RALPH LAUREN|ラルフ ローレン 「The Art of the Automobile」展開催
WATCH & JEWELRY / WATCH NEWS
2015年3月26日

RALPH LAUREN|ラルフ ローレン 「The Art of the Automobile」展開催

RALPH LAUREN|ラルフ ローレン

ルーブルでラルフ・ローレン氏のコレクションを披露

自動車のもつ美しさをクリエイションに活かしつづけているラルフ・ローレン氏。美しさ、希少性、保存状態から世界最高峰といわれる氏のカーコレクションがルーブル宮殿内で披露されており、開催期間残り1カ月を切った。

文=松尾 大

装飾美術館を舞台に初披露

デザインのインスピレーションとして、自動車のあらゆる要素をみずからのコレクションにそそぎ込みつづけてきたラルフ・ローレン氏。希少性、保存状態の良さ、そしてなによりもコレクションしている一台一台のデザインがもつ美しさから、世界のカーコレクションのなかでも最高峰のひとつとして知られるのが、ラルフ・ローレン氏のコレクションだ。

その1930年代から現代の最高級スポーツカーまでを網羅するコレクションがヨーロッパではじめて、パリ・ルーブル宮殿内のMusée des Arts Décoratifs(装飾美術館)で披露されることになった。

この“The Art of the Automobile”展は、世界的に有名なフランス人近代建築家のジェーン・ミッシェル・ウィルモット氏が総合的なプロデュースをおこない、展示されるクルマはキュレーター ロドルフ・ラペッティ氏によって選定された。

希少なクルマが一堂に会す!

選ばれた17台は、ベントレー ブロワー(1929年)、フェラーリ250 テスタロッサ(1958年)、ジャガー XKD(1955年)、そのほか2011年 SIHHジュネーブサロンにて発表されたRALPH LAUREN オートモーティブウォッチのデザインの源泉となった、世界で4台のみ製造されたブガッティ 57 SC アトランティック クーペ(1938年)など。希少なモデルばかりが一堂に会している。

RALPH LAUREN|ラルフ ローレン 「The Art of the Automobile」展開催|01

今回の展示のコンセプトは、クルマが「世界の名だたる著名なメーカーによって追求された壮大な芸術である」ということを、あらためてしめすこと。マテリアル、それを統合するデザイン、曲線/装飾美、効率性を生み出す精密さなど、メカニックな構造から生まれる美が、コレクションを一見しただけで感じとることができる。

以下に展示されるクルマの一部を紹介しよう。

Bentley Blower|ベントレー ブロワー(1929)

Bentley Blower(1929)
©Michael Furman

Bentley Blower|ベントレー ブロワー(1929)
W.O.Bentleyによるデザイン。Bentleyファクトリーチームのドライバー Sir Hilary Birkinがコンプレッサーを装備したために、「ブロワー」と名づけられた。大きな車体に英国国旗が装飾されたのは、ル・マン24時間レースに勝つことを目的とすることの主張である。1928年に勝利をおさめ、作家 イアン・フレミングは「007」のなかで、ボンドカーとして採用してる。

Mercedes-Benz SSK “Comte Trossi”|メルセデス・ベンツ SSK “コンテ ロッシ”(1930)
鮫のような外観をもつデザインはレーサーでありイタリアの貴族であるトロッシ伯爵によるもの。シャインブラックに塗装され「ブラック・プリンス」と呼ばれていた。

Mercedes-Benz SSK “Comte Trossi”|メルセデス・ベンツ SSK “コンテ ロッシ”(1930)

Mercedes-Benz SSK “Comte Trossi”
©Michael Furman

Bugatti 57 SC Atlantic Coupé|ブガッティ 57 SC アトランティック クーペ

Bugatti 57 SC Atlantic Coupé(1938)
©Michael Furman

Bugatti 57 SC Atlantic Coupé|ブガッティ 57 SC アトランティック クーペ(1938)
製造は4台のみ、現存しているのはたった2台で、そのうちの1台をラルフ・ローレン氏が所有している。スピンと泥除けの長さが特徴で、航空力学から取り入れた楕円型のサイドウィンドウや天井までカットアウトされたフロントウィンドウも印象的。

Ferrari 375 Plus|フェラーリ 375 プラス(1954)
ピニン・ファリーナの指導のもと、高い技術をもった技術者によって創り上げられたのがこの美しい流線形。同車は、1954年のル・マン24時間レースで勝利を収めている。

Ferrari 375 Plus|フェラーリ 375 プラス(1954)

Ferrari 375 Plus(1954)
©Michael Furman

Jaguar XKD|ジャガー XKD(1955)

Jaguar XKD(1955)
©Michael Furman

Jaguar XKD|ジャガー XKD(1955)
ジャガーは1955~57年のル・マン24時間レースで3年連続優勝、ニュルブルクリンクレースでも勝利したが、この当時、1番多く優勝を勝ち取ったのがこのXKD。1964年には、Patircia Coundleyがドライバーとなり、当時最速記録をもつ女性ドライバーとなった。補助翼から、エレガントな曲線のボンネットまで、ジェット機を思わせるシェイプだ。

Mercedes-Benz 300 SL Gullwing Coupé|メルセデス・ベンツ 300 SL ガルウィングクーペ(1955)
世界中のセレブリティがこぞって求めた、言わずと知れた偉大な名車。

Mercedes-Benz 300 SL Gullwing Coupé|メルセデス・ベンツ 300 SL ガルウィングクーペ(1955)

Mercedes-Benz 300 SL Gullwing Coupé(1955)
©Michael Furman

Ferrari 250 Testa Rossa|フェラーリ 250 テスタロッサ(1958)

Ferrari 250 Testa Rossa(1958)
©Michael Furman

Ferrari 250 Testa Rossa|フェラーリ 250 テスタロッサ(1958)
フェラーリ社のもっとも優秀な車体製造者のひとりであるセルジオ・スカリエッティによって生み出されたのがこのテスタロッサ。カムカバーを旧型エンジンとの識別のために赤く塗っていたことから、「赤い頭」を意味するこの名称がつけられた。

「The Art of the Automobile」展
会期|2011年4月28日(木)~8月28日(日)
会場|Musée des Arts Décoratifs(パリ装飾美術館)
http://www.lesartsdecoratifs.fr/

           
Photo Gallery