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2024年5月30日
ポルシェ911史上初のハイブリッドモデル「911カレラGTS」誕生|Porsche
Porsche 911 Carrera GTS|ポルシェ 911 カレラ GTS
Porsche 911 Carrera|ポルシェ 911 カレラ
911カレラおよび911カレラGTSの予約受注もスタート
ポルシェジャパンは、「911カレラ」と「911カレラGTS」をマイナーチェンジし予約受注を開始した。今回のアップグレードを受け、911カレラGTSは公道走行可能な911として初のハイブリッドモデルとなる。
Text by YANAKA Tomomi
3.6リッターターボエンジンと電気モーターの組み合わせ
ハイブリッドシステムを搭載する初の911となる「911カレラGTS」がワールドプレミアされ、予約受注も開始された。
911カレラGTSには「T-ハイブリッド」と呼ばれるパワーユニットを搭載。新開発の3.6リッター水平対向6気筒エンジンは、先代よりも0.6リッター増加し、エンジン単体でも最高出力357kW(485ps)、最大トルク570Nmを発生。
新開発の電動ターボチャージャーも搭載。コンプレッサーとタービンホイールの間に組み込まれた電気モーターが瞬時にターボチャージャーの速度を上げることでブースト圧が即座に上昇するため、従来モデルでは2つのターボチャージャーを搭載してきたが、今回よりシングルターボに。電動ターボチャージャーによりダイナミックで応答性の高いパワー供給を実現したとポルシェでは謳う。
ターボチャージャーの電気モーターはジェネレーターとしても機能し、排気ガスの流れを利用することで最大11kW(15ps)を発生するという。
さらに、8段デュアルトランスミッション(PDK)に組み込まれた永久磁石同期モーターが最大150Nmの駆動トルクで水平対向エンジンをサポートし、最大40kW出力向上させる。
これら2つの電気モーターは、最大1.9kWhのリチウムイオンバッテリーに接続。エアコンコンプレッサーなども電動で駆動できるようになり、ベルト駆動が省略されエンジンユニット全体がコンパクトになったため、排気量の大型化にもつながったという。
このような「T-ハイブリッド」により、システム全体での合計出力は398kW(541ps)、合計トルクは610Nmを発生。先代モデルからの重量増加も50kgに抑えられた。
パフォーマンスとしては、最高速度が312㎞/h、0-100㎞/h加速は3.0秒を記録。ちなみに、ニュルブルクリンク北コースでのラップタイムは先代モデルを8.7秒上回る7分16秒934となった。
足まわりも、サスペンションを包括的に改良。リアアクスルステアリングを初めて標準装備することで、高速走行時の安定性が向上したほか、回転半径が小さくなっている。
一方、同じくアップデートされた911カレラもパワーアップ。先代ではGTSモデル専用だったツインターボを備えた3.0リッター水平対向エンジンは、最高出力290kW(394ps)、最大トルク450Nmを発生。最高速度は294㎞/h、0-100㎞/hは4.1秒、スポーツクロノパッケージ仕様車は3.9秒となり、先代よりもそれぞれ0.1秒、1km/hの向上となった。
エクステリアでは、アクティブエアロダイナミクスを備えた新しいモデル専用バンパーを装着したほか、4灯のグラフィックを備えたマトリックスLEDヘッドライトにすべてのライト機能を統合。これによりフロントドライビングライトを省略でき、フロントに大型の冷却ベントを設けるスペースも生まれたという。
リアでもライトスリップのデザインを変更し、ナンバープレートの位置を高めに設定してすっきりとした構造のリアバンパーとなった。
クーペモデルは、2シーターとして標準設計されるが、追加料金なしで2+2シート構成も可能。室内では、911では初のフルデジタルのメーターパネルを装備するなど、大きな進化を感じられるモデルとなった。
価格は、911カレラが1694万円、911カレラカブリオレが1943万円、911カレラGTSが2254万円、911カレラGTSカブリオレが2503万円、911カレラ4GTSが2365万円、911タルガ4GTSが2615万円、911カレラ4GTSカブリオレが2614万円となる。
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