新型 レクサス IS ついに発売|Lexus
Lexus IS|レクサス IS
新型 レクサス IS ついに発売
フルモデルチェンジを果たし、ついにスピンドルグリルを獲得した新型「IS」は、「走る愉しさ」を全面に押し出し、レクサスのスポーツイメージをリードするモデルだ。予告通り、本日、発売となった。
Text by SUZUKI Fumihiko(OPENERS)
IS ついに市販化
OPENERSでも特集として取り上げている、レクサスの2代目「IS」がついに発売となった。その試乗インプレッションについては、プロトタイプモデルに試乗した島下泰久氏のものと、本格的な量産の前とはいえ、量産モデル同様のラインで生産されたモデルに試乗した河村康彦氏のものをOPENERSではすでに掲載しているので、ご参照いただきたい。
まずここでは、今回、正式に発表されたISのラインナップを紹介しよう。
モデルラインナップは、パワートレインの差で大きく3種類に分類される。いずれも、レクサス「GS」やトヨタ「クラウン」ですでにおなじみのもの。
具体的には、2.5リッターV型6気筒エンジン(最高出力158kW(215ps)/6,400rpm、最大トルク260Nm/3,800rpm)搭載の「IS 250」(420万円、"version L" 480万円、"F SPORT" 480万円)、2.5リッター直列4気筒エンジン(最高出力131kW(178ps)/6,000rpm、最大トルク221Nm/4,200-4,800 rpm)に電気モーター(出力105kW(143ps)、トルク300Nm)を組みあわせたIS初のハイブリッドモデルとなる「IS 300h」(480万円、"version L" 538万円、"F SPORT" 538万円)、3.5リッターV型6気筒エンジン(最高出力234kW(318ps)/6,400rpm、最大トルク380Nm/4,800rpm)を搭載する最上位モデル「IS 350」(520万円、"version L" 575万円、"F SPORT" 595万円)の3種類。
トランスミッションは「IS 250」が6段オートマチック、「IS 300h」が電気式無段変速機、「IS 350」が8段オートマチックとなる。
LF-CC直系のデザイン
エクステリアは、2012年、パリモーターショーでデビューしたコンセプトモデル「LF-CC」をそのまま4ドア化したような、量産モデルとしては手の込んだシャープなラインを特徴とし、ヘッドランプから独立したL字のLEDクリアランスランプも、コンセプトモデルさらながらだ。
また、細部にはなるが、レクサスでははじめてとなる、アーチヘミングと呼ばれる処理が、リアタイヤ上のホイールアーチ部にほどこされており、通常、L字型にタイヤ方向へと折れ曲がるパネルが、V字に曲げこまれている。この処理は生産工程を増やすものではあるが、リアタイヤを外側に張り出させることができるという恩恵があり、実際、新型ISでは従来比5mmタイヤが外側へ広がっている。結果、よりワイドトレッド化を実現し、レクサスとしてはもっとも低いフロント高とあいまって、スポーティなスタイリングを強調した。
インテリアは水平基調のレクサスならではのレイアウトをとる。メーターパネルは通常モデルは2眼リングの液晶画面で、ハイブリッドモデルの場合は走行モードに応じて表示が切り替わる。そしてF SPORTモデルになると、これが「LFA」同様の大型可動式リングメーターに。ステアリングスイッチで表示を切り替えることもふくめ、LFAの操作系をそのまま採用している。
ドライビングポジションは、ヒップポイントを20mm下げ、ステアリング角度を3度立てたことで、よりスポーティに。
ボディサイズは全長4,665×全幅1,810×全高1,430mm、ホイールベースは2,800mm。従来型と比べると、全高はそのままに、全長が80mm、全幅が15mm、ホイールベースが70mm大きくなっている。この結果、後席のスペースが広くなっているのも新型ISの特徴だ。また、ハイブリッドモデルでは、バッテリーをトランクルームのフロア下に配置したことで、荷室容量はガソリンモデル480リットルにたいして、ほぼ同等となる450リットルを実現した。
走行性能にかんしては、ボディを高剛性化。フロントは従来のIS、キャビン以降はGSをベースとしているが、スポット溶接以上に車体剛性の向上を実現できるレーザースクリューウェルディングの採用のほか、材質の最適化をおこない、磨きをかけた。
専用チューニングをほどこしたサスペンション、必要に応じて瞬時にダンパーの減衰力を変化させる「NAVI・AI-AVS」、後輪操舵をふくむ「LDH(レクサスダイナミックハンドリングシステム)」は、F SPORTならではの装備だ。
レクサス初の安全装備も
最後に安全装備について。ミリ波レーダー方式のプリクラッシュセーフティシステムは、自車が先行車や障害物に衝突する可能性がある際に、ドライバーに警告。ブレーキによる制動をアシスト、あるいは自動ブレーキをかけ、急減速する機能だ。
レーンディパーチャーアラートは、道路上のラインをカメラで判断し、車線逸脱を警告する機能で、レクサスとしては初採用。ブラインドスポットモニターは、後方の死角に存在する車両を、ドアミラーのインジケーターで知らせる。オートマチックハイビームは、周囲の光量がロービームでは不足する場合に、自動でハイビームに切り替え、先行車や対向車がいる場合や光量が充分な場合にはロービームへと戻す機能。
また、パッシブセーフティでは、エアバッグや高強度キャビン、衝撃吸収ボディにくわえて、衝突検知と同時に、エンジンフードを持ち上げて、歩行者の頭部への衝撃を緩和するポップアップフードがレクサスとしてははじめて採用されている。
チーフエンジニア、古山淳一氏が走行テスト中に「クルマ(IS)が『もっと踏み込める、まだ行ける』と挑発してくるような、心が沸き立つフィーリング」を得たというこの、新IS。OPENERSでも、さらに取り上げていく予定なので、ご期待いただきたい。
Lexus IS 350|レクサス IS 350
ボディサイズ|全長4,665×全幅1,810×全高1,430mm
ホイールベース|2,800 mm
トレッド 前/後|1,535/1,550 mm(F SPORTのみ後1,540mm)
最低地上高|135 mm
最小回転半径|5.2 メートル
トランク容量|480リットル
重量|1,630 kg(F SPORTは1,640 kg)
エンジン|3,456 cc V型6気筒 直噴 DOHC
最高出力| 234kW(318ps)/ 6,400 rpm
最大トルク|380Nm(38.7kgm)/ 4,800 rpm
トランスミッション|8段オートマチック(8-Speed SPDS)
駆動方式|FR
タイヤ 前/後|225/40R18 / 255/35R18
燃費(JC08モード)|10.0 km/ℓ
価格|520万円("version L" 575万円 "F SPORT" 595万円)
Lexus IS 300h|レクサス IS 300h
ボディサイズ|全長4,665×全幅1,810×全高1,430mm
ホイールベース|2,800 mm
トレッド 前/後|1,535/1,550 mm(F SPORTのみ後1,540mm)
最低地上高|135 mm
最小回転半径|5.2 メートル
トランク容量|450リットル
重量|1,670 kg
エンジン|2,493 cc 直列4気筒 直噴 DOHC(アトキンソンサイクル)
エンジン最高出力| 131kW(178ps)/ 6,000 rpm
エンジン最大トルク|221Nm(22.5kgm)/ 4,200-4,800 rpm
モーター最高出力|105kW(143ps)
モーター最大トルク|300Nm(30.6kgm)
システム最高出力|162kW(220ps)
トランスミッション|電気式無段変速機
電池|ニッケル水素
駆動方式|FR
タイヤ 前/後|225/40R18 / 255/35R18
燃費(JC08モード)|23.2 km/ℓ
価格|480万円("version L" 538万円 "F SPORT" 538万円)
Lexus IS 250|レクサス IS 250
ボディサイズ|全長4,665×全幅1,810×全高1,430mm
ホイールベース|2,800 mm
トレッド 前/後|1,535/1,550 mm(F SPORTのみ後1,540mm)
最低地上高|135 mm
最小回転半径|5.2 メートル
トランク容量|480リットル
重量|1,580 kg
エンジン|2,499 cc V型6気筒 直噴 DOHC
最高出力| 158kW(215ps)/ 6,400 rpm
最大トルク|260Nm(26.5kgm)/ 3,800 rpm
トランスミッション|6段オートマチック(6 Super ECT)
駆動方式|FR
タイヤ 前/後|225/40R18 / 255/35R18
燃費(JC08モード)|11.6 km/ℓ
価格|420万円("version L" 480万円 "F SPORT" 480万円)