BEAUTY&HEALTHY TALK|藤原美智子と福岡淳子の“日本人に合うローフード”対談(前編)
BEAUTY / THE EXPERTS
2015年8月12日

BEAUTY&HEALTHY TALK|藤原美智子と福岡淳子の“日本人に合うローフード”対談(前編)

BEAUTY&HEALTHY TALK

藤原美智子×福岡淳子

“日本人に合うローフード”について語り合う(前編-1)

オウプナーズで毎月連載中の藤原美智子さんと、ブログに参加するウェルネスビューティストの福岡淳子さん。藤原さんが福岡さんが主宰する「TREFLES(トレフル)」でローフード料理のレッスンを受けたことから、“もっとローフードの魅力を知りたい”と今回の対談が実現! 福岡さんのお料理をいただきながら、大盛り上がりのトークを前後編でお届けします。

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Text by SASAKI AyaPhotographs by HARA Emiko

藤原さん、福岡さん、それぞれのローフードとの出合い

藤原 この春から、朝だけフルーツスムージーを飲んでいたらどっと痩せて、驚いたんです。それで調べはじめたら、世間ではローフードがすごく流行っているんですね。私は8年前に『ナチュラルハイジーン』という本を読んでスムージーを飲んでいたのですが、そのとき理解できなかったことも、先日福岡さんに、ローフード料理をきちんと習って、効果を実感しています。いろんなものを作れるようになってきて、すごくおいしくて楽しいです。

福岡 内面からの輝き、いきいきされているのが伝わってきます!

藤原 私は、普通の料理を作るよりもローフードを作ってる方が楽しい。

福岡 そうですよね。いろんなアレンジができますし。

藤原 福岡さんは、ローフードを何年前からはじめたんですか?

福岡 私は、約5年前から取り入れはじめました。そのころ、“アロマ”や“デトックス”という言葉が気になっていて、そのときに目がとまった、『フランス式ダイエット・アロマデトックス』というフランスの自然療法家が書かれた本を手にとったのがきっかけです。

藤原 そのころはまだあまりローフードは知られていなかったですよね?

福岡 そうですね、ローフードとも言われてなくて。

藤原 なんて言ってたんですか?

福岡 とくに呼び方はなかったですね。その本には「重い食事で消化に負担をかけることで、知性・身体能力を低下させるよりも、消化は必要最低限に。あとは創造するためのエネルギーに向けていきましょう」ということが書かれていて。

藤原美智子|福岡淳子 02

藤原美智子|福岡淳子 03

藤原 具体的には?

福岡 フレッシュなサラダを中心に食べる。食事は砂糖、ミルク、乳製品、化学合成品は避ける。朝食はフルーツのみにしましょうなど10項目近くあって。いま思えば、これが『ナチュラルハイジーン』ですね。ライフスタイルそのものを見直して、体内の老廃物や脂肪もはがしていきましょう、というアロマとデトックスのメッセージでした。その後、海外の雑誌ではじめて“ローフード”を知るのですが、ハリウッド女優や有名デザイナーがローフードを取り入れて、ものすごく痩せたという記事だったような……。ですが、「ロー」という言葉を目にしたとき、体が冷えそうというイメージが先行して、そのときは過ぎてゆきました。このころはネット広告代理店に勤めていて、平日の昼夜はすべて外食。ですが、朝はフルーツスムージーを飲み、食べ方や食べるタイミングに気をつけていました。それだけでも、随分体が変わってきたと思ったのです。私は痩せたというよりも、まずは肌が変わり、頭がすっきりし、髪質が変わり、生理痛とか婦人科系の症状がなくなったのですよね。

藤原 それは朝のスムージーだけで?

福岡 そうです。

藤原 ということは、酵素がそれに効いたということ?

福岡 よかったのでしょうね。一時は病院に通わなければならないほど厳しいときもあったのですが、あれはなんだったのかというくらいに治ってきたのです。栄養バランス、サプリメント、漢方,マクロビと、あらゆる方法を試してきて大きな変化がなかったことが、スムージーを取り入れることで劇的に変わったのですよね。

藤原美智子|福岡淳子 04

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ローフードにハマっちゃう理由とは

藤原 だからみんなハマっちゃうんですよね。私は部分痩せのエクササイズをやっていたんですが、フルーツスムージーを飲みはじめた途端痩せたんですよ。なんだろうっていうくらい、痩せるんですよ。これはまずひとつの考え方としては、酵素がそれだけ人間の体や美容にとっても大事だと解釈すればよいということですよね?

福岡 そうですね。また、フィトケミカルという植物栄養素を体内に摂り入れていることが、抗酸化作用やアンチエイジングにとっても効果が高いのですよね。私はまず肌が変わりはじめました。

藤原 わかります。朝起きると、すごくハリがあるんですよ!

福岡 肌のハリ、全然ちがいますよね! 私も以前は肌荒れがひどかったので、ファンデーションで隠していたんですが、いまは何もいらないですね。

藤原 福岡さんの肌はすごく透明感がありますね。白さだけじゃなく、唇の色素の色を見ても透明感と白さがある。この前はじめて福岡さんのクラスに伺ったとき、「はじめまして」ってお顔を見た瞬間に「やっぱりまちがいない」と思ったんですよ!

福岡 ありがとうございます。私も藤原さんのツヤツヤなお肌に目がとまりましたよ!

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藤原美智子×福岡淳子

“日本人に合うローフード”について語り合う(前編-2)

大自然のなかで味わう、カナダでのローフード経験

藤原 スムージーのあと、お料理はどうやって研究したんですか?

福岡 いまでは日本のレシピ本を目にする機会も増えましたが、当時は海外の本しかなく、海外のローフードサイトや洋雑誌を見ていました。ですが、日本で手に入らない食材も多く、材料を確認し、ほぼオリジナルです。ローフードは手軽にできたこともよかったですね。

藤原 本当そうですよね。私も教わってみて実感しました。

福岡 簡単で、スピーディに作れて、アレンジも創造力でどこまででも幅が広げられるので楽しいですよね。

藤原 カナダの留学ではどんな勉強をしていたんですか?

福岡 ソルトスプリング島は、バンクーバーからフェリーで約2時間の島なのですが、“オーガニック・アイランド”と言われています。豊かな自然と人びとの温かさ。芸術家たちが多く住んでいて創作活動をしているそうです。島の農家の80%が有機農場なんですね。みんなそこで摂れた野菜を食べ、ひとつの街として完成されています。この島にある学校で朝から晩まで集中して技術を学びました。

藤原 いいな、私も行ってみたいな。

福岡 すばらしい環境でした。大自然のなか、その土地で摂れたものを丸ごと食べる。一物全体。そして、地産地消。作物を自ら育て、それを自分たちで調理して食べ、残ったゴミは堆肥として土へ戻す。ですが、そこでローフードの難しいところも経験しました。技術を学ぶために、グルメローフードといわれるディハイドレーターで乾燥させて生地を作ったり、お肉を表現するためにナッツを使用したり、ロースイーツではオイルを使用したり。ローフードはアメリカが発祥でもあるので、スパイスを上手に使い、ラザニアやミートパイなども上手に表現しているのですが、和食のような繊細さやうまみを味わうのとはちがっていて。大味でなおかつ、大量にナッツを取り入れたりしたことで、とても消化に負担がかかってしまうんです。2日目には胃腸がパンパンに、そして吹き出物も出はじめ、試食するのが辛くなっていました。印象に残っているのは、毎朝絞り、飲んでいた生のウィートグラスジュース。それで、浄化され中和されていました。

藤原 ナッツ系はあまり多いと胃もたれしちゃいますよね。

福岡 はい。日本人にあうローフードって何だろう。という疑問もうまれました。

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日本人に合うローフードとは?

福岡 帰国してから、数ヵ月、ローフードレシピの試作にとりかかりました。ローフードからロースイーツまで。作りながら実感したのは、やはり日本人には、日本の素材を使うこと。日本には味噌や醤油や麹といういい調味料があるので、それを活かして作るのが一番です。海外のローフードではスパイスを上手に使用しますが、日本人の体には合わない場合もあります。ですから、100%ローフードでなくても、日本人に合うようにアレンジできると良いなと思います。

藤原 このあいだ教わった“ロー巻き寿司”が、すっごくおいしくて大好きです。海苔と味噌がこんなに合うなんて私もびっくりしました。だから日本のものを活かしたいと福岡さんがおっしゃっていたのはこういうことだと。

福岡 はい。

藤原 あと私がいろいろ調べたときに、ロースイーツにハマっているひとがすごく多いと感じたんですが、いくらローといってもたくさん食べてもいいの? と思ったんです。

福岡 やはり、ほどほどなのです、すべてにおいて。海外のロースイーツではカカオバターやココナッツオイルなどを使用するレシピも多いのですが、たくさん使うと胃がもたれます。私には合いませんでした。逆に日本人にも合いやすい、アイリッシュモスという海藻があり、寒天のような役割をするのですが、それ自体が、日本のものではないので、日本で手に入るもので、できれば作れるのが良いなと思います。また、ローフードだからヘルシーというものでもないですね。やはり必要以上に食べれば、太ることもありますよ。

藤原 そうですよね。ロースイーツも、フルーツスムージーも、食べ過ぎ、飲み過ぎは意味ないですよね。

福岡 フルーツの果糖の摂り過ぎにも気をつけて。グリーンスムージーを飲み過ぎて不調になる方もいるのですよね。たまに、フルーツが好きで、果糖を摂取しすぎて副腎疲労のような症状になってしまっている方がいます。フルーツだけでは良いのですが、ほかのものと一緒に摂られるのも原因の一つです。調子が悪いなと思われたら、果物の取り方を変える必要があって、果糖の摂り過ぎも考えられますね。

藤原 体にいいものでも、摂りすぎると逆効果ですよね。その辺をちゃんとわからないままやると意味がないですね。

福岡 そうですね。なので、もともとあまり腎臓が強くない方が、果物を摂りすぎるとだるくなる場合もあります。こういうことも頭の片隅に置いた方がいいですね。ですが、それでローフードは良くないというふうに考えないでほしいです。

藤原 そこが、大事ですよね。だからつねに自分の体の状態をちゃんと意識することが大切ですよね。

藤原美智子と福岡淳子の“日本人に合うローフード”対談 後編はこちら

TREFLES(トレフル)
http://www.trefles.jp

LADONNA
http://www.ladonna-inc.jp

           
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