クリーンディーゼルモデル「G 350 BlueTEC」を追加|Mercedes-Benz
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2015年4月6日

クリーンディーゼルモデル「G 350 BlueTEC」を追加|Mercedes-Benz

Mercedes-Benz G 350 BlueTEC|メルセデス・ベンツ G 350 ブルーテック

クリーンディーゼル搭載モデル「G 350 BlueTEC」を追加

SUVと呼ぶよりも、クロスカントリーモデルという硬派な呼び名がふさわしい、メルセデス・ベンツの「Gクラス」に、クリーンディーゼルエンジンを搭載した「G 350 BlueTEC」が追加された。しかもこのモデルは、クリーンディーゼルエンジン搭載の右ハンドル車で1,000万円を切る、現行モデル中もっともリーズナブルな戦略的価格設定も実施されているのである。

Text by SAKURAI KenichiEvent Photographs by AKIZUKI Shinichiro(OPENERS)

23年ぶりとなるディーゼルエンジンモデル

Gクラスは「ゲレンデヴァーゲン」として1979年に発売されていらい、スタイリングや堅牢なラダーフレームのシャシーなど、基本構成を変えずに綿々と進化を遂げてきた自動車世界遺産級の特別なモデルだ。デビューいらい基本構成を変えずに今も発売されている量産車の例としては、この「Gクラス」と、ランドローバーの「ディフェンダー」の2例しかない。どちらも究極のオフローダーとして軍用に制式採用されている点で、そして、全世界にコアなファンを持つという面でも共通している。

「Gクラス」が登場から34年を経た現在も、4輪駆動車の頂点として高い人気を誇る特別な存在であることは存知のとおりだ。しかし、シャシーやボディなどの基本的な骨格はおなじでも、つねに最適のパワートレイン、最新装備をくわえながら進化をつづけている。見た目はおなじままでも、そこには34年分の進化があり、ただの古いクルマなどで決してない。

Mercedes-Benz G 350 BlueTEC|メルセデス・ベンツ G 350 ブルーテック

Mercedes-Benz G 350 BlueTEC|メルセデス・ベンツ G 350 ブルーテック

そんな強烈な個性と圧倒的なオフロード性能を持つ「Gクラス」の最新モデルは、ディーゼルモデルとしてはじつに23年ぶりに日本市場導入となる「G 350 BlueTEC」だ。

パワーユニットは、すでに「Eクラス」にも採用され日本導入を果たしている、力強い動力性能と高い環境適合性に定評を持つ3.0リッターV型6気筒BlueTECエンジン。ピエゾインジェクターを用いたコモンレール ダイレクト インジェクションやVNT(バリアブル ノズル タービン)ターボチャージャーなどの先進テクノロジーを組み込み、最高出力211ps、最大トルク540Nm(55.1kgm)発生する。

もともとトルクフルなディーゼルエンジンと車重の重いSUVの相性は良く、このエンジンも2.5トンに達する「Gクラス」のボディを楽々とスピードに乗せるはずだ。

「Eクラス」の「BlueTEC」同様、排出ガスに尿素水溶液「AdBlue(アドブルー)」を噴射し、この化学反応(還元作用)で、有害な窒素酸化物(NOx)を大幅に削減する尿素SCR(Selective Catalytic Reduction:選択型触媒還元)ディーゼル排出ガス処理システム「BlueTEC」を採用。世界で最も厳しいとされる日本のディーゼル排出ガス規制に適合する、優れた環境性能を実現したのも同一である。

Mercedes-Benz G 350 BlueTEC|メルセデス・ベンツ G 350 ブルーテック

トランスミッションは、メルセデスの現行他モデルの「BlueTEC」搭載車と同様に、7段ATの7G-トロニックを搭載。ただし、他モデルがステアリングコラムのセレクターレバーでシフトポジションを切り替える「ダイレクト セレクト」であるのにたいして、「Gクラス」では、全車ともフロアシフトレバーを採用している。これは、ハンドレバー式のパーキングブレーキと共に、操作へのこだわりをもって採用されたものなのだという。

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クリーンディーゼル搭載モデル「G 350 BlueTEC」を追加 (2)

戦略的なグレード構成

記者発表会の場で、メルセデス・ベンツ日本の商品企画・マーケティング部 商品企画1課マネージャーの伊藤節弥氏は、「Gクラスにおける23年ぶりとなるディーゼルエンジンの再導入でありしかも、最新の環境性能を持ったクリーンディーゼルエンジンであること、そしてG 350 BlueTECは、現行Gクラスのラインアップでは設定のなかった右ハンドルモデルであること、さらに先進のミリ波レーダーによる安全運転支援システムをはじめ充実した安全・快適装備をそなえながら、車両本体価格を989万円という魅力的な設定にした」と、あたらしい「Gクラス」のポイントを紹介した。

クリーンディーゼルエンジン搭載車が、1,000万円を切る右ハンドルのエントリーモデルであるという事実は、環境ソリューションを広く浸透させるというメルセデス・ベンツ日本のコンセプトによるものだ。これは、エントリーモデルがハイブリッドである「Sクラス」にも共通する戦略である。

Mercedes-Benz G 350 BlueTEC|メルセデス・ベンツ G 350 ブルーテック

Mercedes-Benz G 350 BlueTEC|メルセデス・ベンツ G 350 ブルーテック

「G 350 BlueTEC」では、ディストロニック・プラスやブラインドスポットアシストといったレーダーを使用した運転支援システムのほか、HDDナビゲーション内蔵の「COMMANDシステム」、ハーマンカードンのオーディオシステムを標準装備。ほかのメルセデスと変わらない安全性と快適性を確保している。ちなみに、電動スライディングルーフと本革シート(前後シートヒーター付き)は、「ラグジュアリーパッケージ」としてオプション設定されている。

今回の「G 350 BlueTEC」の導入により、「Gクラス」は、387psを発揮する5.5リッターV8エンジンを搭載する「G 550」、544psの5.5リッターV8ツインターボを搭載する「G 63 AMG」、そして1台1台空輸でオーナーの元に届けられる、612psを発揮する6リッターV12ツインターボエンジンを搭載した「G 65 AMG」の4モデルとなった。現行モデルのW463になっていらい、「Gクラス」は左ハンドルモデルしか製造されなかったが、クリーンディーゼルと右ハンドルモデルの導入により、「Gクラス」人気が再燃するのはまちがいないだろう。

Spec|スペック

Mercedes-Benz G 350 BlueTEC|メルセデス・ベンツ G 350 ブルーテック
ボディサイズ|全長4,530 × 全幅 1,810 × 全高 1,970 mm
ホイールベース|2,850 mm
トレッド 前/後|1,500 / 1,500 mm
最低地上高|235 mm
重量|2,510 kg
エンジン|2,986cc V型6気筒 直噴 ターボ ディーゼル
圧縮比|17.7
ボア×ストローク|83.0 × 92.0 mm
最高出力| 155 kW(211 ps)/ 3,400 rpm
最大トルク|540 Nm(55.1 kgm)/ 1,600-2,400 rpm
トランスミッション|7段オートマチック(7Gトロニック)
駆動方式|4WD
タイヤ 前/後|265/60R18
ブレーキ 前/後|ベンチレーテッドディスク / ディスク
0-100km/h加速|9.1秒(本国モデル値)
燃費|11.2 ℓ/100km(本国モデル値)
CO2排出量|295 g/km(本国モデル値)
トランク容量|480-2,250リットル
価格|989万円

メルセデスコール
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