4ドアを手に入れた5シーターのミニ クラブマン コンセプト|MINI
CAR / NEWS
2015年8月24日

4ドアを手に入れた5シーターのミニ クラブマン コンセプト|MINI

MINI Clubman Concept |ミニ クラブマン コンセプト

4ドアを手に入れた5シーターのクラブマン

次期ミニ「クラブマン」のコンセプトモデルが、ジュネーブ モーターショーで初披露された。これまでの2+1ドアから、4ドア&5シーター化を果たし、ほんの少し大きくなったあたらしいクラブマン。その姿に迫った。

Text by AKIZUKI Shinichiro(OPENERS)

観音開きとなるスプリットドアは健在

MINIは、スイスで開催中のジュネーブ モーターショーにおいて、次期ミニ「クラブマン」の方向性を示す「クラブマン コンセプト」を公開した。

2013年におこなわれた東京モーターショーLA オートショーで、ダブルワールドプレミアを飾った第3世代の「ミニ」。このクラブマン コンセプトは、ハッチバックモデルにつづく、2つめのバリエーションとなる。

先代と比較した際、もっとも大きな変更点となるのはドアの数だ。これまではボディ右側後方のみに「クラブドア」呼ばれる、前ドアとは逆に開く伝統的スタイルを保ってきたが、コンセプトモデルでは一変。左右に2つずつという、一般的な4ドアスタイルを採用する。

ファンにとっては寂しいところかもしれないが、この変更は4ドア化を希望するユーザーが多かったというひとつの裏付けでもある。もちろん、テールゲートを左右2分割し観音開きとなる「スプリットドア」は従来通り引き継がれ、本作でも採用された。

ボディサイズはこちらもハッチバックモデル同様に大型化。全長4,223mm、全幅1,844mm(ミラー含まず)、全高は1,450mmで、これは先代クラブマンと比べ、262mm長く、161mm広く、24mm高い数値だ。

それでも六角形のラジエターグリル、楕円形のヘッドライトなど、そのルックスはこのモデルが見紛うことなき“ミニ”ファミリーであることを主張する。いっぽう、テールライトはこれまでの縦基調から横基調へと変更され、よりモダンな印象となった。

クラブマン コンセプトのボディカラーは、暖かみのあるベリーレッドと、ルーフに“ブレード(刀)”と呼ばれる金属色をそれぞれ配色。さらにフロントグリルと一体となったバンパーをブラッククロームに塗装することで、このクルマをいっそうエレガンスに演出している。

空力面でもハッチバックにはないクラブマン専用の処理が施されており、ホイール周辺で発生する乱気流を抑え、空気抵抗を減少させる「エアブリーザー」がはじめてMINIにも採用された。またリアのスプリットドアにあわせて設計された2分割式のリアスポイラーも、このクルマを特徴付けるあたらしいアイコンだ。

MINI Clubman Concept |ミニ クラブマン コンセプト

4ドアを手に入れた5シーターのクラブマン (2)

次世代のトグルスイッチにも注目

ボディサイズの大型化と、4ドア化されたことで、これまで以上に利便性の高いクルマへと進化を遂げたクラブマン コンセプト。車内には、鮮やかなスカイブルーのヌバックレザーと、ブラックのナッパレザーを組み合わせた5名分のシートが用意され、ダッシュボードのまわりをボディカラーと同色のベリーレッドのエナメルレザーが装飾する。

このほかにも、内張にはグレーのツイード生地を贅沢にあしらい、また青銅のように輝くシルバーのパーツをアクセントとして配置することで、インテリアデザインをクラシカルかつ、華やかでスポーティーな方向へと導いた。

そのいっぽうで、センターコンソールやシート横に付く小さなクロームのボタンには、ユニオンジャックが彫り込まれるなど、豪華さだけでなく遊び心も忘れていない。このあたりの演出もさすが“ミニ”といえるパートだ。

インパネのデザインは新型のミニ同様、センターに大型モニターを配置し、レザーやクロームメッキを多用するなど、洗練されたシンプルな仕上がり。もちろん、そのレイアウトはあくまでコンセプトカーを前提としたものだ。が、センターコンソールに設けられた3つのトグルスイッチは、今後何らかの形で発展する可能性を秘めているかも知れない。

ミニがあえて「Three "intelligent " toggles」と呼ぶこれは、スイッチの前方に160mm x 150mmの液晶画面が設置され、用途によって、さまざまなファンクションを与えることができるという。時に音楽のプレイヤーであったり、インターネットへのゲートウェイでもあるのだ。そのプログラムは自在に変更できるという。

ジュネーブで初披露となったクラブマン コンセプト。ミニは、まずこの春に第3世代の新型ハッチバックモデルの出荷をスタートさせ、クラブマンは年内にもプロダクションモデルを登場させる予定だ。ミニファンにとっては、楽しくも待ち遠しい時間となることだろう。

           
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