ジュネーブ現地リポート|Volkswagen
Volkswagen|フォルクスワーゲン
ジュネーブモーターショー現地リポート
低燃費、だけではない
ジュネーブ国際モーターショーにてフォルクスワーゲンが発表した、ポロ ブルー GT。運転の楽しさを損なわず、実用的なコンパクトカーの登場は日本車への危機感を加速させた。現地からサトー氏のリポート。
Text by SATO Takeshi
Photographs by MOCHIZUKI Hirohiko
ブルーになる1台
今回のジュネーブモーターショーを通じて「日本は大丈夫か?」という危惧を抱いたけれど、フォルクスワーゲン ポロ ブルーGTもそんな危機感を感じさせた1台。
同社初となる気筒休止システムやエネルギー回生ブレーキなどによって、燃費は20km/ℓを軽々とクリア。しかも140psを発生する1.4リッターTSIエンジンは、最高速度210km/hまで引っ張りあげるという。
近年のフォルクスワーゲン製コンパクトカーの完成度の高さから想像するに、高速での安定性やファン・トゥ・ドライブも兼ね備えているはず。つまりがんがん走って燃費もいい実用コンパクトカーが、間もなく路上を走るのだ。
燃費に特化するあまり足腰の鍛錬を怠った日本車は、高速走行で頼りないというツケを払う必要にせまられている。もし日本市場だけを見るのであれば燃費だけのクルマで問題ないけれど、それで世界で戦えるのか。ポロ ブルーGTを眺めているとクルマ関係者としては明るい気持ちになり、日本人としてはブルーになる。
ゴルフ カブリオレGTIもお披露目
もう1台、ゴルフカブリオレGTIもお披露目された。快速オープンということで、それ以上でも以下でもないけれど、ジュネーブショーの華やかな雰囲気を盛り上げていたことはまちがいない。