CAR / IMPRESSION
2021年1月25日

自動車好きが楽しめるBEV──ポルシェ タイカン4Sに試乗|Porsche

ファミリーカーとしても充分に機能する

4Sの良さは、すこしソフトな足まわりの設定にある。ターボSは驚くほど速い一方、足まわりが締め上げてある印象だ。ドライブモードセレクターを「ノーマル」にすると、ダンピングもソフトな設定になるとはいえ、ターボSはそれでも硬め。
それは、じつは、4Sをあとで運転して分かったことだ。こちらは、ノーマルだと、いわば“カド”のない、じつに快適な乗り心地が味わえる。いっぽう、セレクターダイヤルを回して「スポーツ」を選ぶと、ダンピングも締まり、わかりやすいスポーティさが体験できるようになるのだ。
もし、4Sに乗っていて、性能的に不満がある場合、オプションで「パフォーマンスバッテリープラス」を選べば、上位モデルに近いパワーが得られる。あえて上位モデルを選ぶのではなく、そういう選択もアリだろう。この場合、航続距離も最大463kmに延びる。
室内は快適そのもの。タッチコントロールつき液晶モニターが、メーターを含めて4つも備わる。計器は速度計と、バッテリー残量(航続可能距離)とともに、前後左右のGメーターなども表示できるのが、スポーツカーメーカーのポルシェらしい。
ダッシュボードのインフォテイメント用のモニターでは、ドライビング時に、ひとつはナビゲーション、もうひとつは音楽といったように、さまざまな表示を同時に見ることができるのも便利だ。
後席はレッグルームが限られてしまうものの、大人2人が普通に座って、快適な時間を過ごせる。セダンゆえに乗り降りも楽で、ファミリーカーとしても充分に機能するだろう。
ポルシェでは、24分で約80パーセントが充電できるターボチャージャーなる専用の充電器を、このあと日本各地のポルシェディーラー(ターボチャージングステーションと呼ばれる)に設置していく予定という。
先に書いたとおり、バッテリーの容量が大きいので、充電の回数は比較的少なくて済む。なので、通勤に使っているユーザーなら、1カ月に1回、そのステーションを訪れて充電するような使い方も可能だそうだ。そうすると自宅に充電設備を設置する必要はない。
価格は、タイカン4Sが1448万1000円、タイカンターボが2023万1000円、そしてタイカンターボSが2454万1000円。オプションは、ポルシェの例によって、豊富に用意されている。どのモデルも、いちど乗ると、強い印象に残るだろう。タイカンは、BEVは自動車好きにとっても楽しめるということを、教えてくれるのだ。
問い合わせ先

ポルシェ コンタクト
Tel.0120-846-911
https://www.porsche.com/japan/

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