PORSCHE PANAMERA SpecV|ポルシェ・パナメーラ ターボ 1|NISSAN GT-R Spec V  LONG TERM TEST 番外編(1)
CAR / FEATURES
2015年4月8日

PORSCHE PANAMERA SpecV|ポルシェ・パナメーラ ターボ 1|NISSAN GT-R Spec V  LONG TERM TEST 番外編(1)

NISSAN GT-R Spec V|日産 GT-R スペックV 番外編

日産 GT-R スペックV VS ポルシェ パナメーラ ターボ (1)

今回お送りするのは、日産GT-R スペックVの「LONG TERM TEST」特別編。ポルシェが911、ボクスター/ケイマン、カイエンにつづく第4のモデルとして開発した「パナメーラ ターボ」をリポート車の番外編として迎え、ボディ形状はちがえど日本とドイツのFRベース四駆ターボモデルの最高到達点ともいえる2台をリポート。日々の足として実際に乗っているオーナーの視点で、オウプナーズ クルマ担当が語ります。

Text by OPENERSPhoto by ARAKAWA Masayuki

ポルシェ パナメーラ

<ポルシェ パナメーラ>
単なるサルーンでも、ありふれた4シーターでもない、ポルシェ エンジニアリングの枠を集結したスポーツサルーンの最高到達点「パナメーラ」。今回登場するパナメーラ ターボは、全長4970×全幅1930×全高1420mmのボディに、500PS(368kW)を発生する4.8リッターV8ツインターボエンジンを搭載し、7速PDKを介して4輪を駆動。スポーツカーオーナーが乗っても納得できるダイナミクスとサルーンの快適な乗り心地を両立している。

なぜ、ポルシェ パナメーラなのか

──「パナメーラ」をGT-Rの比較の対象にした理由はなんですか?

担当A GT-Rって、ポルシェ911ターボをベンチマークにドイツ・ニュルブルクリンクのオールドコースで徹底的に鍛えられて開発されたクルマじゃないですか。けど、911ターボはRR(リアエンジン・リア駆動)ベースの四駆でGT-RはFR(フロントエンジン・リア駆動)ベースの四駆、しかも、大きさ、レイアウトもまったくちがうんですよね。

担当B 確かにGT-Rから911に乗り換えると着座位置も視界も低いし、ドライバーに与える空間づくりもタイトでまったく印象がちがう。これこそスポーツカーという感じですよね。

担当A そうなんですよ。つまり、ポルシェ911ターボに戦いを挑んだ日産GT-Rだけれども、そもそも、比較の土俵にいないと思うんです。

担当B もちろん911というクルマは、いわゆるスポーツカーのカテゴリーにおいてはひとつの到達点なので、それを超えること自体が、マーケットイメージもふくめて世界に名を売る指標にはなるんでしょうけど、レイアウトという意味ではパナメーラの方がGT-Rに近いですね。

担当A パナメーラは、FRベース四駆ターボモデルのスポーツサルーンという点で共通していますから。なので今回の比較の対象にパナメーラを選んだというわけです。

──なるほど。では、パナメーラの第一印象はいかがでした?

担当B まずボディが異様に大きくて低い。見慣れないたたずまいだなというのが印象的でした。乗ってみると、狭い路地などでは物理的に車体が大きいという点で不便さは感じるけれども、首都高速や箱根ターンパイクのようなワインディングロードに行くと、どんどんボディがコンパクトに、911の延長のようなタイトな感覚になっていくのは、さすがポルシェだと思いました。

担当A だけど比較してしまうとGT-Rのほうがクルマとの一体感という点でスポーツカーらしいですよ。サーキットなどでの全開域でボディを感じさせない。

担当B GT-Rはニュルブルクリンクのラップタイムを削ることに最大の価値をおいて開発されているクルマですからね。結局タイムを出すクルマ作りをしていくと、クルマとドライバーとの関係性にまじり気がなくなってくる。

担当A まぁ、基本的にはコンセプトがまるっきりちがうクルマですよね。GT-Rはサーキットをメインステージとして開発されていますし、パナメーラはオーナーがサーキット走行を楽しむことはあまり想定してないでしょうし。それはクルマのセッティングのちがいにも感じられます。

ポルシェ パナメーラ



  • NISSAN GT-R Spec V 番外編|速く走さを追求したGT-Rか、走りのクオリティを実現したパナメーラか
  • NISSAN GT-R Spec V 番外編|結論、まったくちがうクルマであった
  •            
    Photo Gallery