ジュークの皮をかぶったGT-R、ジューク-RがGT-Rと対決|Nissan
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ジュークの皮をかぶったGT-R!
ジューク-RがGT-Rと対決
イギリスの自動車メディア『Auto Express』誌はヨーロッパ日産のコンセプトカー「ジューク-R」と最新の「GT-R」2012年モデルの対決動画を公開した。勝負の場所はイギリス、ベッドフォード オートドローム サーキット。それぞれ1周しラップタイムを競った。
Text by SUZUKI Fumihiko(OPENERS)
最大のライバルとバトル
「ジューク-R」は英国の日産がわずか22週間で生み出したというコンセプトカー。外側はジューク、中身はGT-Rというその奇抜なデザインは、昨年末、存在が報じられるやいなや、世界中の自動車メディアを騒がせた。ヨーロッパ日産もYou Tube上のオフィシャルチャンネルで次々に動画を公開。結果、10週間で計220万のビュー数を記録したという、話題のクルマだ。
とりわけ注目されたのは次にリンクする動画。フェラーリ458イタリア、メルセデス・ベンツ SLS AMG、ランボルギーニ ガヤルドといった世界の名だたるスポーツカーの先頭を駆けるジュークの姿は衝撃的だ。
とはいえ、狭く曲がりくねったコースでは、ジューク有利も当然では? という声もあろう。そこで、イギリスの自動車メディア『Auto Express』誌は、ジューク-R最大のライバルともいうべき、GT-Rとの対決に打って出た。
先に走るのはGT-R。最新にして最高性能の2012年モデルだ。路面は若干ウエット。しかしながら良好な運動性能にかげりはなく、65.8秒のタイムを記録した。
つづいてジューク-Rが出走。空力的に有利とはいえず、重量もGT-Rより100kg弱重い。さらにエンジンも、おなじとはいえ、GT-Rのものをデチューンして搭載している。不利な条件ばかりだ。しかし結果は1.3秒遅れの67.1秒。路面が乾いていたというアドバンテージがあっても、その外観からは想像もつかない好成績といえるのではないだろうか。
たった2台のスーパーSUV
このジューク-R、右ハンドル仕様と左ハンドル仕様、2台のみが製造されたコンセプトカーだが、公道走行可能だという。GT-RゆずりのRAYS製20インチ鍛造合金ホイールをおさめるためフェンダーが張り出し、強力なエンジンの冷却のため、フロントのエアインテークも大型だ。リアにはバンパーと一体化したディフューザー、中央から分断されたウイングはテールゲート上にセットされている。
インテリアに目を移すと、リアにはシートがなく、かわりにロールケージを装備。ステアリングホイール、ペダル、コンソール、7インチタッチスクリーンなどはGT-Rのものがそのまま移植されていることがわかる。
エンジンはGT-Rとおなじ、3.8リッターツインターボV6。最高出力は485bhp、最大トルクは588NmとGT-Rのそれぞれ540bhp、632Nmよりは劣る。とはいえ、通常のジュークの190bhp、240Nmと比べれば別次元の性能だ。
エンジンにあわせて、ギアボックス、4輪駆動システム、サスペンションも、ジュークにあわせた調整がなされているとはいえ、GT-Rのものが移植されている。車両重量は1,806kgと通常のジュークから380kgほど重くなっているが、0-100km/h加速はジューク8.4秒に対してジューク-R 3.7秒。ボディサイズなどもふくめ、ジュークおよびジューク-Rのスペックは以下のとおりとなる。
ジューク 16GT FOUR|JUKE-R
ボディサイズ|全長4,135×全幅1,765×全高1,575mm|全長4,135×全幅1,910×全高1,575mm
ホイールベース|2,530mm|2,530mm
トレッド前/後|1,525/1,505mm|1,586/1,598mm
最低地上高|170mm|115mm
最高速度|200km/h|257km/h
0-100km/h加速|8.4秒|3.7秒
最高出力|190bhp|485bhp
最大トルク|240Nm|588Nm