スマートグリッド社会はすぐそこに!?|MITSUBISHI MOTORS
三菱自動車|MITSUBISHI MOTORS
スマートグリッド社会はすぐそこに!?
三菱、EVを電源に変える(!)次世代装置を発売
電力は使い捨て。そんな時代がもうすぐ終わりを迎えるかもしれない。4月27日(金)に三菱自動車から発売される電源供給装置「MiEV power BOX(ミーブ パワーボックス)」は、私たちにそんな未来を予感させる次世代装置だ。
Text by TANAKA Junko(OPENERS)
一般家庭の電力、約1日分をまかなう万能装置
MiEV power BOXは、power box=“電源箱”というネーミングそのままに、電力を蓄えて供給するいわば蓄電器の役割を果たす装置。ただし、一般的な蓄電器と大きくちがう点がひとつある。蓄電器は、ソーラーパネルなどの電力をつくる発電装置と組み合わせて、つくった電力のうち余った分を貯めておくもの。この装置の場合、電力を貯めこむことが最終目的ではない。たとえば外出先で突然電力が必要になったとき、たとえば停電などの非常時に電力が必要になったとき、近くにEV(電気自動車)があれば、それだけで1日分の電力をまかなえる──そんな魔法のような話を可能にする装置なのだ。
MiEV power BOXは、三菱自動車のEV「i-MiEV(アイ・ミーブ)」および「MINICAB-MiEV(ミニキャブ・ミーブ)」専用の電源供給装置。同車の充電コネクターに接続するだけで、EVに蓄えられた電力の一部を、最大1500ワットまで取り出すことができる。約5~6時間連続して使用することが可能で、これは一般家庭の電力約1日分をまかなえる計算だ。
EVには通常、大容量の駆動用バッテリーが積まれている。充電コネクターを通してバッテリーに貯めた電力が、クルマの原動力、ガソリン車でいうところのガソリンに当たるわけだが、これは本来クルマを走らせるために使われるもの。だがもし、このEVのバッテリーから、必要なときに必要なだけ電力を取り出して、ほかの用途に使えるとしたら、EVは突如として電力を受け取る側ではなく、電力を供給する側に変身することになる。
昨年の東日本大震災後に発生した電力不足を受けて、一時期、電力を原動力とするEVに対する風当たりは強くなった。今回発売される装置は、そうした議論に一石を投じるものだ。大規模な災害が起こったときには電力の“もと”となり、バッテリーに蓄えられた電力が尽きるまで、必要な家電製品に電力を送り続けることができるのだから。これは、まさに貴重な電力を効率的に使うスマートグリッド社会への第一歩。あたらしい次世代社会を私たちに予感させてくれるものだ。
MiEV power BOX
サイズ|W395 x H194 x D334mm
接続ケーブル長|1.7m
重量|11.5kg (本体9.5kg、ケーブル2kg)
出力電圧|AC100V
最大出力|1500W (15A)
出力端子|AC100Vコンセント1個
問い合わせ
三菱自動車お客様相談センター
Tel. 0120-324-860