ジュネーブ現地リポート|Toyota
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ジュネーブモーターショー現地リポート
燃費47.6km/ℓ!
トヨタの目玉は47.6km/ℓという驚異的な燃費を達成したハイブリッドコンセプトモデル「FT-Bh」。「86」もついに欧州出展を果たした。レクサスからはスピンドルグリルを備えた「RX」が登場。トヨタ勢へのジュネーブの反応をリポート。
Text by SATO Takeshi
Photographs by MOCHIZUKI Hirohiko
次世代ハイブリッドの将来やいかに?
トヨタの目玉は、「FT-Bh」というハイブリッドのコンセプトモデル。ネーミングの由来は「Future Toyota B-segment hybrid」で、その名の通り同社のヴィッツなどが属するBセグメントのサイズとなる。
ポイントは、排気量1リッターの2気筒エンジンにハイブリッドシステムを組み合わせた点。結果、47.6km/ℓという驚異的な燃費を達成したという。
ハイブリッドシステムのほかにも車重を800kg以下に収めた軽量化技術や、エンジンの排熱を利用する暖房システムなど、見所は多い……と日本人としては感じたのだが、思いのほか会場での注目度は低い。想像するに、フォルクスワーゲン ポロ ブルーGTなど、低燃費でがんがん走るモデルが現実のものになっている現状にあって、絵に描いた餅だと思われているのかもしれない。
欧州トヨタのディディアー・リロイCEOはプレスカンファレンスで、「ヨーロッパで40万台以上のハイブリッド車を売った」という実績を盛んにアピールしていた。けれど、高速燃費ではハイブリッド車に迫るエンジン車が登場しているいま、ハイブリッド技術だけで他社との差別化を図るのは難しいかもしれない。
注目のGT86
他方、日本でも話題のGT86(トヨタ86の欧州名)は、ジュネーブでもかなりの注目を集めていた。軽量コンパクトでスポーティなFR(後輪駆動)車というコンセプトは、会場を見渡しても確かに個性的。燃費やハイブリッドが話題になると一気にそちらに振れてしまう日本市場とは、クルマに対するスタンスがちがうようだ。
レクサスは、マイナーチェンジ版レクサスRXを発表。レクサスGSから採用されたスピンドルグリルがRXにも備わるようになった。後付けでもとってつけたような感じはなく、なかなかなじんでいる。