スマートのあたらしいファミリー像を表現する「fourjoy」|smart
CAR / MOTOR SHOW
2015年4月6日

スマートのあたらしいファミリー像を表現する「fourjoy」|smart

Smart fourjoy|スマート フォージョイ

スマートのあたらしいファミリー像を表現するコンセプトカー

スマート「フォーアス」、「フォースター」につづく、新世代のスマートを構成する4人乗りのコンセプトカー「フォージョイ」がフランクフルト モーターショーに登場する。角の取れた四角を基調とした前後のランプ形状、ハニカムデザインのグリルやエアアウトレットがあたらしいスマートのキーデザインになる。

Text by SAKURAI Kenichi

スマート「フォースターズ」のロングホイールベース版

2012年のデトロイト モーターショーで発表された、2ドアオープンモデル スマート「フォーアス」、パリモーターショー(パリサロン)で発表された2シーター クロスオーバークーペのコンセプトカー、「フォースター」につづく、新世代のスマートを示唆するコンセプトカーが、フランクフルト モーターショーに登場する。その名もスマート「フォージョイ」。ネーミングどおり、大人4人が楽しく移動できる4人乗車可能な室内空間をそなえた、スマート フォースターのロングホイールベース版だ。

コンセプトカーだけに、ドアもリアウインドウも装備していないが、これは、4人乗りのキャビンをわかりやすく公開するためのものと解釈すべきで、すでに発表されている2台の新世代スマートのファミリーに共通する全体のフォルムや、キャビンの広さ、そして角の取れた四角を基調としたヘッドライトやテールライトの意匠こそがポイントである。これは、2014年末と予告されている、スマート フォージョイの生産モデル版に採用されるコアデザインの事前予告であり、また同時にこのクルマは、フルEVのショーケースとしての役割も担っている。

Smart fourjoy|スマート フォージョイ

Smart fourjoy|スマート フォージョイ

特に、エクステリアの各パートでは、スマート フォースターとの関連性と進化が強く表現されており、“ドアなし、窓なし”の派手ないでたちに目を奪われがちだが、新世代スマートで採用される、より現実的な意匠のポロポーザルとみることができるだろう。これまでの市販モデルでは、2シーターモデルと4シーターモデルのあいだに、デザイン上の関連性は薄かったが、次期モデルではファミリーとしてデザイン上のDNAを色濃く打ち出すことになりそうだ。

インスツルメントパネルから繋がるセンターストラクチャーに支持される、まるでモダンなラウンジ家具のようなシートは、運転席、助手席、後部座席ごとにデザインを変え、乗車位置それぞれで、快適な移動が楽しめるように考慮されたもの。特に後部座席のベンチシートの形状は未来的で、スマートというブランドのポジションを見事に表現している。

スマート フォージョイのボディサイズは全長3,494×全幅1,978×全高1,494mmで、ホイールベースは未公表だが、最小回転半径は4.55mと発表されている。過去市販されたスマート「フォーフォー」よりも、幅は広いが、300mm近く短くなったボディサイズには注目である。

パワートレーンは、55kWの出力を持つ電気モーターを搭載。リチウムイオン電池は17.6kWhの電力容量を有し、これまでのスマートとおなじじようにリアにそなわる。フル充電に必要な時間は約7時間。家庭の電源ソケットまたは、充電ステーションでバッテリーを充電することになるが、急速充電器を使用した場合は、1時間未満に短縮することができる。

           
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