ルノー カングー、マイナーチェンジ|Renault
Renault Kangoo|ルノー カングー
ルノー カングー、マイナーチェンジ
ルノーは、内外装をあたらしくした「カングー」をジュネーブモーターショーで発表する。
Text by SUZUKI Fumihiko(OPENERS)
ルノー デザイン ルネッサンス
カングーは、ルノーの小型レジャービークル。扱いやすくスペースユーティリティにすぐれるため、欧州ではビジネス向けのクルマとしてもポピュラーであり、1998年に初代が発売されていらい、およそ90万台を売るルノーの最量販車種だ。現在のカングーは2007年にフルモデルチェンジを受けた2代め。
今回のマイナーチェンジの目玉のひとつは外観の変更だ。あたらしいルノーのデザインアイデンティティ「ルノー デザインル ネッサンス」にもとづいた、ルノーマークを中央に配し水平基調のラインがヘッドライトにつながるフロントは、コンセプトカー「DeZir(デジール)」から継承され「クリオ(日本名:ルーテシア)」で採用されたデザイン。フロントだけでなく、ドアミラーやリヤのコンビネーションランプもあらためてデザインされている。
インテリアも、エアコンとオーディオをふくむセンター部分が囲まれるデザインなど、クリオと共有するデザインの方向性がみられる。ハンドルは、ルノーのCセグメントカー「セニック」とおなじものが採用される。このセニックはカングーがシャシーを共有する車種でもある。
マイナーチェンジにさいしては、広い室内空間をもつために発生するさまざまなノイズへの対策をおこなったとルノーは説明する。遮音材には追加のパッドを入れ、あたらしいボディは風切り音が発生しにくいデザインに、最大のノイズ発生源であるエンジンは新型のものを採用することでノイズを低減しており、居住空間における静粛性を向上させているという。
機能装備では、坂道発進のさいにアクセルを踏むまで自動的にブレーキをかけ、ずり下がりを防止する“ヒルスタートアシスト機能”、アイドリングストップ機構である“スタート&ストップ”とそれを管理する“ESM(エナジースマートマネージメント)”、減速エネルギーを再利用する“エネルギーリカバリー”、ルノーR-Linkマルチメディア端末、USBおよびBluetooth接続可能なオーディオを装備する。
さらに、あたらしく装備される“エクステンディッド グリップ”は、マッドやスノーなど滑りやすい路面を走行する際にスイッチをONにすると、ESCが低速で容易に悪路を脱出できるよう、専用の制御に切り替わるという機能だ。
エンジンは、CO2排出量112g/km以下、燃費4.3ℓ/100km以下をほこる1.5リッター直列4気筒ディーゼルターボエンジン「Energy dCi 75」および「Energy dCi 90」をはじめ、最高出力110psを発揮する「Energy dCi 110」、最高出力115psを発生させる1.2リッター直列4気筒ガソリンターボエンジン「Energy TCe 115」を搭載する。
また、燃費向上をはかる「エコモード」を搭載。モードをONにすると、エンジントルクが最適化されるとともに、シフトチェンジ インジケーターやアクセルペダルのレスポンスカーブも燃費重視に変更されるというものだ。ディーゼルエンジン車において燃費を10パーセント改善する効果があるという。
あたらしいカングーは、新色であるミネラルホワイト、カシオペアグレー、シルバーグレーをふくんだ8色が標準カラーとして設定される。
フランス本国においては2月28日にオーダー開始、公開はジュネーブモーターショーだ。