公道走行可能なハイパーカー「AM-RB001」日本初公開|Aston Martin
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2017年10月5日

公道走行可能なハイパーカー「AM-RB001」日本初公開|Aston Martin

Aston Martin AM-RM 001|アストンマーティン AM-RM 001

公道走行可能なハイパーカー「AM-RB001」日本初公開

アストン・マーティン ジャパンは、アストンマーティンとF1チームのレッドブル レーシングのコラボレーションにより誕生した“ハイパーカー”、アストンマーティン「AM-RB001」を日本で初公開した。

Text & Photographs by UCHIDA Shunichi

1,000kg、1,000馬力

AM-RB001」という名称はまだコードネームで、正式名称は発表されていない。また、今回日本でお披露目されたモデルはモックアップであり、スペックの詳細は明らかにされなかった。

しかし、当日のプレゼンテーション等からエンジンは自然吸気V型12気筒がミッドにマウントされ、そのパワーは1,000馬力。車重は1,000kgで、パワーウエイトレシオは1.0であることが明かされた。

Aston Martin AM-RB001|アストン・マーティン AM-RB001

Aston Martin AM-RB001|アストン・マーティン AM-RB001

更に、そのボディは軽量なカーボンファイバー構造で、公道走行可能なクルマとしては前例のないレベルのダウンフォースを発生するという。これは、レッドブル レーシングのチーフ テクニカル オフィサーであり、F1マシンデザイナーでもあるエイドリアン・ニューウェイ氏の設計になるもので、このダウンフォースはアンダーフロアのエアロダイナミクスによって生み出される。

それをベースにアストン・マーティン エグゼクティブ バイス プレジデント兼チーフ クリエイティブ オフィサーのマレク・ライヒマン氏が、最先端のダイナミクスとアストン・マーティンならではのエッセンスを融合させ、ダイナミックなフォルムをデザインした。

氏は、「全ての空気はエンジンやブレーキを冷却するため、またダウンフォースを発生させるために使われています。そして、全ての面や線は、空気が後ろに流れていくようなイメージでデザインされています」とコメント。「エンジンやシャシーにはF1の技術が多数取り入れられています」と述べた。

Aston Martin AM-RM 001|アストンマーティン AM-RM 001

公道走行可能なハイパーカー「AM-RB001」日本初公開 (2)

実用性も犠牲にせず

その一方、室内の居住性も犠牲にしていないとライヒマン氏はいう。「信じられないかもしれませんが、私がきちんと室内に収まることができるのです(氏の身長はおよそ190cm)。なぜならこのクルマをデザインするときに心掛けたことは、私がこのクルマをサーキットはもとより、一般道でも運転することができることなのです」と話す。

そして、AM-RB001が目指したことは、「ダイナミックでありながらも、きちんと実際に乗って使えることです。低速でも、とても楽しみながら運転することができます」とした。

Aston Martin AM-RB001|アストン・マーティン AM-RB001

Aston Martin AM-RB001|アストン・マーティン AM-RB001

もう一つ明らかにされたのは生産台数だ。それはロード ゴーイング バージョンと、最新のLMP1 ル・マン スポーツ プロトタイプの仕様に沿った、サーキット用などを合わせた150台。それに対し600人ほどのオファーがあり、「ラゴンダ タラフ」「One-77」「ヴァルカン」などを所有するロイヤルコレクターに優先的に割り当てられる。その価格はおよそ3億円になるといわれている。

製造はアストンマーティンのゲイドン工場で行われ、納車は、2019年から開始される予定だ。

アストンマーティンの今後

アストンマーティンが1913年に設立してから今年で103年。同社はこれからの100年を生き抜くために“セカンド センチュリー プラン”のもと、今後9か月に1台ずつ新モデルを登場させるという。

「まず先日、日本でも発表したDB11がこのプランの最初で、今後「ヴァンテ―ジ」「ヴァンキッシュ」そして2020年には初のSUVとなるモデルが誕生する予定です」(ライヒマン氏)と語られ、アストン・マーティン ジャパン マネージング ダイレクターの寺嶋正一氏は「DB11とこのAM-RB001がセカンドセンチュリープランのスタートを象徴するクルマです」とした。

           
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