GLAコンセプト、上海でワールドプレミア|Mercedes-Benz
Mercedes-Benz Concept GLA|メルセデス・ベンツ コンセプト GLA
GLA コンセプトを上海に出展
メルセデス・ベンツは、上海モーターショーであたらしい小型SUV、「GLAクラス」のコンセプトカーを発表する。
Text by OTSUKI Takuma(OPENERS)
メルセデス・ベンツのコンパクトSUV
前輪駆動のあたらしいプラットフォームで、大きく姿をかえた「Aクラス」、「Bクラス」、そしてあらたなモデルラインナップである「CLAクラス」を発表してきたメルセデス・ベンツが、今度はコンパクトSUVをコンセプトカーとして登場させる。
“エスケープ・ジ・エブリデイ”をメッセージとする、この「コンセプトGLA」は、全長4,383×全幅1,978×全高1,579 mmというボディサイズだとされ、飛びぬけて広い全幅を除けば、BMW「X1」(全長4,477×全幅1,798×全高1,545mm)やアウディ「Q3」(全長4,385×全幅1,830×全高1,615 mm)をライバルと見据えたモデルと言うことができるだろう。
エクステリアは、前後のアンダーガードや、モールで縁取られたフェンダーアーチ、大型のリアスポイラーなどで、SUVらしい力強さを演出。足元には255/45R20という大径タイヤをはいているが、このタイヤは特注品で、トレッドパターンがそのままホイールのスポークに繋がるという、コンセプトカーらしい遊び心が隠されている。
室内は、明るいブラウンのレザーに、太いステッチが入っており、ダッシュボードには透明のポリカーボネートが装着されて、パネルを支えるアルミのフレームが、そのまま見えるという演出がなされている。
エアコンの吹き出し口は、LEDが内蔵されており、22℃の白を境に、それを下まわると青に、上まわると赤に色がかわるという。
パワーユニットは「A250 シュポルト」にも採用されている、最高出力211psを発揮する2リッターの直列4気筒ターボエンジン。トランスミッションは7段デュアルクラッチの7G-DCTが組みあわされ、駆動は4MATIC、つまり4輪駆動だ。
ヘッドライトには「レーザービームプロジェクター」が仕込まれる。これは、2012年のパリモーターショーで公開された「スマート フォースター コンセプト」とおなじように、車載のインフォテイメントから出力される映像を、前方に投影することができるというものだ。
単に、映画を見るというエンターテインメント以外にも、たとえばナビゲーションシステムの指示を地面に照射するような使い方もでき、メルセデス・ベンツには、これが、ドライバーが視線を前方からはずすことなく運転に集中できるようになるばかりか、その表示を見たほかクルマのドライバーが、動きを予測できるために、安全性の向上にも寄与するのではないか、という発想もあるようだ。
フロントルーフレールの先端、左右に見えるのは、カメラとライト。このカメラをつかい、走行中の映像を3Dで記録することが可能だという。また、カメラは、取り外して持ち歩くこともでき、これをマウンテンバイクに乗る際のヘルメットに取りつけるなど、スポーツアクティビティにも活用できる。
今回、上海モーターショーで発表されるのは、あくまでも「コンセプトGLA」だが、このクルマをベースとした市販版モデル「GLAクラス」も、はやければ9月のフランクフルトモーターショーには出てくるのではないかという噂だ。