アウディRSシリーズ20周年を記念するRS4アバント|Audi
CAR / MOTOR SHOW
2015年1月15日

アウディRSシリーズ20周年を記念するRS4アバント|Audi

Audi RS 4 Avant Nogaro|アウディ RS 4 アバント ノガロ

アウディRSシリーズ20周年記念モデルの登場

アウディ RS 4アバント ノガロ発表

アウディは、きたる3月に開催されるジュネーブ モーターショーで、「アウディ アバント RS2」の誕生20周年を記念したモデル、「アウディ RS 4 アバント ノガロ」を発表する。このモデルは、フランス南西部のサーキット、「ノガロ」の名を冠したスペシャルモデルで、RS2を彷彿とさせる数かずの装備を採用している。

Text by SAKURAI Kenichi

初代RS2へのオマージュ

いまから20年前、現代にまでつづくアウディのスポーティレンジ「RS」の第1号となるアウディ「アバント RS2」がデビューした。アウディ アバント RS2は、類い希なるパフォーマンスを有するダイナミックなキャラクターと、アバント(ステーションワゴン)がそなえる実用性をあわせせもった、それまでに無いカテゴリーのモデルとして誕生。開発には、かのポルシェが手を貸したことでも知られている。

搭載された2.2リッター5気筒エンジンは、大型のターボチャージャーをそなえ、232kW(315ps)を発揮。 アウディ初の高性能レンジを担うモデルであると同時に、ポルシェとの共同開発車であることと、ポルシェのファクトリー(シュトゥットガルト)で生産されたことなどが世のファンたちの注目を集め、「アウディ アバント RS2」は歴史に残るスポーツモデルとしていまも語り継がれている。生産台数はわずか2,908台であった。

今回ジュネーブ モーターショーで発表されるアウディ「RS4 アバント ノガロ」は、そんなアウディ アバント RS2へのオマージュともいえるモデルだ。ベースになるのは「RS4 アバント」だが、おおきく開きブラックアウトされたフロントグリルや、大口径のホイール、そこから覗く真紅のブレーキキャリパーやそれをおさめるブリスターフェンダーなどで、ひとめでただ者ではないという印象を見る者に与えてくれる。

車名の「ノガロ」は、アウディ アバント RS2が、1993年にフランスのノガロ・サーキットで開催されたツーリングカー選手権で2勝目を挙げたことに由来する。その時のドライバーは、フランク・ビエラ。レジャー用としてしか認識されていなかったアバント(ステーションワゴン)が、レースで勝利をおさめたことは、じつに画期的で、歴史的な勝利であったはずだ。

Audi RS 4 Avant Nogaro|アウディ RS 4 アバント ノガロ

アウディRSシリーズ20周年記念モデルの登場

アウディ RS 4アバント ノガロ発表 (2)

ジュネーブで発表と同時に発売を予定

アウディ RS4 アバント ノガロのボディカラーは、「ノガロブルー パール エフェクト」と呼ばれるもので、市販された「RS2」を彷彿とさせる。シングルフレームグリルのほか、ウィンドウスロットトリムのフレームは、黒色の高光沢塗装されており、ルーフレールはマットブラックで仕上げられている。RSスポーツエキゾーストシステムは、デュアルオーバルデザインで、光沢のあるブラックのテールパイプフィニッシャーをそなえている。

エンジンは総排気量4,163ccのV8自然吸気となる4.2 FSI。これにDCTの7段Sトロニックを組み合わせる。4,000-6,000rpmで430Nm(43.8kgm)のピークトルクを発生し、8,250rpmで最高出力の331kW(450ps)をもたらす。0-100km/hはわずか4.7秒で達成し、最高速度は280km/hを誇るが、そのいっぽうでCO2排出量は249g/kmに抑えられ、リッターあたり9.3kmという低燃費も実現した。

アウディ自慢の4輪駆動システム「クワトロ」は、通常フロントとリアのトルク配分を40:60とし、フロントに最大70パーセント、リアに最大85パーセントの比率でトルクを可変分配する。積極的に後輪へ駆動力を分配するスポーツディファレンシャルもオプションで用意するという。

ホイールは、光沢仕上げとなる20インチサイズの5Vスポークデザインを採用。タイヤは265/30R20サイズを組み合わせた。ブレーキディスクは放熱性にすぐれたドリルドロータータイプを標準装備。オプションでカーボンセラミック ディスクも装着可能だ。ESC(電子制御安定装置)は、スポーツモードを提供するほか、必要におうじて完全に無効にすることもできる。

いっぽうインテリアは、スポーティな黒をベースに、ヘッドレストと電動調整式のSスポーツシートに2つのことなるカラーリングを用意。どちらの場合も、シートの側面部はブラックの本革で覆われ、中央部分とドアトリムにアルカンターラを採用する。ステアリングホイールとセレクタレバーブーツには青いステッチがはいり、またSトロニックのRSセレクターレバーノブやドアシルトリムに記念モデルのエンブレムがあしらわれる。

欧州ではジュネーブ モーターショーでの発表と同時に、限定車として発売を開始。その価格は87,300ユーロからと発表されている。

           
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