日産渾身のBEV「アリア」に試乗、その走りをリポート|NISSAN
CAR / IMPRESSION
2022年5月9日

日産渾身のBEV「アリア」に試乗、その走りをリポート|NISSAN

徹底的に静粛性が追求された車内は走行中もひたすら静か

アリアのもうひとつの魅力は、クリーンな印象のインテリアデザインだ。液晶パネルと、ウッド調のダッシュボード。スイッチ類はタッチ式でダッシュボードに埋め込んである。広々感があって爽快だ。
ホイールベースが2,775mmあるところにもってきて、エンジンとトランスミッションがないので、室内空間は前後に広くとれる。加えて、排気管やプロペラシャフトをもたないため、床はフラット。
運転席と助手席の間のセンターコンソールは電動で前後にスライド式。大きめのトートなどを持ちこんだときは、コンソールボックスを後ろに下げて、運転席と助手席のあいだの床にぽんと置いておける。これは意外に使い勝手がよい。
先行車追従機能と、同一車線内ハンズフリー走行を可能とする「プロパイロット2.0」では、今回、「準頂天衛星みちびき」を使った、従来より正確な道路情報が得られるようになっている。GPSのみだと精度が10〜15メートルのところ、アリアでは50cmで道案内をしてくれるという。
実際にボタンひとつで起動できるプロパイロット2.0は、かなり頼りになる。高速のインターチェンジで別の高速に乗り替えるときなど、クルマは自動で速度を60km/hに落としながら、橫からGを一切感じさせず曲がっていく。ドライバーである私がやっていたのは、ステアリングホイールに手を添えているだけ。
日産自動車の企画担当者は、余裕ある室内空間とフラットな床と2段階でバックレストの角度を調節できるリアシートなどをして、「ラウンジ」感覚で乗っていられるとする。
遮音性の高いウィンドシールドとサイドウィンドウをはじめ、あらゆるところに遮音材と吸音材を使ったボディ、それに吸音材をいれたタイヤなど、徹底的に静粛性を追求したとされるだけあって、走行中もひたすら静か。
オプションでBOSEの10スピーカーのハイファイシステムを搭載するのもいいだろう。アマゾンのアレクサがやはりオプションで使えるので、これも楽しい。「docomo in Car Connect」と契約すれば、WiFi経由で、アマゾンミュージックのストリーミングサービスも聴ける。
ステアリングホイール上のボタンか、液晶モニターの画面の起動アイコンでアレクサを立ち上げ、「アレクサ、メーガン・ザ・スタリオンかけて」などと告げると、「Clean」でなく「Explicit」(露骨な表現)バージョンもかけてくれる。
フロントマスクは、細い縦幅のLEDヘッドランプに、一枚のパネルのように見える(形骸化した)グリルで構成されており、やはりLEDを使った「Vモーション」がアグレッシブな雰囲気すら醸し出していて好ましい。
先述の「みちびき」からの信号受信のためと、従来の通信システムのため、2本になったシャークフィンアンテナ。これも、新しくて、オーナーにプライドを与えてくれる。
私だったら、前記Vモーションを際立たせるとスタイリッシュなので、車体色は「ミッドナイトパープル」とか「ミッドオーシャンブルー」にするのもいいなと思う。B6(FWD)の価格は539万円。

NISSAN ARIYA|日産アリア

  • ボディサイズ|全長4,595×全幅1,850×全高1,655mm
  • ホイールベース|2,775mm
  • トレッド前/後|1,585/1,590mm
  • 最低地上高|180mm
  • 車両重量|1,920kg
  • モーター種類|交流同期電動機
  • 最高出力|160kW(218ps)/5,950-13,000rpm
  • 最大トルク|300Nm(30.6kgfm)/0-4,392rpm
  • バッテリー種類|リチウムイオン電池
  • バッテリー総電力量|66kWh
  • 駆動方式|FWD
  • 航続距離|470km(WLTCモード)
  • タイヤサイズ|235/55R19
  • 定員|5名
問い合わせ先

日産お客さま相談室
Tel.0120-315-232(9:00-17:00、12/31-1/2を除く)
http://www.nissan.co.jp/

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