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2020年8月31日
ボルボ、SUVシリーズのパワートレーンを一新し、全車電動化へ|VOLVO
VOLVO XC40|ボルボXC40
VOLVO XC60|ボルボXC60
VOLVO XC90|ボルボXC90
ボルボ、SUVシリーズのパワートレーンを一新し、全車電動化へ
ボルボ・カー・ジャパンは8月25日、コンパクトSUV XC40、プレミアム・ミッドサイズSUV XC60およびフラッグシップSUV XC90のパワートレーンを一新し、同日から販売を開始した。
Text by HARA Akira
最新の安全・先進機能を満載
今回、XC40にプラグインハイブリッドモデルが設定されたことで、国内導入の全ラインナップにプラグインハイブリッドモデルが設定されることになった。また、SUVモデルのXC40、XC60、XC90は、プラグインハイブリッド以外の全ての車両を48Vハイブリッドモデルとすることで、ラインナップから内燃機関のみを搭載するモデルがなくなった。
さらに、全車に180km/hリミッターと、最高速度を任意に設定できるケアキーを導入。安全・先進機能では、事故を未然に防ぐためにクルマにできる最善の対策として、先進の安全・運転支援機能「対向車対応機能」や「歩行者・サイクリスト検知機能」、「インターセクション・サポート(右折時対向車検知機能)」などを備える「City Safety(衝突回避・被害軽減ブレーキ・システム)」をはじめ、「全車速追従機能付ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)」、「パイロット・アシスト(車線維持支援機能)」、「ステアリングアシスト付BLIS(ブラインドスポット・インフォメーション・システム)」、「衝突回避・被害軽減ブレーキ機能付CTA(クロス・トラフィック・アラート)」、「ランオフロード・ミティゲーション(道路逸脱回避機能)」、「オンカミング・レーン・ミティゲーション(対向車線衝突回避支援機能)」などを標準装備したのもトピックだ。
コンパクトSUV 「XC40」
従来の「T4」「T5」パワートレーンを廃止し、新たに48Vハイブリッドモデル「B4」「B5」と、プラグインハイブリッドモデル「Recharge Plug-in hybrid T5」を設定した。
Recharge Plug-in hybridの T5は、ボルボの小型車向けプラットフォーム「CMA」(コンパクト・モジューラー・アーキテクチャー)初のプラグインハイブリッドモデル。132kW(180ps) / 265Nm(27.0kgm)を発生する新開発3気筒1.5リッター直噴ガソリンターボエンジンに、60kW / 160Nmを発生する電気モーターと、新開発の7段DCTを組み合わせることで、スムーズなドライブフィールと高効率を実現した前輪駆動のモデルになる。
EV走行のみによるゼロエミッション走行が可能で、プラグインレンジは45.6km。また、小排気量エンジンとモーター、7段DCTのコンビネーションによるハイブリッド走行時の燃料消費の最適化を図った。
新しいプロダクトラインとなるRecharge (リチャージ)は、「外部充電可能」という意味から今後導入される電気自動車(BEV=バッテリー エレクトリック ビークル)とプラグインハイブリッド車の呼称として使用され、電動化を推進するボルボ・カーズを象徴する位置づけとなる。
また、B4は145kW(197ps)、300Nm(30.6kgm)を発生する主力エンジンを搭載し、FFモデルとAWDモデルを設定。B5は、184kW(250ps)、350Nm(35.7kgm)を発生する高出力エンジンで、AWDとの組み合わせにより、高い走行性能を実現した。
4気筒2リッターの直噴ターボエンジンには、48Vハイブリッドシステムを採用した高効率な新世代パワートレーンを搭載。ISGM(インテグレーテッド・スターター・ジェネレーター・モジュール)による回生ブレーキで発電した電力を48Vリチウムイオンバッテリーに蓄電し、エンジンの始動や動力補助を行うハイブリッドシステムである。
ISGMはバッテリーモジュールへの充電、エンジンの始動、車両出力補助ならびに制動に使用。スターターモーターに代わってISGMがエンジンを始動することで、アイドリングストップ後の再始動時におけるノイズやバイブレーションの大幅な低減と、より上質感のある走行性能を実現したという。
エンジン本体は、第3世代Drive-E (ドライブイー)パワートレーンで、約90%ものパーツを新設計。優れた効率性と環境性能、コンパクトなデザインを実現しており、新世代プラットフォームのCMAとともに、高いレベルの衝突安全性能を考慮している。
シリンダーの表面処理の改良など、エンジン内部の摩擦 (フリクション) 低減を図るとともに、CDA (シリンダー・ディ・アクティベーション:気筒休止) システムを導入したことで、一定条件を満たした状態での2気筒走行が可能となり、燃費向上を実現。また、車内外の騒音レベルを抑えるために、エキゾーストシステムをはじめさまざまな機構の改良も実施した。価格は409万円〜649万円。
プレミアム ミッドサイズSUV XC60
従来の「D4」「T6」パワートレーンを廃止し、2020年4月に導入された48Vハイブリッドモデル「B5」に加え、電動スーパーチャージャーを搭載した「B6」を新たに追加。既存の「Twin EngineT8」は、Rechargeプロダクトラインの導入に伴い、グレード名を「Recharge Plug-in hybrid T8」に変更した。
今回新たに導入するB6パワートレーンは、常用域での燃費向上と上質なドライビングフィールを実現する48V ハイブリッドテクノロジーを搭載し、幅広い回転域で豊かなトルクを生み出すターボチャージャーに加えて、低回転域でのレスポンスに優れる電動スーパーチャージャーを装着することで、220kW(300ps)、420Nm(42.8kgm)を発生する。
他の48Vハイブリッドパワートレーンと同様に、ISGMを搭載し、モーターによる回生ブレーキで発電した電力を48Vリチウムイオンバッテリーに蓄電し、エンジンの始動や動力補助を行うハイブリッドシステムを搭載し、高出力と高効率を両立している。
また、新たに設定した「Inscription Expression」は、プラグインハイブリットモデルのエントリーグレードとして追加設定。装備レベルを見直し、「Recharge Plug-in hybrid T8 AWD Inscription」と比較してコストパフォーマンスの高いモデルとなり、より求めやすい価格を実現した。
価格は639万円〜949万円。
フラッグシップSUV XC90
従来の「D5」「T6」パワートレーンは廃止となり、2020年4月に導入された48Vハイブリッドモデル「B5」に、電動スーパーチャージャーを搭載した「B6」を新たに追加。既存の「Twin EngineT8」はRechargeプロダクトラインの導入に伴い、グレード名を「Recharge Plug-in hybrid T8」に変更した。
今回新たに導入したB6パワートレーンは、常用域での燃費向上と上質なドライビングフィールを実現する48V ハイブリッドテクノロジーを搭載し、幅広い回転域で豊かなトルクを生み出すターボチャージャーに加えて、低回転域でのレスポンスに優れる電動スーパーチャージャーを装着することで、220kW(300ps)、420Nm(42.8kgm)を発生する高性能パワートレーン。
他の48Vハイブリットパワートレーンと同様に、ISGMを搭載。モーターによる回生ブレーキで発電した電力を48Vリチウムイオンバッテリーに蓄電し、エンジンの始動や動力補助を行うハイブリッドシステムにより、高出力と高効率を両立した。
価格は834万円〜1,139万円となる。
問い合わせ先
ボルボ・カスタマーセンター
Tel.0120-922-662(9:00-18:00)
https://www.volvocars.com/jp