アウディ ウルトラ チェアー|Audi
R18 Ultra Chair|R18 ウルトラ チェアー
アウディの技術によって超軽量の椅子が完成
パリのポンピドーセンターやニューヨークのMOMAにも作品がコレクションされ、次世代デジタルデザイナーの先鋒と称されるClemens WeisshaarとReed Kramによってデザインされた椅子が、Audi Lightwight Construction Centerとの協力で製造され完成。超軽量のこの一脚、その名も「R18 Ultra Chair」!
Text by SUZUKI Fumihiko(OPENERS)
まさにAudi ultraの結晶
製造から走行まで、さまざまな面において環境負荷を低くおさえることに貢献する、クルマの軽量化。合理化をかさね、無駄をはぶき、カーボンファイバー強化プラスチック(CFRP)やアルミニウムといった軽量素材を複雑に組みあわせる、現代クルマづくりのトレンドといえる技術だ。
レース用車両から乗用車にいたるまで、アウディはここにおいて一日の長があるのはご存知のとおり。たとえば、ル・マン24時間レースを制した「Audi R18」や「Audi A6」での「Audi Ultra」というキーワードが、「Audi A8」でのアルミニウムのスペースフレームが、コンセプトカー「クロスレーンクーペ」でのマルチマテリアルフレームが、それを物語っている。
今回、そんなアウディの軽量化技術が投入された先は、なんと椅子。その名も「R18 Ultra Chair」。
この椅子は、Clemens WeisshaarとReed Kramによってデザインされ、2012年4月、ミラノ家具フェアー(Milan Funiture Fair)にプロトタイプが登場した。大量の電子機器がとりつけられたこのプロトタイプは、その際、じつに1,500人を超えるテスターが使用。そのデータを解析し、アウディのレーシングカーを手がける匠たちが、極限まで軽量化した。実際にどんな風に開発されていったのかは、このページの上の動画をご参照いただきたい。
最大限の安定性と快適を、最小限の素材によって実現するべく、カーボンファイバーと高剛性のシートアルミニウムを使用し、Audi Lightwight Construction Centerが、“ファインチューニング”をほどこしたこの一脚。その重量は、なんと2.2kgだ!
「Audi ultra」の哲学を具現化したR18 Ultra Chairは、12月5日から9日まで開催された、世界的なデザインフォーラムである、Design Miami/に出展された。