ザ・ビートルに伝説のスポーツモデル復活|Volkswagen
Volkswagen The Beetle GSR|フォルクスワーゲン ザ・ビートル GSR
伝説のビートル、現代に蘇る!
現在、アメリカで開催中のシカゴモーターショーにあらわれた、黄色と黒のフォルクスワーゲン「ザ・ビートルGSR」は最高出力210psを発生する2リッター直列4気筒直噴ガソリンエンジンを搭載する「ザ・ビートル」随一の走行性能をもった限定モデルだ。
Text by OTSUKI Takuma(OPENERS)
最強のザ・ビートル見参!
シカゴモーターショーにフォルクスワーゲンが出展した、イエローのボディに、ボンネットからトランクリッドにかけてブラックを配した特徴的なエクステリアカラーと19インチの大径アルミニウムホイールがひと際目をひく「ザ・ビートル」。
初代「ビートル」の愛称を持つフォルクスワーゲン「Type I」の限定車として、1973年に3,500台が製造された「1303s GSR(Gelb Schwarzer Renner)」(英語では「1303s Yellow and Black Racer」と表記する)をモチーフとし、最新型の「ザ・ビートル」でこれを再現した限定車、「ザ・ビートル GSR」だ。
モチーフになった「1303s GSR」は1973年当時、1,300ccエンジンを搭載していた「1300」にたいし、1,600ccのエンジンを搭載し、「スーパービートル」と呼ばれた「1303s」をベースにして、さらに175/70サイズの15インチタイヤを履き、もともとは50psのエンジンを、75psまでパワーアップして搭載。インテリアもスポーツシートや、革製のスポーツステアリングなどを採用したスペシャルなスポーツモデルだった。
そんなスペシャルなビートルをモチーフにしたのだから、「ザ・ビートルGSR」もまた力強く仕立てられている。搭載されるパワーユニットは、2リッター直列4気筒直噴ガソリンターボの「TSI」エンジンで、これに6段マニュアルトランスミッションか、デュアルクラッチの6段「DSG」を組みあわせる。日本には未導入だが、ヨーロッパにおける現在の最上級グレードである「ザ ビートル 2.0 TSI」よりも、最高出力は10ps上まわる210ps。最大トルクは280Nmを1,700-5,200rpmと、幅広い回転域で発生する。タイヤサイズは235/40R19サイズのものを採用している。
DSGモデルは0-100km/h加速を7.3秒でこなし、そのまま加速をつづければ最高速度は229km/hに達する。当然ながらこれらは現在ラインナップされる「ザ・ビートル」のなかではもっとも優れた数値である。
ボディカラーは、今回発表されたイエロー/ブラックのツートーンカラー以外にも、プラチナグレー/ブラックも選択が可能とのことだ。インテリアにはR-Lineのスポーツシートや本革スポーツステアリングなどが装着される。シート表皮は、アメリカ仕様が革シート。それ以外の地域ではファブリックシートが採用される見込みだ。
この「ザ・ビートルGSR」は世界限定3,500台で、全車にシリアルプレートが装着される。日本での価格や詳細なスペックは未定ながら、本国では今年秋ごろの発売を予定しているという。参考までにドイツでの販売予定価格は、30,300ユーロ(約380万円)となっている。また、フォルクスワーゲンA.G.では「世界のどこからでも注文することができる」と発表しているため、日本にも輸入される可能性が高い。