CAR /
IMPRESSION
2022年4月26日
劇的に進化した新型レクサスLX、その乗り味をリポート|LEXUS
もはやクルマの領域を超えた“EXECUTIVE”の快適性
“EXECUTIVE”のリアシートではこれまでにない体験ができる。開発陣は独特なシートポジションを新たに開発したのだ。それが助手席の後ろに用意された“リラックスモード”。リアコンソールのコントロールパネルのスイッチを押すと、まずは助手席が電動で前へスライド、その後リアシート自体が48度までリクライニングする。助手席バックレスト裏側はオットマンにもなり、リクライニングした状態で足を底に載せると完成だ。
その姿はまさに「ゼログラビティ」。NASAが提唱する中立姿勢を参考にしたと言うのだから、本格的だ。レッグスペースは最大1000mmになるという。実際にそのポジションで座らせてもらったが、もはやクルマの領域を超えている。よく高級車のシートを旅客機のファーストクラスに例えるが、これが出てきた以上そう簡単に使えなくなった。
もちろん、ヘッドレストやシートバック、クッションも“EXECUTIVE”専用。“リラックスモード”でも走行中の横Gまで計算してつくられた。また、個人的に気に入ったのはリアシート用に天井に設けられたエアコンの吹き出し口。エアコンの風をシャワーの柔らかな温水のごとく上部から降り注ぐようコントロールされている。これは新しい。足元用エアコン吹き出し口を合わせれば完璧。レクサスが提示する「おもてなし」の完成だ。
では、走りはどうか。これもイメージ通り上品に仕上げられている。乗り心地は路面状態に関わらずずっと快適。ランクルでは発生していた細かなピッチングはほぼ解消され、キャビンはフラットライドに保たれていた。ホイールサイズ22インチでこの乗り心地は感動的である。
また、ドライビングの感覚もいい。ガバッとアクセルを踏んで走り出すランクルとは違い、スポーツカーの様にアクセル開度に合わせリニアに加速する。しかも2.5トンのボディを軽々しく。特に高速道路での安定感は特筆モノだろう。10段にギアを増やしたトランスミッションが、低回転の上品な走りを約束してくれる。遮音性の高いガラスの採用でキャビンが静かなのも快適要因だ。
というのが、新型レクサスLX600とのファーストコンタクト。高級感満点の出来栄えに思わず「これ、売れるねー」と口にした。ところが、すでに納車までは4年待ちだとか。みなさん、試乗なしで予約しちゃっているのね。さすが! 世の中のレクサスへの信頼性は思った以上に高いようだ。
LEXUS LX|レクサスLX
- ボディサイズ:全長5,100×全幅1,990×全高1,885mm(“EXECUTIVE”は265/50R22全高1,895mm)
- ホイールベース|2,850mm
- 車両重量|2,550kg(5人乗り)、2,590kg(7人乗り)、2,600kg(“EXECUTIVE”)、2,540kg (“OFFROAD”5人乗り)、2,580kg( “OFFROAD”7人乗り)
- エンジン|3,444cc V型6気筒 インタークーラー付ツインターボ
- 最大出力|305kW(415ps)/5,200rpm
- 最大トルク|650Nm(66.3kgm)/2,000~3,600rpm
- トランスミッション|10段AT
- 価格|1,250万円、1,800万円(“EXECUTIVE”)、1,290万円(“OFFROAD”)
問い合わせ先
レクサスインフォメーションデスク
Tel.0800-500-5577(9:00-18:00、365日年中無休)
https://lexus.jp/