むしろフルモデルチェンジ──マイナーチェンジを受けた新型レクサスRXに試乗|Lexus
CAR / IMPRESSION
2019年12月2日

むしろフルモデルチェンジ──マイナーチェンジを受けた新型レクサスRXに試乗|Lexus

SUVを操縦している感覚はほぼ皆無

私が乗ったのは、「RX450h」。3456ccのV型6気筒エンジンに電気モーターを組み合わせたモデルだ。全長4890mmの「RX450h」と、5000mmの3列シート仕様「RX450hL」を試すことができた。ともに全輪駆動である。
一言でいうと、バランスのよさが際立っている。パワーとハンドリングと、そして足回りの動きが、いってみればうまくシンクロしている。コーナリングでの車体の剛性感はたしかに高く、速度が上がっても、サスペンションがうまく動くことで、車体はびしっと安定しているのだ。
じつは、RXは発売当初は、足まわりの設定にいまひとつのところがあった。今回は「モデルチェンジを待たないで、よくすべきところはすぐよくするべきだ」と、トップの号令があったそうである。
当初から印象のよかったレクサス「NX」の主査が今回のRXの改良の指揮をとったとも聞いた。サイズでいうとRXとその下に位置するNXとが、RXの走りがよくなったことで、きれいに一つの線でつながった感じだ。
ボディの振動をより抑え、ノイズをより低減させたのも、マイナーチェンジの特徴だ。路面の状況にかかわらず、ほとんどタイヤノイズが侵入してこないのは驚くばかり。これがレクサスの考える上質性なのだとあらためて感心した。
「F SPORT」はハンドリングをいっそうスポーティにするべく、「しなりや微振動を速やかに吸収する」と謳われるパフォーマンスダンパーを前後サスペンションに採用。加えて、瞬時にロールを抑制する電動アクティブスタビライザーによって、実際に、スポーツカーに乗っている気分でコーナリングが楽しめた。
タウンスピードでは路面の凹凸をうまく吸収して、乗り心地が犠牲になっていない。いっぽうで、コーナーでは高めの速度で入っていっても、SUVを操縦している感覚はほぼ皆無だ。
車体のロールはしっかり抑えられ、かつステアリングフィールは確かで、ドライバーである私が望んだとおりに走っていく。正確でかつ応答性に優れているのだ。乗っていると楽しくて、気分が楽しくなってくるほどである。
41 件
                      
Photo Gallery