自動車クラブというたのしみ方|BMW
CAR / FEATURES
2014年12月16日

自動車クラブというたのしみ方|BMW

BMW Club Driving Lesson in MOTEGI with BCIC|
BMW クラブ ドライビング レッスン in もてぎ with BCIC

発足50周年をむかえたBMW Club Japan

自動車クラブというたのしみ方

去る9月28日、BMW Club Japan主催による「BMW Club Driving Lesson in MOTEGI with BCIC」が開催された。クラブ発足50周年を祝うべく、編集部は4シリーズクーペ「420i クーペ M スポーツ」とともに栃木県のツインリンクもてぎへと出掛けた。

Text by AKIZUKI Shinichiro(OPENERS)Photographs by Takaaki Tsukahara

発足はいまから50年前の1964年

日々の通勤はもちろん、買い物やドライブなど私たちの日常を便利に、そしてたのしく彩ってくれるクルマたち。公共交通が発達した都市部においても、最近は気軽に借りられるカーシェアリングや、レンタカーが若者にも人気のようだ。趣味の多様化や、若者のクルマ離れといったステレオタイプなものの見方を変えれば、意外にもクルマのある生活を楽しんでいるひとは多い。

たとえば、サーフィンをするにも秘湯に浸かるにもその目的地にたどり着くまでには、なんらかの交通手段を使わなくてはならない。メジャーなスポットなら別だが、そうでない場所のほとんどはクルマがないと行くことができないところばかりだ。趣味が高じると同時に、活動の場も広がっていくものだ。

生誕50周年をむかえたBMW Club Japan|BMW 09

生誕50周年をむかえたBMW Club Japan|BMW 02

かく言う私も、30歳を過ぎてようやくそのことに気が付かされた。そして所有するのなら、もっとファンなクルマがいいと思うようになってきたのもまた事実。もちろん、なにをもってたのしいかと判断することこそ趣味の醍醐味なのだが、「駆け抜ける歓び」を社是とするスポーツカーブランド、BMWは最近の私のお気に入りのひとつだ。

そんななか編集部宛てに「BMW Club Driving Lesson in MOTEGI with BCIC」開催のお知らせという案内が届いた。1964年に発足し、BMW本国公認の自動車クラブとして発足50周年をむかえた「BMW Club Japan」の活動を祝うスペシャルイベントをツインリンクもてぎでおこなうのだという。

いまから50年も前からクラブが存在していたということに対する驚きと、そのクラブにはどのような趣味人が集っているのかという好奇心で、私はすぐに取材の申し込みをおこなった。

BMW Club Driving Lesson in MOTEGI with BCIC|
BMW クラブ ドライビング レッスン in もてぎ with BCIC

発足50周年をむかえたBMW Club Japan

自動車クラブというたのしみ方 (2)

まだまだ踏みが甘い!

秋晴れに恵まれた9月末、早朝のサーキットには全国から200名以上のクラブメンバーが参加。編集部はBMWの4シリーズクーペ、「420i クーペ M スポーツ」とともに駆けつけた。会場には、メインステージを囲むように、最新のプラグインハイブリッド「i8」をはじめ、ジウジアーロによってデザインされ1978年のパリサロンで登場したスーパースポーツ「M1」、そして今年で誕生から30周年を迎えた歴代の「M5」がズラリと並ぶ。

イベントのメインプログラムでもあるドライビングレッスンのインストラクターを務めるのは、菰田潔氏をチーフに、佐藤久実氏、五味康隆氏のBMW Driving Experienceでも講師をされているお三方。ともにレーシングドライバーという経歴をもつ豪華な布陣だ。まずはもっと重要なドライビングポジション、ステアリングの回し方といった基本講座を受け、つづけて実技のレッスンへと進む。

生誕50周年をむかえたBMW Club Japan|BMW 26

生誕50周年をむかえたBMW Club Japan|BMW 16

プログラムは急ブレーキを踏みABSを体験するものから、スラロームまで、クルマ自身の挙動を知るためには重要なものばかり。急制動時には、自分の思いとは裏腹に「まだまだ踏みが甘い!」と指導を受けてしまったが、自分の運転の癖をなくし、クルマの性能を最大限に引き出せるようになることは、運転のたのしさを学ぶと同時に、それが安全なドライビングにも繋がるということは言うまでもない。

生誕50周年をむかえたBMW Club Japan|BMW 33

生誕50周年をむかえたBMW Club Japan|BMW 46

本来なら午後の休憩を挟み、レッスンの最後は先導車付きのサーキット走行へと進んでいくのだが、この日はその前に、ひとつサプライズが用意されていた。BMW Club Japanの50周年を祝うため、全世界のBMW Clubを統括するBMW Club International Council(BCIC)のメンバーがお祝いの言葉とともに来日してくれたのだ。ハッピーバスデーのソングにあわせて、30周年を迎えた「M5」をイメージした特製バースデーケーキも登場。BMWという共通言語とともに、各国のメンバーと親睦を深め合い、イベントの盛り上がりは最高潮に達した。

BMW Club Japan 事務局長の北田徳克氏は、今回の50周年イベントについて「当クラブは1964年4月、熱心なBMW好きの有志数名が集まり発足しました。当時は非常に珍しい輸入車であったBMWも、いまではポピュラーな輸入車ブランドとなり、またそれに比例してクラブ会員数も順調に増えたことを嬉しく思います」とコメント。“BMWサポーター”として次の50年の歴史を築いていきたいと、その気持ちを語ってくれた。

BMW Club Driving Lesson in MOTEGI with BCIC|
BMW クラブ ドライビング レッスン in もてぎ with BCIC

発足50周年をむかえたBMW Club Japan

自動車クラブというたのしみ方

スポーツとしてのクルマ遊び

サプライズのあとは、ふたたびドライビングレッスンがスタート。待望のサーキット走行の時間がきた。ツインリンクもてぎは、長いストレートとヘアピンを含むテクニカルレイアウトをもつコースだが、まずはインストラクターが先導し慣熟走行。2ラップ目以降、徐々に速度を上げていく。

今回BMWが用意してくれた「420i クーペ M スポーツ」は、2リッター直列4気筒エンジンを搭載し、最高出力135kw(184ps)/5,000rpm、最大トルク270Nm(27.5kgm)/ 1,250-4,500rpmを発揮するスポーツクーペ。直列6気筒エンジンを積む上級グレード「435i」ほどの絶対的なパワーはないとはいえ、ツインスクロールターボによって低回転域から湧き出すトルクの太さを実感できるこの動力性能は、1.5トンという車両重量をまったく意識させない。それどころか、435iと比べマイナス80kgの利点を活かし、コーナーリングではむしろスムーズで気持ちが良いくらいだ。

生誕50周年をむかえたBMW Club Japan|BMW 38

生誕50周年をむかえたBMW Club Japan|BMW 60

サーキット走行のセオリーに則りブレーキングは強く短く。立ち上がり重視のラインを取り、できるだけ早くアクセルを立ち上げてストレートを速く走る体制を整えていく。7,000rpmのレッドゾーンまで一気に吹き上がるエンジンはすこぶるご機嫌だ。3速、4速、5速とハドルを引きいっきに加速していく。日常生活では体験できない、スポーツとしてのクルマ遊びがここにはある。

イベントのハイライトを飾るのは、参加メンバー全員によるパレードラン。秋の夕暮れとともに、美しく輝くBMWたち。1960年代に製造された「2002」をいまも大切に乗る老紳士、クルマは詳しくないけど単純にオープンカーで走るのって気持ちが良いでしょ、と気さくに語りかけてくれる若い夫婦……。オーナーそれぞれの想いが詰まった愛車と、その価値を共有する仲間に巡り会えるということは、長い人生においてとても素晴らしいことだ。

あと数十年歳を重ねたとき、自分自身もそんな素敵な趣味人になれたらな、と心からそう思った。

Official BMW Club BMW Club Japan
BMW Club Japanでは、日本におけるBMWユーザー間のコミュニティの場として、ほぼ毎月、全国各地にて、さまざまなイベントを開催中だ。またBMWブランドの理解を深めるために、BMW Japan協力の元、ニューモデル試乗会やBMW Driving Experienceインストラクターによる、ドライビングレッスンもおこなっている。ご興味のある方は、下記アドレスまでアクセスを。

http://www.bmwclubs.ne.jp

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BMW 420i Coupe M Sport|ビー・エム・ダブリュー 420i クーペ Mスポーツ

ボディサイズ|全長 4,670 × 全幅 1,825 × 全高1,375 mm

ホイールベース|2,810 mm

トレッド 前/後|1,545 / 1,575 mm

重量|1,540 kg

最低地上高|130 mm

エンジン|1,997 cc 直列4気筒 直噴DOHC ターボ

最高出力| 135 kW(184 ps)/ 5,000 rpm

最大トルク|270 Nm(27.5 kgm)/ 1,200-4,500 rpm

トランスミッション|8段オートマチック

駆動方式|FR

タイヤ 前/後|225/45R18 / 255/40R18

燃費(JC08モード)|16.4 km/ℓ

トランク容量|445リットル

価格|532万円

BMW カスタマー・インタラクション・センター

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