ジュネーブ現地リポート|Nissan & Infiniti
CAR / MOTOR SHOW
2014年12月15日

ジュネーブ現地リポート|Nissan & Infiniti


Nissan|日産

Infiniti|インフィニティ

ジュネーブモーターショー現地リポート


明確なメッセージがあった



インフィニティ/日産ブースではコンセプトカー「EMERG-E」、「ハイクロスコンセプト」、「インビテーション」が発表された。ジュネーブからの現地リポート。



Text by SATO Takeshi
Photographs by MOCHIZUKI Hirohiko



インフィニティはあたらしいステージへ



残念ながら日本勢で作り手の顔がはっきりと見えたのは、インフィニティ/日産だけだった。

まずインフィニティは、「EMERG-E」というミドシップのスポーツカーのコンセプトモデルを発表。
お披露目にあたっては、中村史郎CCO(チーフ・クリエイティブ・オフィサー)が壇上に立った。そして、欧州に進出して20年を迎える同ブランドのデザインが、あたらしいステージに入ると宣言した。

「よりスポーティでダイナミック、よりインプレッシブなデザインを目指す」という中村氏のスピーチが終わると、盛大な拍手が起こった。ちなみに中村氏によれば、EMERG-Eには「着物がフレアする雰囲気を取り込んだ」とか。

メカニズム的には、電気でふたつのモーターを駆動して走り、バッテリーがなくなると3気筒ガソリンエンジンが発電をおこなうレンジエクステンダーと呼ばれるタイプだ。


Nissan infiniti|日産 インフィニティ



Nissan NAKAMURA Shirou COO|日産 中村史郎 COO





クルマは燃費だけで評価するにあらず


日産ブランドとしては2台のコンセプトカーを発表。

ひとつが「ハイクロスコンセプト」と呼ばれるSUVの習作。今後、日産製SUVのデザインがどこに向かうかを見せてくれた。SUVでありながら有機的にからみあったラインがエレガントで、ほかにはない提案だ。

もう1台、次期型コンパクトカーのコンセプトモデルだという「インビテーション」もデビュー。こちらにかんしては、ハイクロスコンセプトほどの個性は感じられなかった。

総じて、デザインを打ち出したインフィニティ/日産には「美しいもの、カッコいいものを作っていきたい」という明確なメッセージがあった。ひとはパンのみに生きるにあらず、クルマは燃費だけで評価するにあらず。あらためて、そんなことを感じた。


Nissan Hi-Cross Concept|日産 ハイクロスコンセプト



Nissan INVITATION|日産 インビテーション