約90パーセントのコンポーネンツを改良

コードネーム“991”を与えられた7代目911は、パフォーマンスと効率性、スポーツ性能と日常における利便性、これらの相反する特性を融合させるべく、ほぼ完全刷新ともいえる約90パーセントのコンポーネンツに改良をほどこしたニューモデル。

911 カレラは、3.6リッターからダウンサイジングした新型3.4リッターボクサーエンジンを搭載。最高出力は先代より5ps高い257kW（350ps）を発生するいっぽうで、新欧州ドライビングサイクル燃費8.2ℓ/100km（PDK採用車）と、以前より1.6ℓ/100km下まわっている。CO2排出量にかんしては194g/kmを記録し、ポルシェのスポーツカーとして初の200g/km以下を達成した。

911 カレラSに積まれる最高出力294kW（400ps）の3.8リッターエンジンは、先代モデルにくらべて出力が15psアップしているにもかかわらず、PDK仕様車での燃費を8.7ℓ/100kmにまで抑えられている。これは先代の燃費を1.5ℓ/100km下まわる値（マイナス14パーセント）で、CO2排出量も205g/kmと優秀な数値を記録した。

ボディシェルには約44パーセントものアルミニウムを使用

PDK仕様車のカレラSは、0-100km/h加速を4.3秒という矢のごとき加速を見せてくれる。オプションのスポーツクロノパッケージを装備してスポーツプラスボタンを押した場合、このタイムは4.1秒にまで短縮されるという。ちなみにPDK仕様車のカレラでも4.6秒と、こちらも好タイムをマーク。

ディメンションにかんしては、フロントトレッドが拡大されフェンダーラインをさらに強調。全高は従来よりも低い設定になっており、ホイールベースは100mm延長されている。そこに20インチのホイールを装備したことで、よりスポーティな印象を強めた。

そのほか、全体の約44パーセントにアルミニウムを使用することで軽量化を図ったボディシェルや、新開発の電動パワーステアリング、新デザインの電動ドアミラー、カレラGTをモチーフにしたインテリアなど、数多くの技術的、視覚的ハイライトをあわせもっている。

そのほかの詳細にかんしては、10月なかばに本国ドイツ・ヴァイザッハでおこなわれた911 テクニカルワークショップの現地リポートを参考されたい。

ニュー911 カレラおよびカレラSは、12月3日から11日まで東京ビッグサイトで開催される東京モーターショー2011のポルシェブースにおいてジャパンプレミアを果たす。

Porsche 911 Carrera｜ポルシェ 911 カレラ
ボディサイズ｜全長4,491×全幅1,808×全高1,303mm
ホイールベース｜2,450mm
車輛重量（DIN規格）｜1,380kg（7段MT）、1,400kg（PDK）
エンジン｜3.4リッター水平対向6気筒
トランスミッション｜7段MT、PDK
最高出力｜257kW（350hp）
最大トルク｜390Nm/5,600rpm
燃費｜9.0ℓ/100km（7段MT）、8.2ℓ/100km（PDK）
CO2排出量｜212g/km（7段MT）、194g/km（PDK）
価格｜1117万円（MT仕様、ステアリング左のみ）、1192万円（PDK仕様、ステアリング左右）

Porsche 911 Carrera S｜ポルシェ 911 カレラS
車輛重量（DIN規格）｜1,395kg（7段MT）、1,415kg（PDK）
エンジン｜3.8リッター水平対向6気筒
トランスミッション｜7段MT、PDK
最高出力｜294kW（400hp）
最大トルク｜440Nm/5,600rpm
燃費｜9.5ℓ/100km（7段MT）、8.7ℓ/100km（PDK）
CO2排出量｜224g/km（7段MT）、205g/km（PDK）
価格｜1381万円（MT仕様、ステアリング左のみ）、1456万円（PDK仕様、ステアリング左右）