グレン・クローズが女優人生をかけて製作『アルバート氏の人生』|MOVIE
MOVIE|男性として生きてきた女性が真のアイデンティティを取り戻す
グレン・クローズが女優人生をかけ製作した『アルバート氏の人生』
不遇な人生を生き抜くため、男性として孤独に生きなければならなかった女性を大女優グレン・クローズが演じた『アルバート氏の人生』が、2013年1月18日(金)からTOHOシネマズ シャンテほかでロードショーされる。
Text by YANAKA Tomomi
監督は『美しい人』などでクローズとタッグを組んだロドリゴ・ガルシア
グレン・クローズが、オフ・ブロードウェイで舞台版『アルバート・ノッブス』の主役を演じたのは1982年のこと。そして、その演技でオビー賞を獲得。以来、「死ぬ前にこの役を大スクリーンで演じなければならない」という覚悟を抱いてきたという。そんな彼女がプロデューサー、共同脚本家、主演女優として、映画化を実現させたのが『アルバート氏の人生』だ。
監督は『彼女を見ればわかること』や『美しい人』でクローズと組んだロドリゴ・ガルシアがメガホンを取り、競演の俳優陣もプロデューサーであるクローズの願いとおりの実力派ばかりが集められた。ペンキ屋の“大男”ヒューバートには、186センチという体躯が買われたベテラン舞台女優ジャネット・マクティアを抜擢。可憐なホテルのメイドは、『アリス・イン・ワンダーランド』のアリス役が記憶にあたらしいミア・ワシコウスカが好演している。
夢や友人、初恋・・・偽りの人生を送ってきたアルバートが開く希望の扉
不景気と大飢饉に見舞われた19世紀のアイルランド。ウェイターのアルバート(グレン・クローズ)は、ひとりで生き抜くため、女性であることを隠し男性としてひっそりと生きてきた。
ある日、ハンサムなペンキ屋のヒューバート(ジャネット・マクティア)がアルバートの働くホテルにやってくる。自分らしく生きるヒューバートの存在に影響され、アルバートは偽りと孤独の人生から抜け出し、他人と向き合って生きる人生をはじめるのだった。こつこつ貯めた貯金で自分の店を持つ“夢”、心から親愛できる“友人”、人生をともに歩むパートナー探し、そして“初恋”──。
不遇な人生を生き抜くために、男性として孤独に生き、女性としての真のアイデンティティを見失ったアルバートが開く希望の扉の先をぜひ見届けて。
『アルバート氏の人生』
2013年1月18日(金)からTOHOシネマズ シャンテほかで全国ロードショー
監督│ロドリゴ・ガルシア
キャスト│グレン・クローズ、ミア・ワシコウスカ、アーロン・ジョンソン、ジャネット・マクティア
配給│トランスフォーマー
2011年/アイルランド/113分
©Morrison Films