パリ現地リポート|Audi
CAR / MOTOR SHOW
2015年4月2日

パリ現地リポート|Audi

Audi|アウディ

アウディA3スポーツバックをワールドプレミア

ジュネーブモーターショーでワールドプレミアを果たした、アウディ「A3」。フルモデルチェンジとなったメルセデス・ベンツ「Aクラス」、5ドア、3ドア、4輪駆動のxDrive、Mパフォーマンスと、モデルバリエーションの充実を見せるBMW「1シリーズ」と真っ向からぶつかる、この「A3」にも5ドアの「A3 スポーツバック」がくわわり、コンパクトプレミアム界の3強が出揃った。

Text by OTANI TatsuyaPhotographs by MOCHIZUKI Hirohiko

ゴルフとは、またちがう高級感

今年のジュネーブショーで公開された3代目アウディ「A3」の5ドア ハッチバックモデル「アウディA3スポーツバック」がパリサロンでデビューした。

エクステリアデザインはひと足早く発表された3ドア版にならったものだが、2代目「A3」では2,578mmで共通だった3ドアと5ドアのホイールベースが、3代目では3ドア 2,601mm、5ドア 2,636mmと35mmの差がつけられた。A3スポーツバックで新旧比較をすると、じつに58mmもホイールベースが延長されているので、後席のニールームは確実に広がっているはずだ。

虚飾を排し、シンプルななかにも高品質感と高精度感を表現したデザイン手法は、おなじグループ内のフォルクスワーゲン「ゴルフ7」と共通のもの。ただし、A3スポーツバックのほうがはっきりと高級感が打ち出されているほか、ある種の“色気”も漂わせる。このあたりに、ていねいにつくり込んでいながらもあくまで“国民車”としての位置づけを崩さないフォルクスワーゲンと、今や押しも押されもせぬプレミアムブランドに成長したアウディとのちがいといえる。

パリ現地リポート|Audi

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そうしたアウディとフォルクスワーゲンの「立ち位置のちがい」はインテリアデザインにも反映されている。クォリティ感だけでいえばゴルフ7でもまったく不満はないものの、A3スポーツバックのほうが華やかで、また使われている素材もより高級。2台のちがいは、実車を見比べればひと目でわかる。

熱間成型鋼板や超高張力鋼板を多用してボディを軽量に仕上げる「アウディウルトラ」は新型A3スポーツバックにも採用されており、車重は先代比で90kgも軽量化された。

現時点でエンジンはガソリン仕様の1.4TFSIならびに1.8TFSI、それにディーゼル仕様の1.6TDIの計3タイプがラインナップされているほか、追って1.2TFSIと2.0TDIがくわわる。

このうち、1.4TFSIには最高出力122psと140psの2タイプが用意されるが、140psバージョンは気筒休止システムを備え、ヨーロッパの計測方法で21.3km/ℓの省燃費と213km/hの最高速度を実現している。

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アウディの未来のエンジン技術のひとつ「e-gas」

さらに、2013年にはCNG(天然ガス)仕様のA3スポーツバックがくわわる。1台でCNGとガソリンの両方が使える「A3スポーツバックTCNG」は、現在アウディが実証実験をおこなっているCNG生成プラントより生み出された「e-gas」をもちいると、実質的なCO2排出量を30g/kmまで低減できるという。

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風力発電によりメタンガスを生成する技術にかんしては、先ごろアウディ先進技術ワークショップで発表されたので、こちらも追って紹介しよう。

このほか、A3スポーツバックにはインターネット接続機能の「アウディ コネクト」、事故防止に役立つドライバーアシスタンスシステム、LEDヘッドランプなど豊富なオプションが設定されている。

新型アウディA3スポーツバックの日本発売は2013年中となる見通しだ。

 


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