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2025年9月30日
6年連続ミシュラン二つ星シェフによる"美食の実験室"が福岡に誕生、「L‘Unique labo」が紡ぐ新たな物語
SponsoredL’Unique labo|リュニック・ラボ
2025年9月14日(日)、福岡・春吉の「HOTEL IL PALAZZO(ホテル イル・パラッツォ)」敷地内に、チャペルをリノベーションしたフレンチレストラン、「L’Unique labo(リュニック・ラボ)」がオープンした。シェフは、フランス・ブルゴーニュでミシュラン二つ星を6年連続獲得した、濵野雅文さんだ。わずか8席のカウンター席は、“料理が最も美しく輝くための舞台”。九州のハーブやフルーツを巧みに使い、濵野シェフならではのアプローチで仕上げる料理を早速お届けしていきたい。
Text by NAKAMURA Tomomi|Photograghs by HIRAKAWA Yuichiro
「atelier oï」によるユニークな空間デザインも魅力
濵野シェフは東京のレストラン「La Rochelle(ラ・ロシェル)」や、フランスの様々なレストランで研鑽を積んだ後、ブルゴーニュにてフレンチレストラン、「Au 14 Février Saint-Amour-Bellevue(オーキャトーズフェヴリエ サンタムール・ベルヴュ)」を開業した経歴を持つ。その後、2018年から帰国する2023年まで、フランスのミシュランガイドで二つ星を獲得し続けた彼が、次の拠点に選んだのは、生まれ育った福岡だ。
「いつかは、山と海の幸に恵まれた故郷に、自分の店を開きたいと考えていました」(濱野シェフ)
レストランの空間デザインを担うのは、数々の国際的な受賞歴を持ち、スイスを拠点に世界的に活躍を続けるデザインチーム 「atelier oï(アトリエ・ オイ)だ。彼らにとってレストランを手掛けるのは、今回が初の試み。全体のディレクションは、「ホテル イル・パラッツォ」も担当した内田デザイン研究所が務めた。アーチ型のあしらいが目を引くウェイティングスペースは、庭をイメージしたデザインが特徴的だ。
庭のベンチに腰掛け、憩うような気分でソムリエがサーブするシャンパンを味わいながら、コースがスタートするまでの高揚感のある時間を楽しむことができる。
6mを超えるチャペルの天井高を生かした、8席の特等席
店内は、日本文化が持つ水平性や余白の美学、時間とともに移ろう空の表情といった要素を取り入れ、柔らかな白のグラデーションで統一。さらに、カウンター席の頭上の照明には、シェフの料理に多用されるエディブルフラワーをモチーフに、“花”をイメージしたペンダントをデザインしている。
「カウンター席は、全員に料理の説明が伝わり、ゲスト同士も気軽に会話できることを意識し、U字に設計しました」と濱野シェフ。
遊び心あふれる、ジュエリーのような一口小菓子からコースがスタート
レストランのメニューは、2カ月ごとに変わる全11皿のコース「Menu L’Unique」(¥27,500)のみだ。まずは、塩気の効いた小菓子・ミニャルディーズ サレが、「前菜のお愉しみ」として宝石箱のようなガラスケースに入って登場。華やかな「薔薇マカロン」や、濃厚な味わいの「豚リエットマカロン」、レモンとポルチーニがほのかに香る「ポルチーニチュイル」など、ジュエリーのような見た目のラインナップに心踊る。
左に添えられた「マドレーヌ、オリーブ生ハム、葡萄ジュレ、葡萄ジュース」は、口に運ぶ際、スポイトの葡萄ジュースを、キュッと絞って楽しむメニュー。葡萄のフルーティーな風味が、塩気の効いたオリーブ生ハムやマドレーヌのおいしさを引き立ててくれる。
季節ごとの表情を映し出す、フルーツやハーブをすべての料理に取り入れる
ところで、濱野シェフの料理の特徴といえば、全メニューにフルーツやエディブルフラワー、ハーブが施されているところだ。フルーツは、その酸味がフランス料理に欠かせないワインの味わいを引き立てる上で最高の食材なのだそうだ。
ワインはブルゴーニュを中心に据えたクラシックなもののほか、安心院・菊鹿・都農など、九州各地のワイナリーによる銘柄のみで構成する特別ペアリングも用意している。
ハーブやエディブルフラワーについては、実際に生産者に会いに行き、シェフが自分の舌で味を確かめて信頼できると思ったもののみを採用しているそうだ。
「ブルゴーニュのレストランでは、周辺にハーブや野草が自生していたので、それを自ら摘み取りに行き、料理に取り入れるというのが定番でした。福岡では、糸島・久保田農園のハーブや、福津・ガーデンアルテのエディブルフラワーなど、対話を重ねた地元生産者さんの食材を利用するようにしています」(濱野シェフ)
シグネチャーメニューは、花畑を思わせる一皿
キャビアの中でも最高ランクのオシェトラ・キャヴィアを使った「レモン、南瓜、キャビア」は、色とりどりのエディブルフラワーが目にも美しく、記憶に残るシグネチャーメニュー。
甘みのあるカニのエチュベや南瓜のエスプーマと、コクのあるキャビアが絶妙に調和。横には、ウイスキーで燻製した芳醇な香りのワッフルが添えられ、エスプーマにディップしながら楽しめる一品となっている。
メインは、柔らかくジューシーな熊本・天草のホロホロ鶏に、濃厚なフランス産のフォアグラを合わせた、「無花果 、里芋、 フォアグラ」だ。甘酸っぱい無花果のピューレや上品な味わいのマデラソースが、肉のうま味を引き立てる。
締めくくりのデザートまで驚きのある演出が光る
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via www.youtube.com
デザートは、ドーム型のショコラに濃厚な甘みの温かいマンゴーソースをかけて楽しむ一品。時間の経過とともに、チョコレートが崩れ、中から冷たいアイスクリームが顔を出す、サプライズ感たっぷりのメニューだ。
「2023年まで食材の旬の時期が異なるフランスで20年間過ごしてきたので、レストランをオープンするまで、たくさんの生産者を訪ね歩き、日本食材のリサーチに多くの時間を費やしてきました。福岡は自身の原点の場所であるからこそ、この地ならではの食材を生かし、ここから新しいフレンチ文化を世界に発信していくことを目指しています」と、濱野シェフ。
20年の時を経て、故郷・福岡に戻り、フランスで培われた技術と洗練された感性を生かしながら、新たな挑戦を始めるシェフの今後の活躍が楽しみで仕方ない。
L’Unique labo(リュニック・ラボ)
場所|福岡市中央区春吉3-13-1(HOTEL IL PALAZZO敷地内)
時間|ランチ 12:00~
ディナー 18:00~
定休日|不定休
場所|福岡市中央区春吉3-13-1(HOTEL IL PALAZZO敷地内)
時間|ランチ 12:00~
ディナー 18:00~
定休日|不定休
問い合わせ先
L’Unique labo
https://lunique-labo.jp/