プジョー208、日本で発表|Peugeot
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2015年1月27日

プジョー208、日本で発表|Peugeot

Peugeot 208|プジョー 208

プジョー208、日本に登場

ジュネーブモーターショーでワールドプレミアをかざったプジョーのあらたな基幹モデル「プジョー 208」。200シリーズだけでなく、今後のプジョーの方向性をしめすモデルとして、重要な意味と役割を担うこの「208」が、ついに日本で発表された。販売開始は11月1日からだ。

Text & Event Photographs by SUZUKI Fumihiko(OPENERS)Photographs by MOCHIZUKI Hirohiko

よりコンパクトに、より軽く

フルモデルチェンジを果たし、「208」と名前を変えた最新のプジョー200シリーズがついに日本発表となった。いうまでもなく「207」の後継モデルだが、「RE-GENERATION」、つまり200シリーズの再生、あるいは再起をスローガンに、Bセグメントにおけるプジョーの存在感を確立するモデルと位置づけられている。欧州においては事実、発売以来その大役を見事に果たしており、販売は目標台数を上まわり、好調だという。

208の第一の特徴は、207よりも小さなボディと、207より大きな室内スペースを実現したそのパッケージングだ。ホイールベースは2,540mmと207と同一ながら、前後のオーバーハングを短縮し、4輪がよりボディの隅に配置されたことで、フロントで75mm、リヤで10mm、サイズは小型化している。いっぽうで後席のニールームは50mm、トランク容量は15リットル、207よりも拡大。

また、208には、アルミニウム製のフロントビームアブソーバーの採用、フロントサブフレームのサイズの見直し、ルーフのレーザー溶接、高張力鋼板と超高張力鋼板パネルの使用といった、現代的な軽量化のメスが入っており、おなじエンジンを搭載した207との比較では、100kgも軽い。

Peugeot 208|プジョー 208

Peugeot 208|プジョー 208

スタイリングも一新

第二の特徴はその姿だ。

「俊敏、感性に訴えかけるもの、活発、直感的、集中するエネルギー感、世代の飛躍……」

これらがキーワードだという208のデザイン。プジョーらしい、ネコ科の動物のようなイメージは継承しながらも、フロントフェイスには、宙に浮かんでいるようなグリルがあたえられており、全体は、コンパクトさを強調する、ひとつの塊から削りだされたかのような形状でまとめられている。リヤに目をうつすと、テールランプは3本のLEDチューブを組み合わせた曲線が、ボディとの調和をとっている。

小径ステアリングホイールと視認性の高いインストルメントパネル

インテリアにも独特の工夫がなされている。

視認性を高めたというインストルメントパネルと、楕円形の極めて小さなステアリングホイールの組み合わせが採用されているのだ。

プジョーによれば、これによってドライバーは運転中、ステアリングホイールの上方から、自然にインストルメントパネルを視認でき、視線の移動が少なくてすむ。ヒントになったのは、「3008」で採用されたヘッドアップディスプレイだという。

Peugeot 208|プジョー 208

PSAグループの新開発1.2リッター3気筒エンジンに注目

日本での展開は、1.6リッター4気筒エンジンに4段オートマチックトランスミッションを組み合わせた「208 Premium」と、パノラミックグラスルーフを装備した「208 Cielo」の5ドアモデル2車種、同エンジンをターボチャージャーで過給し、6段マニュアルトランスミッションと組み合わせたスポーティな3ドアの「208 GT」、そして、おなじく3ドアボディに5段マニュアルトランスミッションと新開発1.2リッター3気筒エンジンの組み合わせを搭載する「208 Allure」の4グレードとなる。いずれも右ハンドル仕様だ。

注目はやはり、他の3グレードにやや遅れ、12月1日から日本発売予定の「208 Allure」。搭載される、4バルブをそなえた3気筒エンジンは、フリクションロスの低減、燃焼効率の向上、無段階可変バルブタイミング技術の採用など、高効率化をはかる技術が数多く投入され、CO2排出量の削減に成功している。

日本での数値はいまだ確定していないが、欧州での数値は、燃費が新欧州ドライビングサイクル複合値で4.5ℓ/100km(約22.2km/ℓ)、CO2排出量104g/kmと、ライバルと比較しても高い競争力をもつ。振動対策としては、バランサーシャフトが搭載されているという。

Peugeot 208|プジョー 208

価格は199万円から

安全性にかんして、評価の高かった先代、「207」の後継として、「208」は2012年、ユーロNCAPにおいて、最高評価となる5ツ星を獲得している。また、車両の製造において使用される素材は、リサイクル素材や自然素材を積極的に使用しているという。

最後に日本での価格だが、「208 Allure」が199万円、「208 Premium」が216万円、「208 Cielo」が240万円、「208 GT」が258万円となる。

ちなみに、208の発表会では、日本において初の、プジョーブランドからのミニバンとなる「5008」も展示された。3列シートをそなえ、1.6リッター4気筒ターボエンジンを搭載。115kW(156ps)/6,000rpmの最高出力と240Nm/1,400-3,500rpmの最大トルクで、全長4,530×全幅1,840×全高1,650mm、重量1,600kgの車体を駆動する。トランスミッションは6段オートマチック。日本発売は2013年夏の予定だ。

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Peugeot 208|プジョー 208
ボディサイズ|全長3,960×全幅1,740×全高1,470mm
ホイールベース|2,540mm
トレッド 前/後|1,470/1,470mm
最低地上高|120mm
最小回転半径|5,4メートル
車両重量|Premium 1,160kg Cielo 1,180kg GT 1,200kg
トランク容量|285リットル
エンジン|Allure 1,199cc直列3気筒DOHC
PremiumおよびCielo 1,598cc直列4気筒DOHC
GT 1,598cc直列4気筒DOHCターボ付き
最高出力|Allure 60kW(82ps)/5,750rpm
PremiumおよびCielo 88kW(120ps)/6,000rpm
GT 115kW(156ps)/6,000rpm
最大トルク|Allure 118Nm/2,750rpm
PremiumおよびCielo 160Nm/4,250rpm
GT 240Nm/1,400-3,500rpm
燃費|PremiumおよびCielo 13.4km/ℓ
GT 15.2km/ℓ
ブレーキ 前/後|ベンチレーテッドディスク/ディスク(Allureのみリヤブレーキがドラム)
サスペンション 前/後|マクファーソンストラット式/トーションビーム式
タイヤ|195/55 R16(GTのみ205/45 R17)

           
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