげられる。また、あらかじめパソコンやスマートフォンで検索した地点をナビゲーションに転送し、目的地として設定できる機能や、現在の自車位置を友人などに転送する機能、CDDBであるGracenote社から再生している楽曲のタイトルやアーティスト名を取り込む機能まで対応している。
さらにはスマートフォンを車両と接続すると、アプリの画面を車内のコントロールディスプレイに表示するともにiDriveコントローラー経由での操作が可能となる。これにより、Twitterやfacebook、スケジュールを広い画面で確認することができる。ナビゲーションと連動して、クルマを降りた地点からさらに最終目的地までの徒歩をスマートフォンで案内する機能も提供される。
また、近年のBMWが搭載する燃費重視の走行モード「ECO PRO」モード時にスマートフォンを接続していると、コントロール ディスプレイで効率的なアクセルワーク、ブレーキング、シフトチェンジがおこなえているか確認でき、効率のよい運転のためのアドバイスも表示されるようになる。あわせて、燃費ランキングによるドライブ履歴の確認などもおこなえる。
一連の「BMW コネクテッド・ドライブ・プラス」は税込みで5万9,000円のオプションとなり、3年間有効。期間終了後は更新することで継続して使用することができる。現在の対応車種は「7シリーズ」「6シリーズ」「5シリーズ」「4シリーズ」「3シリーズ」、スタンダードモデルをのぞく「1シリーズ」、「X5」「X3」だ。
いずれも、開発時点から国内のインフラ基盤にあわせた設計がおこなえるという優位性をもつ、国内メーカーやハイエンド ナビゲーションでは導入されていたりするものだが、ついに輸入車でも本格的なテレマチックサービスが開始された。とくにBMWは、年内には発表されるといわれている電気自動車「i3」やハイブリッドスポーツ「i8」といった、サスティナブルなライフスタイルを提供するクルマのためには、ITインフラとその上に展開されるサービスの整備が重要であるという側面もうかがえる。
なお、東京モーターショーにおいても、「BMW コネクテッド・ドライブ」のコーナーを設け、各種サービスや機能の紹介がおこなわれる予定だという。
BMW カスタマー・インタラクション・センター
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