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2025年9月30日
アードベッグ蒸留所併設のブティックホテルで究極のウイスキー体験を
Ardbeg|アードベッグハウス
2025年9月、ウイスキーブランド「アードベッグ」が手がけるブティックホテル「アードベッグハウス」が誕生した。蒸留所近くに位置するこのホテルは、宿泊施設、レストラン、バーを備え、アードベッグならではのユニークなホスピタリティ体験を提供する、世界でも類を見ない施設だ。
Text by WASEDA Kosaku
“アードベギャン”待望。アードベッグを五感で味わう新体験
アードベッグは1997年の操業再開以来、スモーキーで個性的な味わいで熱狂的なファンを獲得してきた。アードベッグをこよなく愛する人々は「アードベギャン」と呼ばれ、毎年数千人が蒸留所を訪れるほど。今回オープンした「アードベッグハウス」は、そうしたファンをさらに深い世界へと誘う、あらゆる趣向が凝らされたホテルだ。
「アードベッグハウス」の設計を手掛けたのは、イギリス・ロンドンを拠点とするインテリアデザインスタジオ「ラッセル・セージ・スタジオ」。内装の随所に、スコットランドやアイラ島の熟練職人によるアート作品が飾られ、土地の文化と伝統がアードベッグのウイスキー作りを育んだことが語られる。
計12室の客室は、それぞれに独自の世界観が与えられている。実際のポットスチル(蒸留器)を用いた銅のウォールアート、特注のボート型シャンデリアなど、アイラ島とウイスキー文化を象徴する装飾が施されているのだ。
注目すべきは、「Press for Smoke」と刻まれたボタン。これを押すと秘蔵の一杯が現れるという、遊び心あふれる仕掛けが用意されている。
館内には、アードベッグならではの五感で楽しむレストランやバーが用意されている。宿泊客はもちろん、地元住民も、アードベッグ流に特別にアレンジされたスコットランド料理やドリンクの数々を愉しむことができる。
シグネチャーレストランの中央には「炎のテーブル」が配され、地元食材を用いたアードベッグ流の料理を堪能できる。さらに毎週金曜日には、アードベッグの名物マスコット犬「ショーティー」の名を冠した「ショーティーズテーブル」が設けられる。他のゲストと共に語り合いながら特別なひとときを過ごせる、コミュニティ体験の場となっている。
いっぽう、歴代の希少なアードベッグを豊富に取り揃える「アイラ・バー」では、ここでしか味わえない特別なボトルをグラス一杯から楽しむことができる。アードベッグハウス限定の「アードベッグハウス リザーブ」をはじめ、蒸留所限定の「アードベッグ ホームカミング」「アードベッグ バジャー ジュース」など、コレクター垂涎のボトルが取り揃う。
「アードベッグハウス リザーブ」は、本施設でのみ手に入る、21年熟成のシングルモルトウイスキー。バーボン樽とオロロソシェリー樽で丁寧に熟成され、カスクストレングスでボトリングされている。
わずか800本のみ製造され、すべてにシリアルナンバーが刻まれている。潮の香りとスモーキーなニュアンス、そして熟したイチジクの甘みが絶妙に調和したその味わいは、アードベッグならではの個性を極めた一本だ。
「アードベッグ ホームカミング」は、アイラ島を訪れた人々への"究極のご褒美"として誕生した特別なボトルだ。バーボン樽で熟成させた原酒を、さらにラム樽で追熟したことで、カスクストレングスならではの力強さに加え、熟したバナナやパイナップルのようなトロピカルなアロマが広がる。そこにスパイスのニュアンスと、アードベッグならではのクラシックなピート香が重なり、唯一無二の仕上がりとなっている。
最も入手困難なのが「アードベッグ バジャー ジュース」だ。「アイラ・バー」でのみ、グラス1杯から楽しめるこの特別なウイスキーは、マスターブレンダーのジリアン・マクドナルド氏の手によって創り出され、限られた数量で生産された逸品だ。
極めて限定的なレシピで構成されており、その詳細は今も公開されていない。毎晩18時15分、アードベッグの創業年「1815年」にちなんで、特別な樽から1杯ずつ提供される。再現不可能なこの希少な一杯は、まさにその瞬間にしか味わえない。
ザ・グレンモーレンジィ・カンパニー社長兼CEOのキャスパー・マクレー氏は「アイラ島は、200年以上にわたりアードベッグの故郷であり続けてきた。このたび、ポートエレンの中心にて、世界水準のウイスキーとホスピタリティ体験をお届けできることを、心より誇りに思う」と語る。同氏はさらに「アードベッグハウスは、他に類を見ない旅先であり、アイラ島を世界最高峰のウイスキーツーリズムの地として、さらに輝かせる存在となるだろう」と期待を寄せる。
「アードベッグハウス」は、アードベッグを愛するすべての人に贈る、唯一無二の場所。200年以上の歴史を持つアイラ島のウイスキー文化と、現代的なホスピタリティが融合したこの施設は、世界中のウイスキーラバーにとって、一度は訪れるべき聖地になりそうだ。
問い合わせ先
MHD モエ ヘネシー ディアジオ モエ ヘネシー マーケティング部
Tel.03-5217-9777
https://www.ardbegjp.com