パリ現地リポート|Peugeot
Peugeot|プジョー
ホームグラウンドで元気をアピール
ついに開幕した、パリモーターショー(パリサロン)2012。2年ぶりの地元開催ということで、プジョーは、事前発表でも派手なカラーリングのディーゼルハイブリッドやRCZのフェイスリフト、208のホットバージョン、新興国向けモデルなど、多方面のバリエーション展示を予告していた。現地で実際の展示を目にした島下泰久氏は、どう感じたか。
Text by SHIMASHITA YasuhisaPhotographs by SHIMASHITA Yasuhisa & MOCHIZUKI Hirohik
発売が楽しみなスペシャルモデル
欧州危機の大きな影響を受けて苦戦しているプジョー。しかしながらパリサロンのブースはひとつに目玉を絞りきることができないほど、とても活気があった。
プジョーきってのスペシャルティモデルである「RCZ」は、初のフェイスリフトを敢行。「508」以降のプジョー最新モデルにならったあたらしいフロントマスクやリアエンドを得るなどスタイリングをブラッシュアップしたほか、内外装の色や素材、ホイールのデザインなどの選択肢を大幅に拡大して、自分だけの1台を創り出す楽しみを拡大している。
また、コンセプトカーとして「RCZ Rコンセプト」が登場。マットブラックのボディにカッパーを組み合わせたカラーリングが印象的なこのモデルは、エンジン出力を260psまで向上させ、それにあわせてシャシーには専用サスペンション、そしてトルセンLSDを採用している。内容はリアリティがあり、市販化の可能性はかなり高そうだ。
日本ではデビューしたばかりの208には、追加モデルとして「208 XY」、そして「208 GTi」が登場した。XYは外観に専用のグリルやホイールなどを採用。インテリアにはPVCレザー張りのダッシュボード、やはりPVCとアルカンタラを組み合わせたシートなどを組みあわせて上級志向を体現している。いっぽうのGTiは、「205 GTi」以来と言っていい、まさに“アイコンの復活”。最高出力200psの1.6リッターターボエンジンを搭載し、0-100km/h加速は7秒という現代版ホットハッチである。
小型クロスオーバーの提案である「2008コンセプト」は、直列3気筒1.2リッターターボエンジンの搭載も注目。北京モーターショーでは「アーバンクロスオーバーコンセプト」と呼ばれていたが、車名がついたということは市販に向けて一歩前進したと見ることができそうだ。
またさらに、ハイブリッドスーパースポーツのコンセプトカーである「ONYX」も登場。カーボン製のボディには、2011年までル・マンを戦った「908 HDi FAP」に搭載されていたV型8気筒ディーゼルターボエンジンと電気モーターを搭載する。市販可能性はきわめて低そうだが……
そして最後に紹介する「301」は、新興国市場を視野に入れた小型セダン。今後のプジョーにとっては、非常に大事なモデルになることは間違いない。
Mondial de I'Automobile 2012 Salon de Paris
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